
階段横の狭いすき間に落ち葉がひしめき合っている。風の強い日で舞いながらそこへ新しい落ち葉が入ろうともみ合う。追い出された葉、上手く留まれた葉、小さな吹き溜まりで競い合う枯葉を見ながら、ニュースで見た来春社会へ巣立つ人らの就職状況を思い出した。
不景気による求人数の減少もさることながら「この不景気、将来を思えば大企業希望者が多い」という就活先への片寄りは当然だろう。不景気な時ほど「寄らば大樹の陰、箸と親方は太いほうがいい」という「ことわざ」通り、就職希望先に偏りが表れる。
その就職内定率は低いけれどやや改善の兆しが見えるという。それは中小企業への途を選ぶ学生・生徒も増え、大企業一辺倒の傾向に変化が見られ、そのことが内定率の改善になったいるそうだ。故郷志向も強まり地方企業への就活も高まっているとローカルニュースは報じている。
自分に向いた、あるいは適した仕事に就職したい気持ちは分かるが、その全てが適うことはない。どこかに受け入れなければならない関門はある。それを見極め、その関門を越える努力を惜しまないでほしい。