♪なのにあなたは京都へ行くの♪
という歌謡曲が昔あった。
♪京都の街はそれほどいいの？
この私の愛よりも♪
・・・この歌、なんで「東京」じゃなくて京都だったんだろう。
ひょっとしたら、歴史ロマン？
あるいは哲学ロマンかもしれない。そう、哲学の道、師弟の道。
衣笠の龍安寺の石の庭。虎の児渡しは、すべての石を一度には見渡せない。
吾唯足知。
・・・解は簡単だ。禅僧が苦悩するような、欧米人があこがれるような新たな思考の広がりもない。
だが、逆にこの石庭の不思議さが強く感じられてくる。
武士社会に深く影響を及ぼした禅の教え。石庭が公案の解として表現されたものであるとしたなら、その背後には、いかに大きな世界が秘められているのだろう。
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