止まらない、止めらないカッパエビせん と言うコマーシャルがあったと思います。
日本は、いったん始まるとそれを止められないという国柄のようです。
先の太平洋戦争も、原発も然り、始めたら止められないようで、それが国を滅びかねません。
その延長線上に、東京オリンピックもあると思います。世論調査では、開催を危ぶみ、中止を望む声が大多数です。世界的にもこの傾向は変わりません。アメリカからさえ、開催を危ぶむ声が上がっています。
そんな中、聖火リレーが始まりました。
「スポンサーによるスポンサーのためのオリンピック」と揶揄する声も上がっています。
今日のしんぶん赤旗のコラムです。聖火リレーについて冷静に述べています。ぜひ、お読みください。
きょうの潮流
四つの意味があると発案者は述べていました。(1)古代にも行われていた歴史的な意味(2)国をこえて協力するという教育的なメッセージ(3)芸術的なアピール(4)宗教的な神聖さ
▼1936年のベルリン大会から始まった五輪の聖火リレーです。提案したのは、ドイツの体育学者カール・ディーム。「古代と現代をオリンピックの火で結ぶ」ことにIOCも賛同し実現しました(『オリンピック事典』)
▼のちにナチスが利用したと反対の声も上がりましたが、戦後の大会も踏襲。聖火リレーは憲章によって義務付けられていきます。そこには、平和と友好の祭典の意義を伝え、それぞれが託す思いをつなぐ、かけがえのない役割がありました
▼誕生から85年。これほど不安に満ちた開催地の聖火リレーがあったでしょうか。本来ならば喜びや共感にあふれる沿道は規制され、自粛や密集を避けるよう呼びかけた異例の実施。相次ぐ辞退者が物語っています
▼収まるどころか、増加傾向にあるコロナ禍。国内のワクチン接種も遅れています。福島での出発式を中継したNHKの解説員でさえ、感染拡大につながってしまうという声が出るのは自然なことだと口にするほど。五輪中止や延期を求める声も国内外で大勢です
▼「安全最優先」として、海外観客の受け入れを断念した東京大会。ならば、なぜ開催ありきなのか。組織委の橋本聖子会長は式典で「ひとつひとつ希望を灯(とも)していってほしい」。しかしその先に、世界や日本を明るく照らす光はみえません。