吉野一正著『障害者の未来をみつめて』を読んだ、素晴らしい本で感動した
「財団法人 岡山県民主教育研究所」の「あなたとともに考える人権ブックレット」シリーズが刊行された。その第一回目の出版として選ばれたのが、吉野一正著『障害者の未来をみつめて』だ。
岡山県立養護学校で教鞭を執られ、その一方では障害者運動にずっと参加されてきた吉野先生の古希を迎えられた時の講演をもとに、新たな状勢を書き加えて刊行されたのが本書だ。
吉野先生が三歳の時、「石段で遊んでいて転げ落ちた事故で、右股関節の骨盤にひびが入り、その入院中の同じ病室の患者から第一次感染で股関節結核となり障害を負った」そうだ。私は吉野先生はずいぶんと以前から面識があるが、そのことは初めて知った。
ご自身のそうした体験から出発して、大変なご苦労をして義務教育を受け、高校の時には体育の授業の単位の関係で担任から「高校には行けんかも知れん」とも言われつつも、その後日本社会事業大学へと進み、県立養護学校の最初は寮母となり、最終的には教員試験を経て養護学校の教諭となって人生を過ごされたことを、ご著書に書かれている。この間のご苦労をさらりと、わずかの枚数で書かれているが、そのご苦労たるや大変だったことは想像に難くない。
そして、就職した養護学校で出会った子どもたちとの時間の中で、様々なこと考えて行動する。その意味で、吉野先生の生涯はまさに一貫している。それ故、障害者問題への視点は揺らぐことはない。そして、障害者問題への見識の深さは、私の貧弱なボキャブラリーでは表現できない。
それ故、本書の書かれた岡山県における障害者問題の歩みと到達、そして障害者問題が当面している今日的な課題について問題提起はとても充実していて、読み応え十分だった。実に素晴らしい内容で、さすがと言うほかはない。感動して読ませていただいた。
我が岡山の地に、これだけ障害者問題に見識のある方が存在していることをとても嬉しく思う。そして同時に、この本をテキストとして、障害者問題の学習が様々な地域・団体などで取り組まれ、障害者の問題を語り合うことが必要だと考えた。
そしてその延長線上として、その学びを「人間が地球上で、人間の持つすばらしさ、それはやさしさや正義、そして想像力、創造力を獲得し、人として限りなく成長・発達していくために、人類揚げて克服すべき課題」(吉野先生筆)である障害者問題の解決へ向けて、みんなが力を合わせることが求められていると考える。
それにしても、岡山県民は素晴らしいテキストを手にしたと言えよう。その意味で、この本を出版された「財団法人 岡山県民主教育研究所」に心からの感謝と敬意を表する。ただ、一つだけ残念なのは、本の表紙に著者名が書かれていないことだ。やはり、著者吉野一正の名前が書かれることが必要と思う。
スマホも逃げ回っている私だが、ipadを習ったらこれが結構面白いと思えた
我が法人の理事会は毎月開催されているが、その資料だけ100ページにも達する。この準備だけでも大変だ。私はと言えば、それを捨てるのにも悩み、今は法人に持参して処理してもらっているのが現状だ。
そんな法人の役員会に、ipadを使用する構想が浮上している。そこで26日は、とりあえずはと言うことで、簡単な講習会を受けてみた。これまで箱に入れたままであったが、その日初めて電源の入れ方などを学んだ。
同じ役員さんで、既にipadでオーロラの撮影に成功された方もいる。確かに写真は美しいが、その活用の仕方はまだ学べていない。上手く使えれば、旅行した時のブログアップにいいかなと思ったもする。パソコンとipadをリンクさせると結構面白いかも。
私は全くのアナログ人間で、機械音痴だ。とりわけ電子機器など我が暮らしに無縁に近い。まだ携帯を使用しており、スマートホンさえ手を出せないでいる。それでも、ワープロからパソコンと少しだけでも使ってきているので、ipadも少しだけ使えるようになればと思っている。世の中の進歩についていくのもなかなかに大変だ。