フェンネル氏の奇妙な生活

気付いた世界の中の小さな出来事と水彩画と時たま油絵と思いついたことを爺さんが一人語りいたします。

冬の木

2012-01-03 09:36:04 | Weblog
      冬の木
 冬の午後の晴れた日 
 公園の片隅でポツント立っている古木
 見ているうちに遠いとおいむかしへとはこんでくれた
 あの日のこと その日のこと まるで絵本を読むように
 木が語ってくれているようだ


 あれは うまれて十年くらいのことだった
 冬の日の午後
 寒かったけど子供たちは家にはいれてもらえず外で遊んでた
 陽のあたった塀に並んでおしくらまんじゅう
 大きな木を背にしてどんま遊び
 からだがぽかぽか温もってしもやけの足の小指がむず痒かった

 貧しかったけどみんな笑顔だった
 あの日の笑顔 いまとり戻したい とり戻せるのかな

3日には詩を書こうと思っていたら公園で一本の木を見つけて上の詩を書き下ろした。いまは、貧しい人たちと金持ちの人たちとしかいない社会になろうとしている。ただ気になるのは、両者に笑いがないことだ。
とり戻せるのかな希望があるから笑っていた時代。力強い社会。竜は何を摑むんだろう
コメント
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