人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

新日本フィル室内楽コンサートを聴く~モーツアルト「弦楽四重奏曲第14番」ほか

2014年06月12日 07時01分07秒 | 日記

12日(木)。昨日の朝日朝刊・社会面に「クリントン氏 大統領選への序章? 回顧録を出版」という小さな記事が載りました 記事は「2016年の米大統領選挙に向けて、ヒラリー・クリントン前国務長官の一挙手一投足に注目が集まっている」として、同氏が回顧録『ハード・チョイス(困難な選択)』を出版したことを紹介しています

さて、ここで2016年における新年の会話を予想してみましょう

米国:やっぱり、大統領候補の目玉はクリキントンだよな

日本:やっぱり、お正月料理の目玉はクリントンだよね

麦国:日米が逆じゃね

粟国:ハード・チョイスだね

稗国:意味わかんねーし

 

  閑話休題  

 

昨夕、すみだトリフォ二―ホール(小ホール)で新日本フィルの室内楽シリーズ「音楽家たちの饗宴2013/2014」第7回公演を聴きました プログラムは①ルーセル「フルート、弦楽三重奏、ハープのためのセレナード」、②ワーグナー「ジークフリート牧歌」、③モーツアルト「弦楽四重奏曲第14番ト長調K.387」です

4月、5月は他のコンサートと重なっていて聴けなかったので、今回は3か月ぶりです。プレトークの始まる7時に5列2番の席に着いたのですが、会場はパラパラという入り。私が居ない3か月の間に会員が減ってしまったかと心配になりました 結局それは杞憂に終わりましたが、それでも1年前と比べれば聴衆は減っていると思います

村松裕子さんのプレトークを聴くのも本当に久しぶりです。出産のため産休を取られていたので、その間は前任者・篠原英和さんのピンチヒッターでしのぎました 村松さんはこの日演奏する作曲家とその作品の解説を中心にトークを進めます。これが彼女のスタイルとして定着するようです 1曲目のルーセルの曲にハープが登場するので、それにからんで、楽器はどれくらい重いか、という話になりました ハープは35キロから45キロ位とのこと。相当の重さですね 村松さんの演奏楽器であるコントラバスは15キロ程度、チューバもやはり15キロくらいあるとのことです。大変な重労働なのですね

トークの締めくくりとして、村松さんの合図によって、聴衆全員で、梅雨のうっとうしさを吹き飛ばすために3・3・7拍子で威勢をつけました これも村松スタイルとして定着するようです

 

          

 

1曲目のルーセル「フルート、弦楽三重奏、ハープのためのセレナード」は、フルート=荒川洋、ヴァイオリン=澤田和慶、ヴィオラ=吉鶴洋一、チェロ=森澤泰、ハープ=井上美江子によって演奏されます 第1楽章はプーランクの音楽に似ているな、と思いました 第2楽章は一転、日本の雅楽のような響きが印象的です そして第3楽章はジャズのイディオムが導入されています。演奏者達もノッテいます

2曲目のワーグナー「ジークフリート牧歌」は、通常はオーケストラや管弦楽で演奏される曲ですが、村松裕子さんがコントラバス四重奏のために編曲した版で演奏します 左から竹田勉、渡邉玲雄、城満太郎、村松裕子の順に並びます。コントラバスは普段メロディーを弾く楽器ではなく、音域も狭いので、メロディーを弾くのを聴いてもなかなか耳が馴染みません しかし、随所でホルンの音が聴こえたり、ヴァイオリンが聴こえたりして、なかなかやるじゃん、といった印象です。村松さん、編曲から演奏までお疲れ様でした

休憩後は、この日のメイン・ディッシュ、モーツアルトの「弦楽四重奏曲第14番ト長調K.387」です。ヴァイオリン=西江辰郎、稲垣桃子、ヴィオラ=間瀬容子、チェロ=山崎泉による演奏です

K.387に後世の人が「春」というニックネームをつけましたが、そのとおり、爽やかで清々しい名曲です 4つの楽章から成りますが、第1楽章は伸びやかで晴れ晴れとした曲想、第2楽章は半音階で交互にピアノとフォルテが連続して出てきます 何とも言えない浮遊感です。第3楽章はゆったりと抱擁力のあるアンダンテ・カンタービレ。そして第4楽章にはバッハも真っ青のフーガが出てきます

演奏は新日本フィル・コンマスの西江王子(篠原英和さんがそう呼んでいる)を中心に、見事なアンサンブルを奏でます すべての楽章が生き生きと息づいていて、すごく流れがスムーズです。こういうモーツアルトを演奏してほしいものです

この日の素晴らしい演奏は、梅雨のじめじめした不愉快な雰囲気を吹き飛ばしてくれました。7・11・いい気分で家路につきました

 

          

 

          

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする