日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

心穏やかな人

2012年12月21日 | しっちょる岩国
           
    
 冬らしい寒さのある日、たまたまなのか、観光する人も公園を散策する人も少ない。公園を通り抜け紅葉谷へ向かう。そこでは落ち葉の清掃に勤しむグループ員の竹箒の音が心地よいリズムになって聞こえる。先日までのあの紅葉の季節の喧騒は城山の麓からは消え去っていた。

 すっかり葉を散らせたモミジの木立の奥の一段高くなったところに梅ケ枝薬師堂がある。そのいわれは元禄の寺社記にも記されているというから、もっている歴史の深さを偲ばせる。といっても戦乱や明治維新での廃寺政策など幾多の変遷をへて洞泉寺門前に再興されたという。

 その薬師堂、どなたが灯されるのか蝋燭がいつも灯っている。遠くからでもほの暗い堂内をぼんやりとだが伺える。堂内には無数の折鶴が飾られている。備えられた生花の奥に黒々と書かれた「薬師如来真言 おん ころころ せんだり まとうぎ そめか」の張り紙がある。手をあわせ、これを唱えるのだろう。

 何度もそのそばを通り過ぎた梅ケ枝薬師堂、岩国検定の仲間入りまでは何の関心もなかった。由来の説明を読むと、古人の信仰への深甚な思いと、教えを伝え繋がなければという姿がそこから浮かぶ。今もそれを受け継ぎ蝋燭を灯される人がある。その人を見たことはない。見たことはないが、それは心穏かな人、と想像する。
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笑顔の競演

2012年12月20日 | 地域
           

 今年もあと10日。錦帯橋界隈の門松の競演がはじまりました。恒例のことで珍しくも無い、そういわずによく観てください。この寒風の中にたたずむには並大抵のことではありません。通りがかりの人に声をかけてもらえると、我慢のしがいががあるというものです。

 松や梅、葉牡丹に南天などで足元を飾ってもらいもらいます。これのそれぞれの謂れはほかに譲るとして、鋭い孟宗竹の切り口、何に見えますか。そうです、子どもとその両親が口を大きく開いて笑っているのです。

 「笑う門には福来る」という諺。門(かど)は家を表します。「笑いの絶えない家庭には自然に幸福がやってくる。苦しいこと忘れたいことがあっても、明るく前向きな姿勢をとっているとやがて幸せがやってくる、幸せを呼び込める」と古くから伝えられてきた人への教えです。そんな誇りをもって門前に立っています。

 ミニ門松の作り方教室があちこちで開かれ、完成したそれを眺める嬉しそうな顔がニュースになっています。手作りされた笑顔はまた格別でしょう。門松には「ご先祖様がお正月に 戻ってくる時の目印、年神様がよりつく」など説は多様。初詣の際は錦帯橋界隈の門松も眺め、年初めにふさわしい心からの笑顔でよい年にしてください。
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陶芸で幸のシロヘビ

2012年12月19日 | エッセイサロン
2012年12月19日 中国新聞「広場」掲載

 陶芸教室へ仲間入りして5年。年末には翌年のえとを作る。今年はヘビに挑戦。岩国市は天然記念物のシロヘビの生息地で、対象に恵まれている。

 姿そのままではただの白いひもになる。漫画風にアレンジし、愛らしくかわいい姿を思い付いた。

 初日は原型を作る。頭は大きめに、細く長い胴は太く短くしてとぐろを巻き、愛嬌のある姿にした。

 2日目は素焼きへ色付けした。特徴の白い胴と柔和な赤い目を細心の注意を払って描いた。まずは狙い通りに仕上がる。

 陶芸仲間は同年配が多く世間話も弾む。いつも和やかな創作風景が広がる。作品を褒め合ったり助言したり、時には厳しい評価も下す。

 シロヘビは福運・金運の守り神として、地元では古くから愛護されている。

 家族と仲間の来る年の「健康と福と幸」の願いを粘土に練りこんだ。月末の窯出しを楽しみに待ている。
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祖母の願い

2012年12月18日 | エッセイサロン
2012年12月18日 毎日新聞「はがき随筆」掲載

 師走になると思い出す。祖母は新聞の切り抜きをとじた「忠臣蔵」を開き、浪士それぞれの活躍をよく話してくれた。

 子どもの頃で、話のほとんどを覚えていない。それでも、吉良が悪くて浅野が気の毒、いつの間にか忠臣蔵のイメージができていた。そんな影響か「風さそう」で始まる浅野内匠頭の辞世の句を、意味の分からないまま暗唱していたから不思議だ。

 その頃、我が家は3世代が同居。祖母は孫で次を担う長男の私へ、家を守ることの大切さを教えたかったのでは。今になってそんな思いをしている。
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1枚2人様の値段

2012年12月17日 | 社会 政治
           

 毎年、運試しにしているが「今年もはずれ」というブログ。その内容はジャンボ宝くじならぬ「NHK紅白歌合戦の観覧申し込み」だった。一緒に外れたという報せが載っていた。

 どの位の応募があるのか興味があった。応募総数:1,172,420通、当選枚数:1,324枚、当選倍率:約886倍(応募総数÷当選枚数)とある。なんと応募数は日本人100人に一人が応募した勘定になる。まだ国民的催事の評価は崩れていないないらしい。抽選は警察署立会いのもと厳正に行ったとある。運試しの人はこうした数字を知って毎年1通応募しているという。

 当選すると「入場整理券1枚2人様」が送ってくるという。そこには「売買禁止」と大きく印刷されている。当選された人はさぞお喜びだろうと思いきや、オークションに出ていて、いい値がついている。「売買ではなく同行者を募ります」という但し書きなど、文面には工夫がされている。 

 紅白歌合戦を楽しみに観た時代もあった。いつの頃からかその習慣が薄れた。三交替勤務になると地元の者は年末年始に故郷へ帰る同僚の補充として勤務時間が増えた。その高い割り増し率は魅力だった。こんな背景もあり「気持ちよく帰省させてあげた」のは遠く懐かしい思い出だ。

 民放も出場者や歌う題名、衣装などライバル番組でありながらNHKの広報をしている。ここにも国民的催事ということを裏付けている。2週間後、今年はどんな紅白歌合戦が展開されるのだろう。
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進路の選択

2012年12月16日 | 生活・ニュース
           

 師走の選挙はまだ投票時間中。深夜には結果が判明すると言われるが、各報道は20時には大方の勢力分野を放送する。これまでの経験からすれば最終結果との差は誤差の範疇で、開票速報の面白みが薄れる。

 期日前投票の結果などから投票投票率の低下が予測され、朝刊の見出しに使った社もある。予測記事のせいか、投票所への出足快調という感じはしなかった。冬日よりで風もなく温い日というのに。これまで棄権することなく投票に足を運んだ、そろそろ皆勤賞でも出ないかと思う。

 投票に行かない人はその理由を述べているが、参政権を行使しなくてよい理由にはならない。行きたくない理由を改善させるためにも投票すべきである。若者の投票率が特に低いという。就職事情一つ見ても若い人に厳しい。何も意思表示しなかったら決して変わることはない。かって20代のそれが60%を越えた実績もあるという。次の時はどんな選挙でも投票に行って欲しい。 

 選挙中の各党幹部の演説は報道で知るしかない。その報道で思ったのは、選挙演説でなく他党のへの攻撃が多かった。報道としてはその方が扱いやすく注目を浴びるのかも知れないが、ひんしゅくをかう、演説者の品格を疑うような言語もあった。勝つための策かも知れないがしらけを誘う。

 新しい議員に望むのは「上から目線でない政治」を希求する。
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いっぷく

2012年12月15日 | 生活・ニュース
           

 毎日更新のブログが休載の日「どうした」と思う。長くなるとまだ見ぬ人なのにいらぬ心配をし始める。なかには嫌がらせに懲りて閉じた人もいる。何のお知らせもなくサイト変更した人も、コメント欄に論争を挑んだ記述もあった。

 1カ月以上ブログの更新がないので「スポンサーサイト」としてCMが載るもの、画面が別サイトのように変化しているなどいろいろあって面白い。長い一服をされているのか、忙しすぎるのか、それともブログを忘れたのか、無益な推量をしてみる。中にはフエイスブックに転向したので、という人もあった。

 開いたブログに感動することもある。例えば素晴らしい写真が載せられていると、しばらくそのまま見ている。それは里山の風景だったり棚田での農作業する姿だったり、地域の文化を映しこんだ懐かしい行事など、その対象は多い。そこにはこまめな取材と題材へ向けた撮影者の目線を感じる。

 そうしたブログ管理者の書き込みは遠慮気味で短い。短いが何か伝わってくるような気がする。中には定期定点観測のような掲載もあり、遠く離れた地の今の様子を知ることが適う。こうした情報発信、無意識にされているかも知れないがここに喜ぶ一人がいる。

 ブログは肩肘張らずにパソコン画面へ向き合える。「へぇ、そう、なるほど、ほんとう、・・・」など勝手な返事と納得をしながら いろいろ知る手段にもなる。パソコンタイムの「いっぷく」はブログ。
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ミニ門松が整列

2012年12月14日 | 生活・ニュース
    

 ここ数年続いているミニ門松作りに今年も参加した。材料も道具もすべてあなた任せの門松作り。松竹梅に南天、手作りの飾り小物、苔に葉牡丹などなど、この苦労に報いるのは熱心に取り組むことしかない。

 孟宗竹の径は10数センチ、これを鉢状に加工してそれに飾りつける。この加工が第一関門。関門突破のための鋸使いに息がきれそうな御仁もあって思わず笑い。縦型か横型は思いのまま、これを越えると後は参加者個々のセンスで飾りつける。

 和気藹々、教え合いながら手助けし合いながら、竹細工指導員の手をかりながら仕上げていく。2時間もすると個性あふれた素晴らしいミニ門松が30あまり。良く出来ている、と小さな声で品評が始まる。

 門松は「ご先祖様がお正月に 戻ってくる時の目印にする」との言い伝えもある。ずらり並んだ門松は家の内での飾り、これでは道しるべを探すご先祖様は苦労されるだろう。そんな心配などせずに喜んで我が家へ持ち帰る。歳末へ向けてひとつ用事が済んだ。さて次は。
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読後感その後

2012年12月13日 | 回想
            

 同級生Aの名前をだし「紹介をされてお伺いしました」とインターホンに映るのは年配の方。Aが何を紹介したのか、と玄関へ出る。一冊の本を手にした感じのよさそうな人。でも本の販売かも、とちょっと身構える。

 名刺を出し「私は総合雑誌21世紀の責任者をしています。読後感を執筆していた人の都合が悪くなり困っている。Aさんから、あなたに頼んだら書いてもらえるだろうと教えられお願いに来た」おおよそこんな話をされた。柔らかい物言いだが、後には決して引かない強い気持ちがこもっている。年配者に対し失礼だが「なかなかの人だ」と思いながら聞く。それは原稿締め切りまで日かずの残り少ないころだった。

 総合雑誌21世紀との縁は、原稿募集のあることを教えられて初投稿、掲載された。それだけだった。浅学非才の自分には無理と断るが、Aの顔を思い浮かべ、かって切羽詰まってお願いし受けてもらった時の感激を思い出し「1回限り」でと受けた。書くにあたっては「全編を読んで」という過酷な条件がついた。そんなスタートだが、思わぬことで入院するまでの3年間、合計6冊の読後感を書かせてもらった。

 雑誌の発行は5月と11月の年2冊、読後感を退いて1年になる。2冊を読み終えてこれまでとは何か分からないが違う思いがする。編集方法も変わっていないのに、そう思いながらパラパラとめくっていて思い当った。6冊は「読後感を書く材料として読んでいた」つまり、アウトプットを強く意識して読んでいたのだと気付いた。

 雑誌21世紀掲載のジャンルは広く「読みたいものを読みたいように読む」というこれまでの習慣を越えなければならなかったのだ。そのお陰で幅広い書き方や観察のしかたなど「そうなの」と、多くの学習が出来たこともあり感謝している。掲載された読後感がどのように読まれたかは知る由もない。

 今は一会員として次の配本を待っている。
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寒さの感度

2012年12月12日 | 生活・ニュース
           

 このところの寒さは「1月下旬のころと同じ」とローカル局の気象情報は繰り返す。それを受けて朝方の挨拶は「寒いですのう」「なんと冷たい」「冷いのう」など思い思いの感じが第一声のこの頃。そんなある朝、「う~寒い」という40代男性の挨拶に驚いた。

 彼は東北は福島県の出身。夏に汗をぬぐいながらこんな話をしてくれた。「東北で育ったのでこの暑さはたまらん」と言う。福島県の出身なので、節電を求められているこの頃、エアコンの設定温度を目標以下には出来ない」と故郷へ思いをはせている。その時「寒さには強い」とその自信を話していた。それなのに寒いと肩をすくめる。

 「寒さには強いのではなかったか」と問い返すと「思いっきり寒いならいいが、気温の2度や3度は中途半端で困っている」と返してきた。極寒なら絶えれるという。今年の北日本の積雪の映像には恐怖すら感じる。その積雪をもたらす寒さの中に身を置くとしたら、本州最西端にしか住まいしたことがないのでその想像すら出来ない。

 寒さがますと、安全のためタイヤ交換を勧めるCMやお知らせが増える。冬用装備を怠って発生した事故は多い。公共的には安全運転のため橋や道路などの凍結が予測される場所に凍結防止剤が備えられた。凍結防止剤の化学反応はおいておくとして、塩化ナトリウムや塩化カルシウムは金属を錆びさせる力がある。これが撒かれた道のお世話になった後は、寒くても出来るだけ早く洗い落としておきましょう。
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