『バグっていいじゃん』。
正直に言うと、あまり魅力を感じない曲だ。
タイトルを聞いただけで内容が想像でき、実際想像通りの内容だった。失敗してもいいじゃん、なんとかなるさ、だから何事も積極的に行こうといった歌詞で、意外性もなく、ミディアムテンポの淡々とした曲調だ。『74億分の1の君へ』と似たような印象だ。
調べたら子ども向けアニメの主題歌だという。アニメの内容に合せてあり、わかり易い曲なのだろうが、1つの楽曲としてワクワク感が足りない。
『僕だけの白日夢』。(プラチナガールズ)
恋人を親友に奪われる歌。『星空のミステイク』『Only today』と似たような状況だが、その2曲は告白もできないでいるうちに親友の恋人になってしまったのであって、奪われた訳ではない。そういう意味で『僕だけの白日夢』の方がより深刻だ。
それでも、親友や彼女を責めることはせず、むしろ「自分の抱きしめる力が弱かった」と自省している。こういうストイックな態度は好きだ。自分のことを棚に上げて他人を責めてばかりいる人は好きになれない。恋人を奪われるのも、自分の推しメンの人気が出ないのも、給料が上がらないのも、世界に戦争がなくならないのも、自分には全く責任がないという認識には、想像力が欠如している。まあその方が気楽に生きられるのかもしれないが、私は、小さなことでも何か自分が努力できることはなかったか、常に自省できる人間でありたいと思ってしまう性分だ。
それにしても、今でも3人で談笑しながらお茶を飲んでいるとは、親友も彼女もちょっと無神経過ぎないか。もしかしたら彼女のことを「恋人」だったと思い込んでいたのは「僕」の妄想だったというヤツか。だから「白日夢」なのだろうか。
曲調は、『大人列車』を想起させるような前のめりのメロディーが印象的。今回の中では一番好きな曲だ。
『白線の内側で』。(4期生)
好きな彼女を遠くから見ているだけという、AKBグループの楽曲によくあるパターンの歌詞だ。電車の駅のアナウンス「白線の内側でお待ちください」というフレーズから着想した、秋元康得意のワンコンセプトものだ。
実際に駅のフォームで彼女と偶然会い、「並んで」電車を待っているのに何も話しかけられないという現実の情景と、遠くから彼女を見ているだけという心情を「白線の内側」と重ねて表現しているのがうまい。
そして曲が進んで更に驚いたのは、「並んで」電車を待っていたことは間違いではないが、彼女と同じ列ではなかったということだ。一種の叙述トリックに引っかかった。少し離れた列で並んでいて、別の車両に乗り込むというオチは見事。
曲調は淡々としていて、印象に乏しい。
『HKT48ファミリー』。
コンサートのラストで歌う曲がほしいと指原が発注し、秋元康がそれに応えて作った曲だと思われる。
コンサートの終盤、激しい曲たちで盛り上がった後、会場も一緒に歌えるミディアムテンポの曲だ。卒業して行ったメンバーも、最近オーディションで入ったメンバーも、スタッフや関係者席の人間も、そして会場のファンも、みんなファミリーだ、肩を組んで歌おうという幸福なメッセージソングになっている。
ライブが盛り上がるHKT48という触れ込みは伊達ではない。こうして盛り上げのための材料を1つ1つ仕込んで行っている。4月1日に観戦予定のコンサートでは、隣の人と肩を組んで歌うことになりそうだ。
『キスが遠すぎるよ』。(ダイアモンドガールズ)
他人にはどうでもいいような痴話げんかの歌だ。『猫の尻尾がピンと立っているように』『手をつないで帰ろうか』『ジェラシーパンチ』などと同系統の楽曲だ。当人同士が楽しければ、まあいいんじゃないの。
曲調は、どこかで聞いたようなメロディー。いかにもAKBグループらしいポップな曲だ。
「間接キス」は意外に使われていないワードだ。ロリポップを2人でシェアするというのは、かき氷をシェアした『波音のオルゴール』を連想する。間接キスではなく「直接しようよ」とは結構大胆な仲直りのアプローチだ。「持久戦」は、『初恋ダッシュ』の「恋は長期戦」の本歌取りだろう。
『必然的恋人』。
君は運命の人だという歌詞。『BINGO』『隕石の確率』なども同じテーマだった。
偶然なんかじゃない、君と僕が恋人になったのは必然だということを、言い回しを変えながら繰り返し歌っている。何回も言うことで本当にそうなんだと刷り込む「言霊効果」を狙っているのかも。
早口の歌詞が似合う、チャーミングな曲だ。
正直に言うと、あまり魅力を感じない曲だ。
タイトルを聞いただけで内容が想像でき、実際想像通りの内容だった。失敗してもいいじゃん、なんとかなるさ、だから何事も積極的に行こうといった歌詞で、意外性もなく、ミディアムテンポの淡々とした曲調だ。『74億分の1の君へ』と似たような印象だ。
調べたら子ども向けアニメの主題歌だという。アニメの内容に合せてあり、わかり易い曲なのだろうが、1つの楽曲としてワクワク感が足りない。
『僕だけの白日夢』。(プラチナガールズ)
恋人を親友に奪われる歌。『星空のミステイク』『Only today』と似たような状況だが、その2曲は告白もできないでいるうちに親友の恋人になってしまったのであって、奪われた訳ではない。そういう意味で『僕だけの白日夢』の方がより深刻だ。
それでも、親友や彼女を責めることはせず、むしろ「自分の抱きしめる力が弱かった」と自省している。こういうストイックな態度は好きだ。自分のことを棚に上げて他人を責めてばかりいる人は好きになれない。恋人を奪われるのも、自分の推しメンの人気が出ないのも、給料が上がらないのも、世界に戦争がなくならないのも、自分には全く責任がないという認識には、想像力が欠如している。まあその方が気楽に生きられるのかもしれないが、私は、小さなことでも何か自分が努力できることはなかったか、常に自省できる人間でありたいと思ってしまう性分だ。
それにしても、今でも3人で談笑しながらお茶を飲んでいるとは、親友も彼女もちょっと無神経過ぎないか。もしかしたら彼女のことを「恋人」だったと思い込んでいたのは「僕」の妄想だったというヤツか。だから「白日夢」なのだろうか。
曲調は、『大人列車』を想起させるような前のめりのメロディーが印象的。今回の中では一番好きな曲だ。
『白線の内側で』。(4期生)
好きな彼女を遠くから見ているだけという、AKBグループの楽曲によくあるパターンの歌詞だ。電車の駅のアナウンス「白線の内側でお待ちください」というフレーズから着想した、秋元康得意のワンコンセプトものだ。
実際に駅のフォームで彼女と偶然会い、「並んで」電車を待っているのに何も話しかけられないという現実の情景と、遠くから彼女を見ているだけという心情を「白線の内側」と重ねて表現しているのがうまい。
そして曲が進んで更に驚いたのは、「並んで」電車を待っていたことは間違いではないが、彼女と同じ列ではなかったということだ。一種の叙述トリックに引っかかった。少し離れた列で並んでいて、別の車両に乗り込むというオチは見事。
曲調は淡々としていて、印象に乏しい。
『HKT48ファミリー』。
コンサートのラストで歌う曲がほしいと指原が発注し、秋元康がそれに応えて作った曲だと思われる。
コンサートの終盤、激しい曲たちで盛り上がった後、会場も一緒に歌えるミディアムテンポの曲だ。卒業して行ったメンバーも、最近オーディションで入ったメンバーも、スタッフや関係者席の人間も、そして会場のファンも、みんなファミリーだ、肩を組んで歌おうという幸福なメッセージソングになっている。
ライブが盛り上がるHKT48という触れ込みは伊達ではない。こうして盛り上げのための材料を1つ1つ仕込んで行っている。4月1日に観戦予定のコンサートでは、隣の人と肩を組んで歌うことになりそうだ。
『キスが遠すぎるよ』。(ダイアモンドガールズ)
他人にはどうでもいいような痴話げんかの歌だ。『猫の尻尾がピンと立っているように』『手をつないで帰ろうか』『ジェラシーパンチ』などと同系統の楽曲だ。当人同士が楽しければ、まあいいんじゃないの。
曲調は、どこかで聞いたようなメロディー。いかにもAKBグループらしいポップな曲だ。
「間接キス」は意外に使われていないワードだ。ロリポップを2人でシェアするというのは、かき氷をシェアした『波音のオルゴール』を連想する。間接キスではなく「直接しようよ」とは結構大胆な仲直りのアプローチだ。「持久戦」は、『初恋ダッシュ』の「恋は長期戦」の本歌取りだろう。
『必然的恋人』。
君は運命の人だという歌詞。『BINGO』『隕石の確率』なども同じテーマだった。
偶然なんかじゃない、君と僕が恋人になったのは必然だということを、言い回しを変えながら繰り返し歌っている。何回も言うことで本当にそうなんだと刷り込む「言霊効果」を狙っているのかも。
早口の歌詞が似合う、チャーミングな曲だ。