24.変身
僕は間違いなく
全くの俗人に類するけれど
何かの匙加減で
偶にpoetになるのだ
何が切っ掛けになっているのか
深く考えたこともないけど
ときどき
そのように訪問してくれる
兆しや暗示のお陰で
僕は或る一瞬を
もう一人の僕に変身して生きる
Supermanやパトレンジャーのように
ただ僕のは
一回の単なる脱皮のようで
それは誰にも秘密の絡繰りだけど・・
アナタを
焦点を絞る様にして
アナタをボクの空に
思い浮かべると
ふくよかなひとつの
とくべつな雲の塊のように
次第に想いの相似形になる
ときにheartのように愛し気な
ときにcontrailのように一直線に
ときにtearの形のように切なく
何かしら
眺めるボクは、何時でも、其れで、潤い
癒されて在ると感じる
23.十戒のように
アナタは何のために生きていますか？
なんて
もし突然の質問を受けたら
アナタに
用意済みの答えがあるだろうか？
たぶん何人も忽ち、窮する
そうばかりとは限らないかも？だが
正解は
きっとないのだ
恐らく存命する人間の数だけは
朧げに有って
しかも人々は意識していない
だから、そもそも
そんな疑問を発する方が間違っているのだ
けれど、幾許の、生真面目さは
答えようとする
応えようとして
その亡羊に苦悩し苦悶する
そうして、それは
僕も然りの帰結なのだが
この頃はそんな時
有って無い
千差万別の解答を堂々巡りしては
寧ろ、そのことの思索を
愉しむ風情で佇んでいる
達観したわけじゃ
決してないけど
若しかしたら
折々に捻り出す僕の答えが
いつか
僕の胸の石板に
Mosesの十戒のように
刻み込まれるかもしれないと・・
