人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

サントリーホール・チェンバーミュージックガーデン~ブラームス「ピアノ三重奏曲」「弦楽六重奏曲」

2014年06月08日 07時09分42秒 | 日記

8日(日)。昨日の朝日朝刊社会面に「市の歌 佐村河内氏とは別作曲家で完成」という小さな記事が載りました。記事を超訳すると

「福島県本宮市は昨年11月、佐村河内守氏に『市の歌』の作曲を依頼、今年1月に楽譜が届いたが、3月11日の追悼式典で披露する前に代作問題が発覚したため、採用を見送っていた 埼玉県上尾市出身の別の作曲家に依頼したところ『みずいろのまち』という名前の歌が完成した。今年11月頃に発表される予定である

そういえば、そういう問題がありましたね テレビ、新聞、雑誌、ネットが「これでもか」といった勢いで追いかけ回していました このブログでも何回か取り上げました。「10年ひと昔」と言いますが、ネット社会の現在は「3か月ひと昔」になってしまったような気がします 佐村河内氏は今ごろどこで何をしているのでしょうか

 

  閑話休題  

 

今年も、サントリーホールの「ブルーローズ」(小ホール)を会場に開催される「サントリーホール・チェンバーミュージックガーデン」が始まりました。昨日は「オープニング・堤剛プロデュース2014」が開かれました プログラムは①ブラームス「ピアの三重奏曲第1番ロ長調」、②同「弦楽六重奏曲第2番ト長調」です。演奏は、ピアノ=若林顕、チェロ=堤剛、ヴァイオリン=依田真宣、ヴィオラ=高橋梓、弦楽四重奏=クァルテット・エクセルシオです

 

          

 

自席は早割でC7-1、センターブロック左通路側席を押さえてあります 会場は満席です。3人の演奏者が揃って入場します。若手の依田、中堅の若林、ベテランの堤と、世代を縦断した組み合わせです

1曲目のブラームス「ピアノ三重奏曲第1番」は大好きな曲です。愛聴盤はデュメイ(Vn)、ピリス(P)、ワン(Vc)によるCDですが、生演奏で印象に残っているのは10年くらい前に韓国のチョン・トリオが演奏したものです ヴァイオリン=チョン・キョンファ、チェロ=チョン・ミョンファ、ピアノ=チョン・ミュンフン(指揮者)の姉弟トリオによる演奏です この時は、冒頭の聴かせどころをチョン・ミュンフンが余りにもあっさりと弾いたので心底がっかりしたのを覚えています。彼は指揮者に徹すべき、と確信した瞬間でした

その冒頭、若林のピアノがゆったりと入ってきます。まさに私の理想のテンポです そして堤のチェロが加わり、最後に依田のヴァイオリンが絡みます ブラームス好きにはたまらないですね。これぞ、ブラームスと喝さいしたくなります ヴァイオリンの依田真宣は、昨年初めてこのチェンバーミュージックガーデンで聴いたのですが、すごく良い印象を持ちました 今回も昨年を上まわる深みのある演奏で楽しませてくれました この人は、どこかのオケでコンマスをやっても務まるのではないか、と思います(ゲスト・コンマスはやっているみたいですが)。ただ、彼は横顔が当社のT君によく似ているので、「T君、なんで君はそこに座ってヴァイオリン弾いてんだよ?」とツッコミを入れたくなり、そのイメージを払しょくするのに苦労しました。音楽にはまったく関係ないですね。反省しています

休憩時間にプログラムを見ていると、翌日(つまり今日)午後2時から「室内楽アカデミー ゲストコンサート~ラデク・バボラーク(ホルン)」があるのを再発見しました この日、コンサートの予定はないので、ホール入口の「当日券売り場」に行って尋ねました

tora「明日の当日券は売っていませんか?」

前売係「(明日の当日券って何?という不審そうな顔で) どちらの公演ですか?」

tora「2時からのラデク・バボラークのですが」

前売係「申し訳ありませんが、現在前売りできない状態になっています でも、空き状況を調べることは出来ますので、しばらくお待ちください・・・・・・ございました。センター・ブロックに1席、左サイドに1席、右サイドに2席、残っています 残念ですけど、ここで販売は出来ません。当日の朝10時から当日券が発売されますので、お電話いただくか、売り場に来ていただくかになります

tora「分かりました。ありがとうございました。やってみます

という訳で、10時に電話することにしました。

 

          

                 

休憩後は「弦楽六重奏曲第2番」です。クァルテット・エクセルシオほか演奏者たちの登場です。西野ゆかが先頭に立って入場したのですが、最初、彼女ではないように見えました 顔つきがかなり落ち着いた表情になっています。彼女を見るのは昨年のこのコンサート以来ですが、今年、結成20周年を迎えたエクの第1ヴァイオリン奏者に、何か心境の変化でもあったのかな、と思いました

向かって左から西野ゆか、山田百子(以上Vn)、堤剛、大友肇(以上Vc)、高橋梓、吉田有紀子(以上Va)という態勢をとります オール桐朋学園出身者か、と思いきや、ヴィオラの高橋梓のみが東京藝大出身でした。西野は淡い桜色の、山田は淡い黄色の、高橋はベージュの、吉田は空色のドレスに身を包まれています

ブラームスの弦楽六重奏曲は第1番が好きなのですが、この2番も聴けばきくほど味のある曲です エクセルシオの面々はいつ聴いても素晴らしいですが、ベテランの堤はもちろんのこと、若手の高橋梓が吉田有紀子とともにヴィオラの重責を立派に果たしていました

この曲は1865年に作曲されましたが、この年にブラームスは母親を亡くしています。その悲しみは第3楽章「ポコ・アダージョ」に表れています

この日の公演はチェンバーミュージックガーデンのオープニングに相応しい素晴らしいコンサートでした

 

          

 

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