梅雨明けしたと思ったら、連日の35℃超え。
2年前のアルバム『1830m』を久々に聴いて、真夏の歌である『直角Sunshine』の良さが一層わかった。
この曲のことは当時から気に入っていて、ブログ記事も書いている。
その記事を読み返していて、大きな間違いに気がついた。
「北緯35度の東京付近だと夏至の頃でも太陽が地面に当たる角度は55度」などと書いていたが、科学的に間違っている。夏至の頃は、太陽は北回帰線(北緯23.4度)上にあるので、78.4度が正しいのではないか。およそ80度、つまり「直角」と言ってもそんなに外れてはいないのだ。実際に、今日の太陽を見上げたら、ほとんど真上にあるように見えた。
旧チーム4と言えば『走れペンギン』が代表曲とされていて、それに異存はないのだが、『直角Sunshine』もそれと同じくらいいい曲だ。『high school days』も、研究生名義だが実質チーム4の曲で、名曲だ。こうして見ると、旧チーム4はいい曲ばかりをあてがわれていたのだ。
現チーム4も同様だ。『清純フィロソフィー』をはじめ、『青空カフェ』『LOVE修行』『大人への道』『強い花』『チーム坂』と名曲ぞろいだ。(研究生名義も含む)
つまりは、秋元康も、一番若いチームに対して一番気合いが入るということなのだろう。
それにしても、2番の歌詞の「青春の坂道」には参った。70年代アイドル歌謡の名曲タイトルをそのまま取り込んで使うという荒業。「赤いスイートピー」とか「いい日旅立ち」とか「年下の男の子」とかを使っているようなものだ。そして『青春の坂道』を歌ったのは岡田奈々。もちろん現チーム4の岡田奈々とは同姓同名の別人だが、奇妙な運命を感じる。
(以下再録)
2012年9月25日「『直角Sunshine』はチーム4最後のオリジナル曲か?(ときめき研究家)」
チーム4の『直角Sunshine』は、ほろ苦くも前向きな青春の歌だ。
彼の受験勉強のために会えない夏休みを、健気に一人で過ごす彼女の歌だ。
受験が終わるまでデートは我慢しようと自ら申し出る『合格キッス』とは違い、周囲からの圧力で自粛しているようだ。「どんな愛にでも試練がある」と大人は言うが、高校3年(彼女は2年?)の夏にはその夏にしかできないことがある。でも、彼の合格と将来を応援したい気持ちは本物で、大人たちに逆らってデートに誘うほどの勇気はない。どうしていいのかわからない気持ちを持て余して、熱いアスファルトの上を裸足で走ったりしている。
『直角Sunshine』とは、太陽の光と何が直角なのだろうか。北緯35度の東京近辺だと、夏至の頃でも太陽光が地面に当たる角度は最大55度だ。
だから「アスファルト」とは55度。「ソーラーハウスの屋根」は、太陽に向かう南斜面に設置されているから、90度に近いかもしれない。「路線バスのフロント(ガラス)」は地面に垂直だから、35度のはずだ。
しかし、そういう科学的な検証は無意味だ。日光を「真正面」から受けていることを、「直角」と表現しているのだろう。「千手観音」「八方美人」「不眠不休」などと同様の誇張表現だ。彼女は今、青春の試練に真正面から向き合っているのだ。
「バス」は、自転車と並び、AKBグループでは神聖な乗物だ。「スニーカー」も、『あの頃のスニーカー』のように青春の象徴だ。そうしたアイテムを次々に登場させて、最後は「青春の坂道」と歌う。言わずもがな、岡田奈々の名曲のタイトルと同じだ。「青春は長い坂を登るようです」と歌った名曲と、時代は変わっても同じほろ苦さを歌っているのだ。
歌詞のほろ苦さとは裏腹に、軽快な曲調であることも、私の好みに合致している。
ところで、この曲を歌っているチーム4は、近いうちに解散することが決まっている。
チーム4名義で発表される曲はこの曲が最後になるのかもしれない。もちろんレコーディングした時にはチーム解散は決まっておらず、あるいは彼女たちには知らされていなかったはずだ。
しかし、改めて「最後の曲」として、いかにもという曲を作るより、普通の青春ソングであるこの曲が最後の曲になる方が、チーム4らしくていいのではないか。
『走れペンギン』『high school days』『直角Sunshine』、どれも発展途上のチーム4の魅力を引き出した素晴らしい楽曲だと思う。大切に、いつまでも聴き続けたい。
2年前のアルバム『1830m』を久々に聴いて、真夏の歌である『直角Sunshine』の良さが一層わかった。
この曲のことは当時から気に入っていて、ブログ記事も書いている。
その記事を読み返していて、大きな間違いに気がついた。
「北緯35度の東京付近だと夏至の頃でも太陽が地面に当たる角度は55度」などと書いていたが、科学的に間違っている。夏至の頃は、太陽は北回帰線(北緯23.4度)上にあるので、78.4度が正しいのではないか。およそ80度、つまり「直角」と言ってもそんなに外れてはいないのだ。実際に、今日の太陽を見上げたら、ほとんど真上にあるように見えた。
旧チーム4と言えば『走れペンギン』が代表曲とされていて、それに異存はないのだが、『直角Sunshine』もそれと同じくらいいい曲だ。『high school days』も、研究生名義だが実質チーム4の曲で、名曲だ。こうして見ると、旧チーム4はいい曲ばかりをあてがわれていたのだ。
現チーム4も同様だ。『清純フィロソフィー』をはじめ、『青空カフェ』『LOVE修行』『大人への道』『強い花』『チーム坂』と名曲ぞろいだ。(研究生名義も含む)
つまりは、秋元康も、一番若いチームに対して一番気合いが入るということなのだろう。
それにしても、2番の歌詞の「青春の坂道」には参った。70年代アイドル歌謡の名曲タイトルをそのまま取り込んで使うという荒業。「赤いスイートピー」とか「いい日旅立ち」とか「年下の男の子」とかを使っているようなものだ。そして『青春の坂道』を歌ったのは岡田奈々。もちろん現チーム4の岡田奈々とは同姓同名の別人だが、奇妙な運命を感じる。
(以下再録)
2012年9月25日「『直角Sunshine』はチーム4最後のオリジナル曲か?(ときめき研究家)」
チーム4の『直角Sunshine』は、ほろ苦くも前向きな青春の歌だ。
彼の受験勉強のために会えない夏休みを、健気に一人で過ごす彼女の歌だ。
受験が終わるまでデートは我慢しようと自ら申し出る『合格キッス』とは違い、周囲からの圧力で自粛しているようだ。「どんな愛にでも試練がある」と大人は言うが、高校3年(彼女は2年?)の夏にはその夏にしかできないことがある。でも、彼の合格と将来を応援したい気持ちは本物で、大人たちに逆らってデートに誘うほどの勇気はない。どうしていいのかわからない気持ちを持て余して、熱いアスファルトの上を裸足で走ったりしている。
『直角Sunshine』とは、太陽の光と何が直角なのだろうか。北緯35度の東京近辺だと、夏至の頃でも太陽光が地面に当たる角度は最大55度だ。
だから「アスファルト」とは55度。「ソーラーハウスの屋根」は、太陽に向かう南斜面に設置されているから、90度に近いかもしれない。「路線バスのフロント(ガラス)」は地面に垂直だから、35度のはずだ。
しかし、そういう科学的な検証は無意味だ。日光を「真正面」から受けていることを、「直角」と表現しているのだろう。「千手観音」「八方美人」「不眠不休」などと同様の誇張表現だ。彼女は今、青春の試練に真正面から向き合っているのだ。
「バス」は、自転車と並び、AKBグループでは神聖な乗物だ。「スニーカー」も、『あの頃のスニーカー』のように青春の象徴だ。そうしたアイテムを次々に登場させて、最後は「青春の坂道」と歌う。言わずもがな、岡田奈々の名曲のタイトルと同じだ。「青春は長い坂を登るようです」と歌った名曲と、時代は変わっても同じほろ苦さを歌っているのだ。
歌詞のほろ苦さとは裏腹に、軽快な曲調であることも、私の好みに合致している。
ところで、この曲を歌っているチーム4は、近いうちに解散することが決まっている。
チーム4名義で発表される曲はこの曲が最後になるのかもしれない。もちろんレコーディングした時にはチーム解散は決まっておらず、あるいは彼女たちには知らされていなかったはずだ。
しかし、改めて「最後の曲」として、いかにもという曲を作るより、普通の青春ソングであるこの曲が最後の曲になる方が、チーム4らしくていいのではないか。
『走れペンギン』『high school days』『直角Sunshine』、どれも発展途上のチーム4の魅力を引き出した素晴らしい楽曲だと思う。大切に、いつまでも聴き続けたい。