日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

祖母の願い

2012年12月18日 | エッセイサロン
2012年12月18日 毎日新聞「はがき随筆」掲載

 師走になると思い出す。祖母は新聞の切り抜きをとじた「忠臣蔵」を開き、浪士それぞれの活躍をよく話してくれた。

 子どもの頃で、話のほとんどを覚えていない。それでも、吉良が悪くて浅野が気の毒、いつの間にか忠臣蔵のイメージができていた。そんな影響か「風さそう」で始まる浅野内匠頭の辞世の句を、意味の分からないまま暗唱していたから不思議だ。

 その頃、我が家は3世代が同居。祖母は孫で次を担う長男の私へ、家を守ることの大切さを教えたかったのでは。今になってそんな思いをしている。
コメント (2)
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