コロナ禍からの復旧を早く、そしてその先へ
株価は上昇基調です。世界に広がるコロナ禍の中で、何故株価が上昇基調なのでしょうか。
見方はいろいろありましょうが、基本的には、ワクチンの普及が早く、世界はいずれコロナ禍の終息の時期を迎えるだろう、主要先進国はすでにその方向に見通しをつけているのではないか、というのが機関投資家の判断だからではないでしょうか。
コロナ禍の終息は、マスクメーカーにとっては大変かもしれませんが、人々が社会活動、経済活動をコロナ以前のように活発化すれば、当然に経済は前進を始めます。そう読めば、先見性を得意とする株価は上がるという事でしょう。
この動きは、現実問題としては、コロナの変異株の出現と、ワクチン開発の競争という形でしょうが、先進主要国の人達はワクチン(人間の知恵)の勝利を信じているでしょうし、そうなってほしい、そうなるだろうと皆思っているでしょう。
最近、日本発のワクチン開発への努力も進んできているようですが、恐らく世界中の関連企業は、今、総力を挙げて取り組んでいるのでしょう。その成果は先頃のG7サミットの
指摘のように「2年程度でコロナ終息」と見ていいのではないでしょうか。
マスクが外せる、人流の増加も気にしなくて良いという事になれば、コロナ禍で呻吟した産業、企業は当然の復旧(復興)の 時期を迎え、急速な活性化の段階に入るでしょう。
日本で見れば、ワクチンの普及がまだ道半ばという中で行われる(?)東京五輪による、国際国内の人流の動きが1つの不安定要素としてあるわけですが、専門家の指摘されるように、最小の人流で、徹底した企画、計画、実行が出来れば、国民の自発的協力を支えに、コロナ感染の極小化も可能なのではないでしょうか。
此処までが復旧の準備段階という事でしょう。多分、その後総選挙があり、そこではコロナ後の経済再建の議論が花盛りになるでしょう。
そんな形で順調にいけば大変に結構な事ですが、政府や関係する地方自治体や関連機関の努力で、規制は厳しくても、流石日本と言われる様な事が出来るでしょう(か)。
今年から来年にかけては、順調にいけば、次第に規制が外れ、これまで苦労された部門から順に(多分)回復が進むという事になるような気がしています。
秋の(多分)選挙戦では、その先の経済政策が、かなり論じられるだろうと期待しています。このブログでもその先を確り論じていくつもりでおりますが、その際、何が一番の問題点かという事を、ここで書いておきたいと思います。
新旧取り混ぜ、いろいろな議論が出てくるかと思っていますが、やっぱり根本にあるのは、「格差社会をどこまで認めるか」という事ではないでしょうか。
このブログでは、「自由と平等」の問題を取り上げてきました。
完全自由になると格差は無限大になるでしょう。完全平等になると格差はゼロです。人間はどうもそのどちらでも納得しないようです。
そこで、結果到達したのが、100%自由と100%平等を右左において、その間のスペクトラムのどの辺りにその国、その社会の「社会正義」が存在するのかを見極めることが基本という見方でした。
そして「社会正義」を表すのに最も適した指標は「格差」という事になりました。これからもさし当たって、格差問題を軸に、その国、その社会は何を求め、言い換えれば、自由と平等のどんなバランス(ブレンド具合)をみんなが望んでいるかという意識を軸に、論を進めていこうと思っています。