きっと多面体だから
何時もの終点を始点にして
いつも通りを
真逆に辿ってみると
思いがけず
新しい発見や新たな感慨に出逢う
草活きれの匂いだったり
日陰の有り様だったり
ケモノが吠える声のトーンや
滴の結び具合や
雲の流れや日差しの方向さえ
微妙に違う事に気付く
僕は?と言えば
まるまる昨日と同じく
夜明け前に起き出して
夜から滲み出て来る明るさを頼りに
「別れUtaを奏でたいと」を書き込み
それから
肌寒い四月下旬の早朝を
一人で歩き始めたのだ
総ての物事は
きっと多面体だから
其処に
幾らかでも触れようと思えば
意識を先ず
変革しなければならない
旧態依然のアンテナは
何時もと同じを収集して満足し
そのまま古びるに違いなくて
其処に
希望の欠片も含まないのだ
ときどきには方角を変え
高低を行き来し
視線をchangeし、視点を移動して
未来のmultiに備えねばならぬ
もしやanataも
明日のエッセンスを
嘱望しているのだとしたら・・
04/28 21:40 万甫