AKB48 チームBのファンより

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映画『思春期ごっこ』を観るのは、アイドルポップを聴くのと似た経験。(ときめき研究家)

2014-11-02 22:00:00 | ときめき研究家
ナッキーさん絶賛の映画『思春期ごっこ』を観た。
確かに、主演の2人が一番輝くように、丁寧に作られた映画だ。

文学少女の三佳を演じる青山美郷は、丸顔で快活なタイプ。AKBグループだと内田眞由美に雰囲気が似ている。美術少女の鷹音を演じる未来穂香は、病弱な美人タイプで加藤玲奈に似ている。どちらかと言うと青山の方が好みだが、全く違うタイプの2人がそれぞれ輝いていた。

鷹音は、三佳に対して恋愛に似た感情を抱いていて、三佳にキスをしようと持ちかけたり、三佳の水着を着て泳いだりする。そういう心理や行動は中年男には理解できないが、多感な女子中学生にはありがちなものなのだろう。三佳も鷹音のことは好きだが、少し温度差のようなものはある。
そんな中、三佳が、愛読書である『思春期ごっこ』の作者である花岡(川村ゆきえ)に出会ってから、三佳と鷹音の親密な関係が微妙に崩れて行く。ある日曜日、鷹音が美術の予備校の見学に行くのに付き合う約束をしていた三佳だが、花岡の読み聞かせ会を優先させる。中年男としては当然の選択だと思うが、鷹音にはショックな出来事だった。一方、三佳も読み聞かせ会で大きなショックを受ける。
幼いと言えば幼いし、誰もが通過するような脆い感傷だと思うが、若い2人の女優(アイドル?)が好演している。彼女達にしか演じられなかっただろう。

私は花岡にも興味を持った。中学生時代に書いた小説『思春期ごっこ』が売れて注目されたが、その後は書けず、今は図書館で働いている。「過去の栄光」というやつだが、本人はそのつもりがなくても、それを心の拠り所にしている。そんな所にファンだと言う三佳が現れたことで、花岡の人生も大きく揺らいでいくのだ。書けないなら書けないで今の自分を肯定して生きればいいと思うのだが、彼女もまた「思春期ごっこ」を完全には卒業できていないのだろう。

小説『思春期ごっこ』の中の場面がセピア色で挿入され、全体に美しい映像で統一されている。90分という上映時間もコンパクトで良かった。いじめとか、教室内カーストとか、ネガティブな要素が描かれていないのもいい。
自分にはもう手が届かない(はじめから手が届かない?)世界を、フィクションの中で追体験する貴重な経験だった。
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