直線的に北流し、富山湾に注ぐ神通川。
この神通川と常願寺川を結び市内を流れる川はいたち川。宮本輝が芥川賞を受賞した「蛍川」の舞台となった川だ。
神通川は、サケやマス(サクラマス)が遡上する川としても知られていた。平安時代の延喜式には、都への献上品として神通川のサケのなれ寿司が登場する。
神通川の船橋のたもとの茶店の名物は「鮎のすし」でこれが「鱒のすし」となり、富山の名産となっている。
十返舎一九は、「『越中立山参詣記行 方言(むだ)修行金草鞋(かねのわらじ)」第18編(文政11年、1828年)で、鮎のすしの美味を激賞。“名物の鮎のすしとて皆人のおしかけてくる茶屋の賑はひ” と歌を一首よんでいる。全国に誇る江戸時代の名物グルメだったわけだ。
サクラマスはその名のとおり、桜が咲き始める頃に川を遡上してくるため、春を象徴する魚として親しまれてき。ます寿しはかつて、そんな春を代表する季節限定の味覚だった。
その評判が江戸まで及んだのは、全国を回っていた売薬さんが富山の自慢話の中で必ず、「神通川の鮎ずし・ますのすしは美味しい」と口コミで広がっていったのだろう。今でいうYahooニュース並みの浸透力。
・・・というか、案外、こうした情報と抱き合わせることで客観性を増し、売薬製品に対する信頼感を増していたのかも。
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