菅総理、数字を言うなら正しい数字を
総理、また悪い癖が出ましたね。ワクチンの接種が1日100万回を超えたというのは、正確な統計ではないことが明らかになっています。
党首討論もあり、腰だめでいった1日100万回を達成したと言いたかったことは解りますが、国政というのはそんないい加減なことではないでしょう。
接種回数の増加が1日102万回接種というのは、8日に全国から上がってきた累計接種回数が7日より102万回増えたという事だったようです。
1にちの接種回数ではなくて、累計の増加ですから、各地から上がってくる接種回数は、前回報告後に接種が完了した回数の数字でしょう。
「毎日の接種回数の報告ではなくて、まとめて報告というのもあるので、1日の正確な数字ではない」という官房長官の説明は、してくれて良かったという事です。
安倍総理の時、「裁量労働者の方が労働時間が短い」という阿部発言が、正式な統計ではない事が解り、法案が廃案になったこともありました。
政治家は数字については常に厳正でなければならないのです。誤った数字を信じたり、国民に伝えたりすることは直接国政を誤ることに通じます。
菅総理は、去年「GoToで感染が増えたのは100人程度」(注:https://blog.goo.ne.jp/tnlabo/e/2d5e7345e026cba952840c6171a25070)という根拠不明の数字を自民党内で共有し、総理も要職の方々も類似の発言をし、それが新型コロナ感染者の著増につながった経験もお持ちでしょう。
数字は無条件で人に正確だという認識を与える傾向を持ちます。だからこそ、誤った数字を意図的に、或いは無理解で使用することは、国政担当者には厳禁なのです。
日本も、政府統計に関しては、伝統的にその正確性を誇れるものとして政府からも、国民からも大事にされてきています。
こうしたことを十分に理解され、数字については常にその正確性に細心の注意を払うことを肝に銘じて国政に当たってほしいと思うところです