tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

<月曜随想>日本は日本の得意な道を生かそう

2024年09月09日 14時27分17秒 | 文化社会

世界の国々には、それぞれのお国柄があります。日本にも、日本のお国柄があり、いろいろと注目されるようになったようでインバウンドが増えています。

そういうと、「そんなの自惚れだよ。インバウンドが増えているのは円安のせいだよ。」という人もいます。

多分本当のところはその両方でしょう。日本は島国で、高度な文化は殆んど海外から入って来ましたから舶来崇拝は、知識人、文化人の伝統のようにもなっていた面もないではありません。

しかし人の国際移動の一般化し、更にはネットの普及で、舶来崇拝は、一部、ボジョレヌーボーの輸入は日本が世界一という事などを残して消えて来たようです。

今後重要になってくるのは、自分のことなので気がつかなかったといった日本の得意な面を、客観的な視点から意識的に発掘し、それを使って世界に貢献するようなことを大いに推進し、世界に役立つ国、世界に必要な国と見られたり言われたりする国になるという道が日本の重要な選択肢になるのではないでしょうか。

考えて見ますと、日本は太平洋戦争で廃墟のような状態になって以来、北海道、本州、四国、九州の4つの島だけになってから著しい経済発展をしました。

資源がなくても、自分の得意の分野で付加価値を作れば、世界第二の経済大国にもなれることを実証し、そのやり方をアジアの国々に広めた結果21世紀はアジアの世紀という状態になることに大きく貢献したといってもいいでしょう。

中国の発展も日本の科学技術の発展に倣って、高付加価値製品の生産で世界の工場となることで成功しましたが、日本のようにお行儀がよくなかったので、アメリカとは喧嘩になり、アジアの国々に対しては高利貸のような関係になって行き詰まっています。

もう少しお行儀をよくすることも、日本から知識・技術移転とともに移転出来ていれば、アジアの平穏、自由なインド太平洋の実現には大いに役立ったのではないでしょうか。

生産技術だけ移転ではなく、これからも、日本が、お行儀をよくすることにも協力するようにしたららどうでしょうか。没交渉や敵対は、最悪の選択ですね。

日本文化の特徴には神仏習合があります。日本人は殆んど近所の神社の氏子であり、歴代の墓のある寺の檀家です。鎮守のも森のお祭りも、盆、お彼岸の法要もやります。さらにはクリスマスもイースターもカーニバルもハロウィーンもやります。これは、人類の培った多様な文化に興味を持っているからでしょう。

嘗て、明治維新の際に、狭量なリーダーによる「廃仏毀釈」もありました。しかし、国民大衆は、そんな国の方針はなし崩しに無視し、今に至っています。

これが日本独特なのか、それとも「大衆」にとっては、世界でも、ある程度一般的にも言えるのか、私には解りません。

しかし、宗教は人の心や霊の安らぎを願うものであれば、寛容のベースである宗教の相互理解もありうるのではないかと思うところです。

日本はかつて世界宗教者平和会議の第1回世界大会を京都で行っています。こうした人間の思考方法の普及やそのための行動を、地球人類の将来の平和への可能性を開くという視点から、これも日本人の特性として行動の選択肢に入るものかもしれません。 

もう少し具体的な産業社会の事象を書こうと思っていましたが、それは、またの機会になってしまいました。


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