tetujin's blog

映画の「ネタバレの場合があります。健康のため、読み過ぎにご注意ください。」

私の殺した男

2012-01-27 22:23:41 | cinema

第一次世界大戦は、植民地と世界の覇権を競い合う帝国主義戦争だった。
普仏戦争以来、ヨーロッパで約40年ぶりとなる大規模な戦争は、騎士道精神に彩られたロマンチックなイメージだった。これゆえ、ドイツでは戦争を不安や不満を吹き払うものだったし、フランスではアルザス・ロレーヌを奪還する神聖な祖国防衛戦争だった。それぞれの国民が戦争を歓迎したのだ。

映画「私の殺した男(原題:Broken Lullaby)」は、1932年、エルンスト・ルビッチ監督による。
原作は「シラノ・ド・ベルジュラック」で有名なエドモン・ウジェーヌ・アレクシ・ロスタンと詩人で劇作家のロズモンド・ジェラールの子息モーリス・ロスタン。

・・・ハリウッドの古いモノクロ映画。
エスタブリッシング・ショット、クローズアップ 、ロングショットなど、映画技法の基礎なるものが駆使されており、古さを感じない。むしろ、フレーミングについては、対角線論法 ? 三分割法の教科書のような構図で、ぼくの写真の構図はこうした古い映画のワンシーンに影響されていることを思い知らされる。
ストーリーは、現代の韓国映画風。ようやく、アジア映画が80年も前のアメリカの映画に追いついたというか、アメリカの映画にもこんな時代があったんだ!という印象だ。

第一次世界大戦の後のドイツの家族とフランスの兵士の話なのだが、会話が英語のため少々混乱させられる。それでも、生活の中の宗教、あるいは生きた宗教文化が感じられる冒頭のシーンなど、古き良きアメリカが見え隠れしていた。

「私の殺した男」。結末は、こんなもんなのかな?一生、心に重荷を背負って生きていくことができるのだろうか。とってつけたような結末には疑問がわき起こってくる。これも、古い映画の魅力なのだろう。・・・これまでにたちの悪い映画を見過ぎたのかも。




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