プラグマティズムとポピュリズム:近頃巷に流行るもの
この2つはともにアメリカから世界に広がっていったように思われます。
アメリカは種々新し文物を生み出し、それを世界に広めてきています。最近では金融工学もそうですし、もっと新しいのは、GAFAのやって来ている開発やビジネス、更に新しくはスペースXによる再使用可能なロケットでしょうか。
戦後、アメリカン・ウエイ・オブ・ライフからでしょうか、ツールもそれを活用する文化もアメリカ発のものが容易に世界標準になるようです。
ところで、プラグマティズムですが、私もこれは便利な考え方だと思っています。
具体的に言うと、「原因になる事実があって、それから結果という事実に繋がること」が解れば、それを素直に利用しようという事のようです。
例えば接客業で、客が来たら、唇の両端を上に上げるようにしましょう。客はそれを「笑顔で迎えてくれて感じの良い人」と受け取ってくれます。これが原因と結果の関係です。
相手の話を聞くときは、出来るだけ相手の表情を見て、同じような表情をし、適切な頻度で頷いて下さい、相手は親身に聞いてくれたと思って、それからの人間関係は良くなります。表情を真似る事と首を縦に振ることが、人間関係の改善につがるのです。
細かい理屈や説明はさておき、「それで上手くいけば良いでしょう」、結果が出ることこそが大事ですというのですから大変合理的で効率的です。
おそらくアメリカには多様な文化的背景の人達がいて、説明などしていたら効率が悪いので、こういう方法が生まれたのでしょう。
心理学的考察やや深い人間的洞察があっての原因結果ですが、こうすればいいのですと原因と結果だけを教えられて、そのとおりにすれば結果は出ますから、効率を重んじるプラグマティズムはそれでよしということになるのでしょう。
そこでは物事は現象面だけの知識で済むことになり、問題があれば正解を聞いてその通りすることで即解決。何かあったら、「正解は?」と聞けば済むという行動が一般的になって、「考えるより正解を聞く」という行動が一般化することになります。
コロナ対策でも、誰かが、それなりの答えを出すと、単純にそれが正解と思って、閣僚がみんな同じことを繰り返すように感じるのもその影響でしょうか。
これは、プラグマティズムの形骸化というべきなのかもしれませんが、アメリカの大統領選でも、テレビで「選挙が盗まれた」とか「選挙は不正だ」確信している人が沢山いて、同じ言葉を大勢の人が怒り狂って言っているようです。
多分この人たちはきちんと調べているのではなく、それが「正解」と誰かに教わって100%それを信じていいるのでしょう。
こう考えてくると、日本、アメリカを問わず、「正解」は与えられものと思う人が増えているのかもしれません。
そこで問題が起きてくるような気がしているのです。思考回路を省いて「正解」に到達することが習慣になると、信用できそうな人の言っていることが「正解」と決めてしまう人が増えてくるのではないでしょうか。
ところで、今の世の中は民主主義が基本です、民主主義はより多くの人の選択が「正解」という事になる制度です。その「正解」が上のようになると、その結果は、あらゆる場面でポピュリズムが一般化するのではないかと思われるのです。
弁舌さわやかな人、見ていて恰好のいい人、あるいはいかにも思慮深そうな人、つまり、言う事が正解だと思えそうな人が選挙で当選するようになるのではないでしょうか。
これはまさに民主主義がポピュリズムに堕ちた状態でしょう。「人気投票」の世界です。
民主主義は、みんながそれぞれに自分で考えていろいろな結論を出し、(それが「正解」かどうかは将来解るのですが)現在の時点でみんなが考えて、より多くの人が、これが「いいだろう」と選んだ結果に従うから納得性があるのです。人気は株価のようなもので、常に変化します。それだけ誤る確率も高くなるでしょう。
プラグマティズムが形骸化して、それが、民主主義をポピュリズム化するというのは、あくまで私の推論で、正しいかどうか解りません。しかし最近世界的に、民主主義がポピュリズム化していることは明らかなようです。
矢張り民主主義の世の中を良くするためには、「正解」は、いろいろな意見を広く聞いて(人からもネットからも)、それらはすべて参考意見として、何とか自分で考えて自分なりの結論を出すようにしないといけないのではないでしょうか。
この2つはともにアメリカから世界に広がっていったように思われます。
アメリカは種々新し文物を生み出し、それを世界に広めてきています。最近では金融工学もそうですし、もっと新しいのは、GAFAのやって来ている開発やビジネス、更に新しくはスペースXによる再使用可能なロケットでしょうか。
戦後、アメリカン・ウエイ・オブ・ライフからでしょうか、ツールもそれを活用する文化もアメリカ発のものが容易に世界標準になるようです。
ところで、プラグマティズムですが、私もこれは便利な考え方だと思っています。
具体的に言うと、「原因になる事実があって、それから結果という事実に繋がること」が解れば、それを素直に利用しようという事のようです。
例えば接客業で、客が来たら、唇の両端を上に上げるようにしましょう。客はそれを「笑顔で迎えてくれて感じの良い人」と受け取ってくれます。これが原因と結果の関係です。
相手の話を聞くときは、出来るだけ相手の表情を見て、同じような表情をし、適切な頻度で頷いて下さい、相手は親身に聞いてくれたと思って、それからの人間関係は良くなります。表情を真似る事と首を縦に振ることが、人間関係の改善につがるのです。
細かい理屈や説明はさておき、「それで上手くいけば良いでしょう」、結果が出ることこそが大事ですというのですから大変合理的で効率的です。
おそらくアメリカには多様な文化的背景の人達がいて、説明などしていたら効率が悪いので、こういう方法が生まれたのでしょう。
心理学的考察やや深い人間的洞察があっての原因結果ですが、こうすればいいのですと原因と結果だけを教えられて、そのとおりにすれば結果は出ますから、効率を重んじるプラグマティズムはそれでよしということになるのでしょう。
そこでは物事は現象面だけの知識で済むことになり、問題があれば正解を聞いてその通りすることで即解決。何かあったら、「正解は?」と聞けば済むという行動が一般的になって、「考えるより正解を聞く」という行動が一般化することになります。
コロナ対策でも、誰かが、それなりの答えを出すと、単純にそれが正解と思って、閣僚がみんな同じことを繰り返すように感じるのもその影響でしょうか。
これは、プラグマティズムの形骸化というべきなのかもしれませんが、アメリカの大統領選でも、テレビで「選挙が盗まれた」とか「選挙は不正だ」確信している人が沢山いて、同じ言葉を大勢の人が怒り狂って言っているようです。
多分この人たちはきちんと調べているのではなく、それが「正解」と誰かに教わって100%それを信じていいるのでしょう。
こう考えてくると、日本、アメリカを問わず、「正解」は与えられものと思う人が増えているのかもしれません。
そこで問題が起きてくるような気がしているのです。思考回路を省いて「正解」に到達することが習慣になると、信用できそうな人の言っていることが「正解」と決めてしまう人が増えてくるのではないでしょうか。
ところで、今の世の中は民主主義が基本です、民主主義はより多くの人の選択が「正解」という事になる制度です。その「正解」が上のようになると、その結果は、あらゆる場面でポピュリズムが一般化するのではないかと思われるのです。
弁舌さわやかな人、見ていて恰好のいい人、あるいはいかにも思慮深そうな人、つまり、言う事が正解だと思えそうな人が選挙で当選するようになるのではないでしょうか。
これはまさに民主主義がポピュリズムに堕ちた状態でしょう。「人気投票」の世界です。
民主主義は、みんながそれぞれに自分で考えていろいろな結論を出し、(それが「正解」かどうかは将来解るのですが)現在の時点でみんなが考えて、より多くの人が、これが「いいだろう」と選んだ結果に従うから納得性があるのです。人気は株価のようなもので、常に変化します。それだけ誤る確率も高くなるでしょう。
プラグマティズムが形骸化して、それが、民主主義をポピュリズム化するというのは、あくまで私の推論で、正しいかどうか解りません。しかし最近世界的に、民主主義がポピュリズム化していることは明らかなようです。
矢張り民主主義の世の中を良くするためには、「正解」は、いろいろな意見を広く聞いて(人からもネットからも)、それらはすべて参考意見として、何とか自分で考えて自分なりの結論を出すようにしないといけないのではないでしょうか。