tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

知識と知恵はどう違う?

2020年03月24日 21時14分37秒 | 文化社会
知識と知恵はどう違う?
 知識と知恵について書いてきましたが、この二つが違うことは誰でも言葉の感じから解るのですが、では具体的にどう違うのかというと、ちょっと説明に困るのではないでしょうか。

 このブログでは、知識というのは、人間の脳細胞の中に記憶されてるものということになるのでしょうが、知識も個人のレベルから更に活字として残されているもの、さらに最近は電子記憶装置を含め、人間の脳の外付け記憶装置に当たるものも人類としての知識として含めていいのではないでしょうか。

 では知恵というのは何かとおますと、知識としては存在しないものを新たに考え出すということではないかと思うところです。ですから、自然の進化の中では、「突然変異」に当たるのではないかと考えたわけです。

 こうした理屈だけではどうにも解りにくいものですから、それでは具体的に例を挙げればどんなことになるのかと考えてみましたら、例えばこんなことではないかというようなことになりました。

 たまたま先ほどTVで、今夏の五輪に実施は無理という事が決まりつつあるようで、安倍総理が1年程度延期したらどうかとIOCのバッハ会長に提案し、そんな方向で決まりそうな様子です。

 1年程度というのは、具体的な時期の決定には、幅を持たせておいて、様々な事情を勘案して決めるようにした方がうまくいくだろうという「知恵」と言えるのでしょう。

 更に具体的な問題を取り上げれば、来年夏ということになると、競泳などを含め、種々の世界選手権が決まっていて、それとぶつかるので、五輪の時期を決めるのは結構容易でないなどの意見も出ているようです。

 こうした問題の時、例えば、なんとか日程の調整をしようという知恵が必要になるわけです。しかし、ある人が、世界選手権と五輪を一本にまとめて、優勝した人には五輪の金メダルと世界選手権の金メダルの両方を出せばいいじゃないでですか、と言えば、この方が知恵らしい知恵という事が言えるような気もします。

 もちろん知恵というのは、今迄なかった事についての考え方ですから、賛成も反対もあるでしょう。しかし、「突然変異」と同じで、そうしたニューアイデアの中で。最終的には、最も環境に適応したもの(多くの人が賛同するもの)が生き残り、知識として蓄えられることになるのでしょう。

 ところで 人間に「無理にでも知恵を出させようというゲーム」に「ブレイン・ストーミング』があることは広く知られています。このゲームで、最も重要な条件は、「出たアイデア(知恵)に絶対にケチをつけないことなっています。

 これも、突然変異が生き残るかどうかは環境適応出来るかどうかが決めるのと同じで、結論は「社会環境」が決めるのだから、個人の意見は必要ない、それより、ひとつでも多くアイデアを出せということなのでしょう。 東京五輪も、結局はこうした形で決まってくるのでしょう。

 それにしても、早く新型コロナウィルス退治のための知恵、薬品や、ワクチンの形でそれを実現するような知恵が出てきてほしいものです。