人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

内藤彰+東京ニューシティ管弦楽団でブルックナー「交響曲第5番」を聴く

2015年07月25日 07時48分17秒 | 日記

25日(土)。ウィーンへの「音楽を聴く旅」から帰ってきたゆえさんと,昨日新橋の中華料理S亭でランチしました ゆえさんが聴きに行かれたウィーン楽友協会大ホールとシェーンブルン宮殿のコンサートのプログラムを見せてもらいましたが、やはりと言うか、ウィーンゆかりのモーツアルトとシュトラウスの”超有名定番曲”で埋め尽くされていました

 

          

          

ゆえさんは実質的に2日半くらいの短い滞在期間中に、2つのコンサート鑑賞のほか、ウィーン美術史美術館に行って美術鑑賞したり、ウィーン・フォルクスオパー(の建物)を見に行ったり、あちこち訪ね歩いたそうで、かなりハードなスケジュールだったようです 「コンサートに出かける時にホテルの部屋の鍵が開かなくなって焦った 事前に”伝統的な”ホテルだと聞いていたが,その時初めて”伝統的”の本当の意味が分かった」という面白い話(本人にとっては冷や汗ストーリー)も聞けました.思い切って決断した”女の一人旅”を存分に楽しんできたことがよく伺え、ン十年前にウィーンに行った時のことを思い出して、しばし懐かしい想いに浸りました ゆえさん、楽しいお話をありがとうございました またランチ行きましょうね ということで、わが家に来てから288日目を迎え,健康志向の胡麻麦茶の飲み口を食いちぎろうとするモコタロです 

 

          

                なに,ゴマ麦茶だって?・・・・・ゴマねぇ

 

【追伸】昨日のモコタロの写真説明で「多摩川で長い間行方不明になっていたゴマちゃん」と書いたところ、「正しくは『多摩川で長い間行方不明になっていたゴマアザラシのたまちゃん』ですよ」という『小さな親切大きなお世話』的な指摘がありました 適当に胡麻麦茶でお茶を濁してゴマかそうかと思いましたが、あとで後ろ指を指されるのもタマらないので、朝日新聞紙上で最近珍しくなくなっている「訂正」に倣って、お詫びして訂正いたします

 

  閑話休題  

 

昨夕、池袋の東京芸術劇場で東京ニューシティ管弦楽団の第100回定期演奏会を聴きました プログラムは①シベリウス「交響詩:フィンランディア」、②ショパン「ピアノ協奏曲第1番ホ短調」、③ブルックナー「交響曲第5番変ロ長調」ですが、「世界初演シリーズ再演第1回」と称していることから,他のコンサートとはアプローチが違うようです.②のピアノ独奏はフィリップ・コバチェフスキー、指揮は内藤彰です

 

          

 

オケは左から第1ヴァイオリン,第2ヴァイオリン,チェロ,ヴィオラ,その後ろにコントラバスといったオーソドックスな態勢をとります 会場は8割方埋まっているでしょうか.プロのオケで一番小規模なオケの割には入っていると思います

1曲目はシベリウスの交響詩「フィンランディア」です.重々しい管楽器の音色から入りますが,輝かしい曲想に変換していきます おやっ?と思ったのは,オケから出てくる音が団子状にまとまって聴こえてくることです 会場の特性なのでしょうか.迫力のある演奏なのですが,ちょっと気になりました 初めて見る内藤彰氏は典型的な日本人の体型で,指揮姿もどこかぎこちなさを感じさせます

 

          

 

2曲目は1990年モスクワ生まれのフィリップ・コパチェフスキーをソリストに迎えたショパンのピアノ協奏曲第1番ホ短調です フィンランディアで感じた「団子状」は感じなくなったものの,管楽器にやや不安があるように思いました コパチェフスキーは終始軽快にショパンのリリシズムを表現していました こういう演奏を聴くと,男であるショパンが作曲した曲は,やはり男が弾くのが相応しいと思ってきます 男のロマンティシズムとでも言えば良いでしょうか 大きな拍手に,彼はショパンの「マズルカ変ロ長調」とグリーグの「夏の夕暮れ」を詩情豊かに演奏しました

 

          

 

休憩後は,本日のメーン・イベント,ブルックナーの交響曲第5番変ロ長調です.川崎高伸氏の「オリジナル・コンセプツ」の考えに基づく原初稿による楽譜を再現するとのことですが,専門外の私にはよく分かりません ブルックナーは自分が作曲した交響曲について,他人が批判すると自信を無くして改訂していたので,いくつも改訂版があり,演奏者はいったいどの版を基に演奏すれば良いのか迷う訳です.その改訂の試みの一つと言っても良いでしょう

さあ,集中して聴くぞ,と第1楽章に耳を傾けていると,途中で1階席センター後方席からケータイの着信音が聴こえてきました 幸か不幸か,オケの音が比較的大きい時だったのでそれほど目立ちませんでしたが,もう絶滅していたと思っていた非常識人種が生き残っていたことに,あらためて驚きました

前に演奏した2曲よりも,ブルックナーの方が,オケの力の入れようが違うようで,管楽器も弦楽器も見違えるように生き生きと演奏していました しかし,内藤彰の指揮がやや平板というか単調でメリハリがないので,聴いている方はややつらいものがありました

もちろん終演後には会場一杯の拍手とブラボーが待っていましたが,私としてはちょっとつらかったというのが正直なところです やはり,マーラーとかブルックナーとかの大曲を指揮するのは,相当,指揮に熟達したメリハリの効いた演奏が期待できる人でないと無理だと思います

 

          

コメント (2)
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