
ここ数年、駐車場などが宅地に転用されるなどして我が家の並びだけで10軒近くの新築があり若い家族が引っ越してきた。少し離れるとその軒数はさらに増え、校区内の小学校の児童数も増加している。毎日の登下校時の子どもらの会話の声から元気をもらっている。会話だけでなく大きな声で挨拶をくれるのも嬉しい。若い家族が増えただけでなくそのいい波及効果を喜んでいる。
そんな建築ラッシュの我が家付近で先日、同じ日に直線で50メートルほどの間隔で2軒の棟上げがあった。2軒とも建て直し、どのような姿が現れるのか待ち遠しい。その日は一日中、細工した柱や鴨居など組み上げてはめ込む掛けやの音に活気を感じた。レッカーの長いアームが畳まれるとブルーシートで覆われ、あとは仕上げを御覧じとなる。
家も建てれば一件落着とはいかない。諸々の手続きなどは代行も可能でさしたる手間はいらない。長く住むにはそれなりのメンテとそのための資金準備が必要と教えてくれたのはベテランの融資担当者。それは20数年も前になる。退職前に退職後の生活設計セミナーでメンテ資金計画を折り込んでいたら若い講師が「そこまで考えますか」と質問する。必要と答えると怪訝な顔で話は次に進んだ。資産運用専門の講師からは評価されなかった。築20年も過ぎると多少の補修や手直し個所がでるし、畳や襖も家主とともに色あせてくる。
近くに建っている家はモダンではあるが、和風の住宅街にも違和感なく溶け込む工夫がされていて私は好感を持っている。どこにも共通しているのは当初から駐車スペースが2台確保されているのは今風だ。玄関へのアプローチの飾りは個々に趣があり散歩の楽しみになる。