「まずいから島の人は誰も飲まないわよ」
とか身もふたもないことを・・・自粛
「それが初めて飲んだ時においしいと思ったの」
彼女はそう言いながらぼくの膝をゆすった。会話しながらのスキンシップ。都会ではとうの昔に廃れた女性らしさ。離島の小笠原だからこそ、まるでガラパゴスのように「よき日本」が凍結されているのかもしれない。
彼女がおいしいという海底熟成ラム。瓶詰から小笠原の海底に沈め安置し熟成。さらに引き上げて洗浄。すべてが手作業という。だから、30年もののラム酒のようにひどく高価だ。
実際、その高いラム酒を味見させてもらったが、たしかにラム酒特有のつんと来るトップノートは消えて果実のようなエステル系の甘い香りがし、味もまろやかだ。
彼女が言うには、
「10mの海底でしょ。圧力はあまり作用しないわよね、きっと。温度が一定だから味がおいしくなるのよ」
・・・ラムちゃんのような彼女を前にしてそう言われれば、そんなもんかなとか思ってしまうけど、冷静に考えると本当かと疑問がわいてくる。第一、一定の温度がいいのなら、冷蔵庫に一年でも放り込んでいればラム酒の熟成ができることになる。
じゃ、なんで海底に沈めたラム酒が熟成するんだ?
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