人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

新日本フィル室内楽シリーズ~吉村知子プロデュース公演を聴く/映画「コップ・カー」を観る

2016年07月14日 08時17分03秒 | 日記

14日(木)。昨日午前、大塚のスマホ・ショップS=bankに行って、スマホのメルアドを変更してきました なぜ代えなければならなかったのか

そもそもの始まりは4月上旬のことでした。ケータイのメルアドに「ご婚約おめでとうございます。また共演する機会があれば、よろしくお願いします。Jより」というメールが届きました 私は今さら婚約した覚えがないので、「相手が違うので、本来の宛先に電話するなりして本来のメルアドを確認してほしい」旨の返信メールを送りました

すると「違った相手に届いたのなら滅多にないこと。何かの縁なので一度会って話がしたい」旨の返信がきました。そこで「会うつもりはないので、このメルアドを削除してほしい」と返すと、「私は20代の男性だが、マスコミ関係で働いている。テレビ界の裏話に通じているので友達になってくれれば裏話を教えてあげてもいい」と こちらの言い分をまったく無視した内容の返信がきました 「こいつは頭がおかしい」と思い、ほっておいたら、「メール見てくれましたか?」というメールが何通も届いたので、「あなたのメールは迷惑メールに登録した。今後一切メールは寄こさないでほしい」と返しました それでも何度かメールが来ましたが、それ以降は無視しました

しばらくして止んだので「やっと諦めたか、愚か者めが」と思っていたら、今度は6月に入って、Tと名乗る者から「〇〇の打ち合わせの日程は〇日で良かったですよね」という内容のメールが入りました 文章の書き方や絵文字の使い方が4月の時のバカ者とほとんど同じなのです。同一人物か、同じ自己チュー人種か、あるいは同じ業界の知り合いなのかも知れません。無視していると何度か「メール見てもらいましたか?」という内容のメールが来ましたが、今度は一切返信しませんでした

やっと静まったと思ったら、今度は11日のブログに書いたように、いろいろな金融機関を名乗る迷惑メールが5分おきに届くようになったのです 以上の3件は別々のように見えますが、私には、メールに返信しなかった腹いせに悪徳業者を通じて迷惑メールを送りつけてくるようになったとしか思えません

そこで、選択肢は2つです 一つは着信拒否の設定をすること、もう一つはメルアドを変えることです。ただ、もし着信拒否を設定しても、相手が別のアカウント名で送りつけてくることもあり得ることです。また、私のメルアドとよく似たメルアドを持っている人物が存在していることは間違いないので、そうであれば、また別の人物から宛名間違いメールが来ることが十分予想されます こうなったらイタチごっこなので、思い切ってメルアドを変え、今後一切愚か者どもを相手にするのは止めることにしたのです

これで、朝起きたら180件の迷惑メールが届いている悪夢から解放されます 取りあえず、緊急を要する主だった登録先にメルアド変更メールを送っておきました あとは、登録しているチケット・サービス関係の連絡先アドレスを変更すれば一段落です。これで清々しました。やれやれです

ということで、わが家に来てから655日目を迎え、都知事選の動向よりも「天皇陛下 生前退位の意向」のニュースに驚いて目を丸くしているモコタロです

 

          

            えっ まじすか? 生前退位は「皇室典範」に規定がないよね どうするの?

 

  閑話休題  

 

METライブビューイング事務局から「全10作制覇キャンペーン オリジナルオペラ観劇ノート」(A5版)が送付されてきました これはMETライブビューイング2015-16で上映された全10作のチケットの半券を送ると もれなくもらえる景品です

表紙は 拍子抜けするようなシンプルなデザインです

 

          

 

中面は、左サイドが「観劇ファッション」「幕間のお供」「お食事」「お土産」「今日のメモ」「観劇券を貼る」から構成されており、右サイドが「日付」「天気」「公演名」「指揮」「演出」「歌手」「劇場名・映画館名」「感想」「今日のブラボー点数」から構成されています 

 

          

 

併せてMETライブビューイングのアンコール上映のチラシが入っていました 8月6日から9月23日まで東銀座の東劇で全26演目が上映されます 

今回の”ウリ”は、ロベール・ルパージュ演出によるワーグナー「ニュルンベルクの指環・全4部作」です 序夜「ラインの黄金」=8月15日午前11時~、9月10日午前11時~、第一夜「ワルキューレ」=8月15日午後3時~、9月10日午後3時~、第二夜「ジークフリート」8月16日午前11時~、9月11日午前11時~、第3夜「神々の黄昏」=8月16日午後5時~、9月11日午後5時~となっています 全26演目の詳細はMETライブビューイングのホームページをご覧ください

 

          

 

          

 

  も一度、閑話休題  

 

池袋の新文芸坐で「コップ・カー」を観ました これはジョン・ワッツ監督による2015年、アメリカ映画です

 

          

 

家出中の少年2人が荒野で1台のパトカーを偶然見つける ”マリオカート”で覚えた運転知識で本物のパトカーを乗り回していたが、トランクの中に血だらけの男が縛られているのを発見する パトカーの持ち主は悪徳保安官だったのだ。保安官からパトカーを返せという無線が入る。トランクから救出された男は少年たちを脅し、保安官を誘き出してライフルで殺害しようと企む やがてパトカーを挟んで、保安官と監禁男との撃ち合いが始まる 少年たちの運命やいかに

現在の自動車は昔の車と違って、少しでも知識があれば、ある程度”自動的に”動いてくれるので、まったくあり得ない話ではないかも知れません それにしても”マリオカート”で覚えた知識しかないのに本物の自動車を運転してしまうのですから、たまったものではありません

結局のところ、この映画の原題「Their First Drive Could Be Their Last 」が主人公の少年たちの教訓になりました

 

          

 

  最後の、閑話休題  

 

昨夕、錦糸町のすみだトリフォニーホール(小ホール)で「新日本フィル室内楽シリーズ~吉村知子プロデュース公演」を聴きました  プログラムは①モーツアルト「アダージョ ハ長調K.580a」、②ヨハン・クリスチャン・バッハ「6つの五重奏曲」~第6番ニ長調、③ベートーヴェン「セレナーデ ニ長調」、④A.ブリス「オーボエ五重奏曲」です  演奏はフルート=野口みお、オーボエ=金子亜未、ヴァイオリン=吉村知子、松崎千鶴、ヴィオラ=濱本実加、チェロ=多田麗王です

 

          

 

開演に当たり、この日のコンサートのプロデューサーである第2ヴァイオリン首席・吉村知子さんによるプレトークがありました

「プロデューサーとしては最初に演奏曲目を決め、次に出演者を決めることを考えましたが、まさか自分がプレトークをやるとは考えもしませんでした 人前で話をするのが苦手なので。選曲としては、どうせ演奏するなら普段演奏しない曲を取り上げようと思って、40回目にして初めて昨年日本で開催されたダブルリード(オーボエやファゴット)の世界大会で、ヴァイオリニストとして参加し演奏したブリスの「オーボエ五重奏曲」を取り上げることにしました オーボエはもちろん、弦楽も滅茶苦茶難しい曲ですが、頑張ります

そして、モーツアルトとクリスチャン・バッハとベートーヴェンの曲を選んだことを説明し、出演者のプロフィールを簡単に紹介しました 「話すのが苦手」とおっしゃる割には、つっかえることもなく要領よく話されていたので感心しました ただ 10分で終わってしまったところは、トークの天才・篠原英和氏に遠く及びません。彼の場合、持ち時間の15分ジャストに終わります

1曲目はモーツアルト「アダージョ ハ長調K.580a」です 赤の衣装はフルートの野口みお、黄色の衣装はイングリッシュホルンの金子亜未、白と濃いピンクの衣装はヴァイオリンの松崎千鶴、そしてチェロの多田麗王がスタンバイします 野口、多田のベテラン・コンビと金子、松崎の若手コンビとの共演です

この曲は、メロディーがモーツアルト晩年の傑作「アヴェ・ヴェルム・コルプス」とほとんど同じです 天国的な曲です。それにしても金子亜未のオーボエはよく鳴ります 彼女の名前は知っていましたが、今年から新日本フィルの首席オーボエ奏者になったということは今回初めて知りました 東京交響楽団の首席・荒木奏美とともに注目すべき若手演奏家の入団です 松崎千鶴は私が応援している昨年入団の3人の女性弦楽奏者の一人です

2曲目はヨハン・クリスチャン・バッハの「6つの五重奏曲」から第6番ニ長調です クリスチャン・バッハはヨハン・セバスチャン・バッハの末子(第20子11男)です。モーツアルトは人生の3分の1を旅で過ごしましたが、彼がイギリスに旅行した際に交響曲の手ほどきをしたのがクリスチャン・バッハでした

ヴァイオリンの吉村知子とヴィオラの濱本美加が加わります。淡いパープルの衣装の濱本実加は今年入団のニューフェイスです この曲は、第1楽章「アレグロ」、第2楽章「アンダンティーノ」、第3楽章「アレグロ・アッサイ」から成りますが、第1楽章をはじめ ほとんどモーツアルトです それはそうですね 聴いていて感心したのは管楽器と弦楽器がすごく良くマッチしていたことです

休憩後の第1曲目はベートーヴェンの初期の作品「セレナーデ ニ長調 作品25」です 6つの楽章から成りますが、5つが長調で書かれており、全体的に明るい基調の曲です 演奏は野口みおのフルート、松崎千鶴のヴァイオリン、濱本実加のヴィオラです。若きベートーヴェンの作品ですが、すでにベートーヴェンらしい音楽も聴くことが出来ます 第1楽章は野口みおのフルート主導で演奏されますが、ユーモラスな曲想です 演奏で特に感心したのは、第4楽章「アンダンテ」の変奏曲を演奏した松崎千鶴と濱本実加です。二人とも、若き日のベートーヴェンの作品の素晴らしさを教えてくれました 最後の第6楽章では再び野口みおの美しいフルートが冴えわたりました

さて、最後の曲はイギリスの作曲家アーサー・ブリス(1891-1975)の「オーボエ五重奏曲」です この作品は1927年に、オーボエの名手レオン・グーセンスの演奏に刺激されて作曲されました 第1楽章「アッサイ・ソステヌート」、第2楽章「アンダンテ・コン・モト」、第3楽章「ヴィヴァーチェ」の3つの楽章から成ります 金子亜未、吉村知子、松崎千鶴、濱本実加、多田麗王による演奏です

漠然とした印象は、いかにもイギリスの作曲家らしい抒情的な雰囲気の曲だな、ということです ただ、きちんとしたメロディーがある曲なので、初めて聴いても 訳がわからんちん といったことはありません プレトークで吉村さんが言っていたように、確かにオーボエは演奏困難な超絶技巧に近い演奏を展開していました

大きな拍手を受けて、吉村さんが

「何とか出演者6人全員で演奏出来ないかと思って、アンコールに、グリーグの『過ぎし春』という曲を6人で演奏するように書いてみました 美しい響きが聴けると思います。お楽しみください

と言って6人全員で演奏しました 「書いてみました」ということは「編曲=吉村知子」ということだよな、と思いながら聴きましたが、素晴らしいアレンジで、管楽器と弦楽器とが見事なアンサンブルを奏でていました

吉村知子という人は、これまであまりよく知らなかったのですが、演奏だけでなくトークもきちんとしているし、若手の有望株を登用することにも配慮があるし、さすがは首席を務めているだけのことはあるな、と感心しました

 

          

 

さて、最後に言いたいのは、この日のコンサートは「素晴らしいプログラム」「素晴らしい出演者」「素晴らしい演奏」にも関わらず、会場の半分も埋まっていなかったという事実です 本当にもったいないと思います

この室内楽シリーズは「楽員プロデューサー編」と銘打って、一人のプロデューサーを決めて、その人にプログラミング、人選を任せてコンサートを作り上げている訳ですが、私から言わせてもらえれば「プロデューサーである演奏者に”丸投げ”して、あとはどれだけお客さんが入るか蓋を開けてみみなけりゃ分からない」という”経営的感覚無視”のやり方ではないかと思います 「演奏する人が決めるのだから文句はないだろう」と思うかも知れませんが、今回のようにバランスの取れたプログラミングの場合は良いとしても、内容によっては独りよがりの聴衆無視公演かもしれないし、演奏する人たちだって一人でも多くの聴衆が聴いてくれた方が演奏のし甲斐があるに決まっています

このシリーズに より多くの聴衆が聴きにくるにはどうしたらよいか、今回の演奏会にヒントがあると思ったので書いてみます

プロデューサーを決めてプログラミングをするのも良いけれど、その際には①弦楽だけ、管楽だけというよりは、今回の公演のように管と弦が混じった曲目を少なくとも1曲は入れること ②演奏曲目に誰もが知っているような有名な曲を1つでも良いから入れること ③演奏の質を高めるため、必ず首席クラスの演奏者を2人以上そろえること ④プレトークはこの企画の”ウリ”なので、充実を図ること(篠原英和氏が担当していた頃は聴衆が多かったと思う。篠原氏の復活を望む)・・・ということを条件に付けたらどうでしょうか 要はシリーズ4回のラインアップを見たときに「是非4回連続券を買いたい」と思わせることができるかどうか、だと思います

以上によって一人でも多くの人が聴きに来てくれるようになれば経営的にも良いことだし、演奏する側もやる気になると思われます 新日本フィル事務局の方々はどのようにお考えでしょうか

コメント (2)
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