
年の瀬、明日からの天気は下り坂、その予報を信じて今年最後の歩きに出かけた。いつもの通りは、いつものように閑散としていており、門松や注連飾りなど年明けを迎える様子はまだ見えず、けだるい午後の静けさ。
それでも錦帯橋畔は帰省途中なのか年末旅行の人なのかにぎわっている。錦帯橋を渡った横山側ではソフトクリーム屋さんに行列ができていた。風もなく穏かな陽射し、歩きつかれた体にはあの甘さがいいのだろう。呼び込みの声がよく響いている。
歩けば何とか、錦帯橋のたもとで餅つきに出合った。近くの商店の人らに勧められ、通りがかりの観光客が次々と杵を握る。大方の人が杵の持ち方や振り上げ方、続いて足の位置を確かめて杵を振り下ろす、その工程を教わりながら楽しむ。力不足で杵がはねたり倒れたりすると笑いが起こる。旅の人には錦帯橋を背景にしたいい記念写真のお土産ができた。
搗き立ての餅はその場でちぎってふるまわれる。思わぬことなので観光の人らは大喜び。私の歳を見計らってか「お父さん、喉に詰めないように食べてね」と気づかいの声と一緒に平餅1個分くらいを渡された。柔らかく温かい餅に砂糖醤油をつけて頂いた。搗き立ては久しぶり、確かに美味い。錦帯橋PR、本当にご苦労様です。
こうして今年最後の歩きはいい思い出の中で終わった。体のためにと歩いているが、付随していろいろな見たり聞いたりもある。思わぬ人と出会うこともある。ブログの題材にも出合える。来年も楽しみながら歩こう。