tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

試論と考察の暫定的な纏め(1)

2020年11月08日 11時03分09秒 | 文化社会
民主主義について
 10月から「新自由主義」について試論と「自助、共助、公助」についての考察を書いてきました。
 昔学んだことも思いだしながら、今日的環境変化にもいろいろ学び、整理した結果、民主主義と自由主義を上手く生かして、政治的にも経済的にも社会的にも、もう少しましな世の中になるにはどうしたらいいのか暫定的に纏めてみました。

 上手く整理できたかどうかは解りませんが、一応その結果を報告しておきたいと思っています。

 政治形態としては、矢張り民主主義が、全体主義、独裁制にならないための最良の方法だともいますが、現実の世界の国々の歴史や現状を見てみますと必ずしもそうではない場合もあるようです。

 現実に、ロシアもベラルーシも形は民主主義ですが、実体は独裁制でしょう。中国も国家主席は全人代で多数決のようです。
 明らかに独裁の国でも、形式的には選挙と多数決だという事は、民主主義をそれなりにスタンダード化しているという事です。

 第二次大戦前、ファッショ、独裁制、軍国主義になった枢軸国(イタリア、ドイツ、日本も、民主主義の形を取ながら全体主義、独裁制になって、戦争から破滅の道をたどりました。

 民主主義のつもりでいても、いつしか独裁制になってしまうこともあるのです。
 理由はいろいろあるのでしょうが、リーダーが長期政権を望むことと独裁制化は常に「併存」するようです。

 アメリカでは大統領は2期までとなっています。日本でも自民党総裁は2期まででした。リーダーの任期の期限を切ることは、民主主義が独裁制に変容しないための重要な予防措置だと思われます。

 習近平、プーチン、は着実に長期政権のためのルールの改変をやっています。その末席に安倍総理を加える人もいるようです(総裁任期を2期から3期に伸ばしました:注)。
 アメリカは多少の(かなりの)混乱の中ですが、今回は一期で交代という選択になるようです。

 もう一つ、民主主義の選挙制度を「人気投票」にしないことが重要なようです。ミスコンや、ベストドレッサー、今年の流行語などは人気投票でいいでしょうが、政治家はそれではまずいようです。

 特に、昨今のメディアの発達と普及は表面上のポピュラリティーをあたかも真実の姿のように思わせることを可能に出来るようです。

 トランプさんがYMCAを踊れば観衆が熱狂するといった映像が、どんな影響力を持つのか、国政選挙ともなれば、もう少し本質的なものを判断基準にすべきだということを、すべての国民に解ってもらうにするにはどうした良いのか、民主主義自体がもっと進化しなければいけないのではないかと感じます。

 民主主義以外によりよい方法はないのですから、これからも確り考えていかなければならない問題だとつくづく感じるところです。 
 結局は、民主主義も重要な問題を内包しているという事になりました。
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(注) もし安倍さんが、一部の人が予測するように「院政」を敷いたり、ここ1年静養し、再出馬でまた政権をというようなことになったら、安倍一強から更に独裁色を強めるという推論になるようです。