6日(月).わが家に来てから270日目を迎え,カメラ目線でこちらを見るモコタロです
チャーム・ポイントは 後ろ足の位置 かな?
閑話休題
昨日,雨の中を久しぶりに飯田橋の「ギンレイホール」に出かけました 開演5分前の9時15分に着くと,会場はすでに結構な数の観客でいっぱいです
4日から17日までは「百円の恋」と「0.5ミリ」の2本立てです
今日は最初に観た「百円の恋」について書きます
弁当屋の娘・32歳の一子は実家でひきこもり生活を送っているが,離婚して出戻ってきた妹と折り合いが悪く,やけになって家を飛び出し一人暮らしを始める 100円ショップで深夜のアルバイトにありついた一子は,近くのジムに通う中年ボクサーの狩野と出会い,半同棲生活を始める.年齢の関係でボクシングを止めた狩野はアパートを出たまま帰らず,他の女性と付き合っていることが分かる
一子は狩野が通っていたジムに通い,試合に出たい一心で厳しい練習に励む.そしてプロ試験に通り,第1戦に挑むことになる
この映画は,何と言っても主人公の一子を演じた安藤サクラの役者魂に徹した演技力に尽きます 最初に画面に登場した時は,いかにも,どうしようもないブクブク太った不器用な引きこもり女といった風情を醸し出していますが,ジムで練習をはじめ,鍛練を重ねるごとに身体が引き締まり,動きが敏捷になって行きます
プロ第一戦に挑む一子は髪を短く切り,引き締まった身体で戦いますが,そこにいるのは,かつてのブクブク太った引きこもり女ではありません.その変身ぶりはプロの女優のプライドと言っても良いでしょう
ジムに掲げられているのは「ハングリー/アングリー」です.一子がボクシングを始めたきっかけは,闘った者同士が,闘い終われば勝敗は別として,お互いに健闘を讃え合うところ(ノーサイド)に魅かれたのかもしれませんが,しだいに,狩野に対する憎しみが練習の原動力になっていったのかもしれません
主役の一子を演じた安藤サクラの映画を観るのは,実は今回が2回目です 1度目は園子音監督の「愛のむきだし」で,彼女は新興宗教団体の教祖の右腕の役を演じていました.その時は,どこか変に癖のある女優だな,という感じで,あまり良い印象はありませんでした
しかし,今回,この映画を観て彼女に対するイメージは180度転換しました.もちろん良い方にです
2014年 日本映画 113分 監督は武正晴です.お薦めします