今なにしてる         (トミーのリペイント別館)

カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
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オリンパス・ワイド リベンジの巻

2017年06月13日 13時41分29秒 | ブログ

先日、残念なオリンパス・ワイドⅡをやりましたけど、オーナーさんからリベンジの個体が送られて来ましたよ。「W」マーク付きですから後期型ですかね。発売価格も廉価になっているようです。基本的には年代を考慮すると素晴らしいコンディションだと思います。作動チェックではシャッターも快調です。たぶんメンテナンスを受けていると思います。不具合としてはBバルブが利かない事。ファインダーの汚れなどですかね・・

廉価版といっても基本的な構造は前回のワイドⅡと変わらないのですけど、スプール軸受けと巻き戻しボタン機構の部品工作は簡略化されているようです。前回の画像と比較してください。

 

前回の個体との比較では、巻上げフィーリングも問題ないのですが、観察するとメンテナンス時に水油が着けられていますので、すべて分解洗浄のうえ、数種類のグリスを塗布して組み立てます。

 

新しい?だけに摩耗は少ないようですね。3本のネジを取るとスプール軸と真鍮製の地板が取り外せます。

 

このようにね。洗浄します。残っているギヤは巻き止め(巻上表示)でバネで本体と接続されています。ここの動きが悪いとB(バルブ)が止まりません。

 

シャッターはメンテナンスを受けていますので、点検、注油に留めて置きます。

 

豆レンズの状態は素晴らしい。軽く拭き上げです。レンズと絞りの眺めは、PEN-Wに似ている気がします。

 

シボ革接着時のゴム糊が付着している前面カバーを清掃してターミナルの半田付けをします。

 

ファインダーもPEN-S(W)のお兄さんのようなサイズで、まったく劣化がありません。清掃をしたところ。

 

PEN-S(W)では紙製のカバーを接着ですが、こちらは金属性のカバーで、ツメのバネ性で保持するため接着はされていません。これなら何度も清掃をしてもカバーが劣化することもありません。

 

記憶では前回の個体では、この部品はねじ込み式で、対角に工具穴があったと思いますが、この個体では、ネジ式ではなく、ただ挿入するだけになっています。加工と組立工数の簡略化でしょうか?

 

底部のカバーですが、なにやら底上げ目的のような金属片が接着されていたようで、片方はすでに脱落しています。工場での工作なのか? 後天的な追加なのかは分かりません。無くても裏蓋と干渉することもありません。

 

元々レバー巻上げで無かったものをデザインをそのままに改良したのですね。巻き戻しダイヤルのレバー操作は意外に使い易そうです。

 

ヘリコイドグリスは入れ替えられていましたが、粘度が硬く回転が重いものでしたので、軽めのグリスに入れ替えてあります。二代目は素晴らしいコンディションの個体でしたね。写りも定評があるようです。

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