フェンネル氏の奇妙な生活

気付いた世界の中の小さな出来事と水彩画と時たま油絵と思いついたことを爺さんが一人語りいたします。

花見頃

2014-03-28 08:48:47 | Weblog
イエスがお生まれになったとき礼拝に訪れた東方の三博士についてきた貧しい羊飼いの娘は三博士が贈り物を捧げた時貧しくてイエスに何も贈れなかったので馬小屋の外ですすり泣いた。「花を摘んできたかったのに地面は雪で白く凍っています」すると突然天使ガブリエルが現れて娘を暗い夜の中に連れ出し立ち止まって凍りついた地面をたたくとたちまちクリスマスローズが生え出て花を開いた。羊飼いの娘は大喜びで花を摘むとイエスの元に急いだ。クリスマスローズってそういう花だったのか。と思いつつ神宿るサクラの園へ出かけた。

花は満開で見事なんだけど僕の花見はここじゃないと感じていた。老境なのかどうかわからないけれどひっそりと咲いた桜の木の下で花見をしたいと思ってた。いまでは詩人となったタカハシ君が昔、山の中の神社の鳥居前にある桜の老木の話をしてくれた。「涙がでそうになる」って。あとから僕も見に行ったけれどその感激はわからなかった。でもいまなんとなくその意味するところ分かるような気がする。タカハシ君は人生の機微の詩をたくさん書く人だからそのとき老成してたのかな。同い年なんだけど。視点によって人は違うんだね。

向こうから中国人が二人。一眼レフの上等のカメラをかかえて写真を撮っている。ただヤカマシイ。言語の発音がそうなってるのか大声をださないと存在しないとでもいうのか県外の人が「喧嘩をしてるのか」と思われる土佐人の大声も彼らには敵いそうもない。それよりもマナーの悪い中国人以下の日本人がいて自分達が持ってきたビニール袋が風で飛んで小川に落ちたのに拾いもせず若い女が「あきらめよう」と言ったら気の弱そうな若者が拾いかけて止めて引き返した。こんな若者に地球を残したくないと思わずキリスト教徒のように思った。
コメント
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