
JR山陽線は兵庫県神戸駅から福岡県門司駅までの瀬戸内海沿いを走る537.1キロ、貨物駅を含めて129駅あるという。神戸駅は東海道線下りの終点、門司駅は関門トンネルを抜けた九州の玄関駅となっている。昔、九州は交流で本州は直流のため機関車の付け替えが行われていたと思うが今はどうなっているものか。
市内の踏切で一旦停止しようと止まると同時に「カン カン カラン カラン~」の音色で警報機がなり始めた。この音色を聞くとき「近くの家はやかましいだろう」といつも思っている。そのうちゆっくりと遮断機が降りた。と、あの音色が静かになった。これは思いようだが、「列車が来ます」と大声で叫んでいたのに、今度は踏切で待つ人へ「しばらくお待ちください」と話しかけているようだ。遮断機が降りたら音量が下がる、付近への配慮がうかがえる。これは初めて知った。
遮断機が降りて列車が到達するまでの時間は標準で20秒という。その30秒くらい前から警報機はなり始める。全国の踏切は2013年度でおよそ3万4千カ所あるという。列車の安全運行上は欠かせない設備で、妨害をしてはならい個所でもある。しかし、開かずの踏切も都市部では多く社会問題にもなっている。高架なら安全だろうがその代価は高い。高齢化対策の見地からも策が待たれる。
通過する列車の種類は分からないが、撮ってみようと手のひらサイズのカメラを構える。下り列車が視野に入ったのでシャッターを押す。液晶を見ると、上りの黄色い電車の顔がのぞいている。これは予想外の構図と見ていると、列車通過の風圧で揺れていた遮断機がお待たせしましたと急いで上がった。偶然撮れただけの1枚に踏切のことを教えられた。