「みどりの日」とかで 今朝の毎日新聞は緑です。
面白いなあ、と思いながら読んだんがこのコラム。外来のハチは日本在来の植物の花粉は運ばないんやとか 初めて知りました。
ハチが減っとる・・・ほんまは怖いことです。そういえばベランダのレモンの木、今花が咲いとるんですがここ2・3年ハチが飛んできません。
童謡の「ぶん ぶん ぶん はちがとぶ」は…
毎日新聞2016年5月4日 東京朝刊
童謡の「ぶん ぶん ぶん はちがとぶ」はドイツの民謡という。ハチの羽音はドイツ語では「ズム」だそうだ。原詞では大きな羽音とともに、蜜や花粉を見つけにおいでと歌っているところをみると、このハチはマルハナバチだろう▲リムスキーコルサコフ作曲の「熊蜂(くまばち)の飛行」の「熊蜂」も原題はバンブルビー、つまりマルハナバチのことだ。こちらでも大きな羽音がモノをいっている。ただし性格はおとなしく、人間を襲うことはほとんどないという▲欧州でこのハチが愛されてきたのは、果樹や野菜、牧草の花粉媒介(ばいかい)者(ポリネーター)だったからである。だが昨今、世界で約250種が知られるマルハナバチは農薬や感染症などによって各地で減少し、また地球温暖化により生息域も狭まりつつあると伝えられる▲体長2~3センチ、ずんぐり丸っこい体に毛がはえ、小さい羽が特徴といえば日本でもよく見る。ただ10種以上になる日本在来種の事情はちょっと複雑である。かつてトマトの授粉のために欧州から輸入された外来種が野外に定着し、在来種の生息域を圧迫しているのだ▲在来種は日本固有の植物のポリネーターとなってきたが、外来種はそうした植物の花粉は運ばない。在来種減少は植物の繁殖も妨げ、生態系を大きく変えかねない。環境と暮らしにおけるポリネーターの役割の大きさを改めて思い起こさせるマルハナバチの変である▲目のかたきにされた外来種にしても、人の勝手をうらみたかろう。世界的なマルハナバチの減少にも人のもたらした環境変化が影を落とす。古くからの小さな友の羽音にはもっと耳を傾けねばならない。