3日(火).昨日は,埼玉県S市の実家にお年始に行ってきました ということで,わが家に来てから今日で826日目を迎え,居間から廊下に出たくてドアを開けろと催促するモコタロです
すき間に顔を突っ込んで開けようとしたけど あかんわ !
誰か開けてくれれば 開けましておめでとう になるんだけどなぁ
閑話休題
ジェフリー・アーチャー著「機は熟せり(下)」(新潮文庫)を読み終わりました 著者の経歴は昨日のブログをご覧ください
物語はクリフトン家とバリントン家の系譜をたどりながら,文学,政治,銀行の世界を舞台に紡がれていきます バリントン家のジャイルズはソ連の通訳でスパイの疑いのあるカリンを命を懸けて救い出し,新たな生活を満喫する
その妹で海運会社の会長エマは病院会長を兼務し,保守党女性議員マーガレット・サッチャーを支える役割を果たすなど多忙を極める
エマの夫でベストセラー作家ハリー・クリフトンは,ソビエトで禁書となったババコフの「アンクル・ジョー」を記憶で完成させ出版したが,その作品がノーベル文学賞を受賞することになり,出席が叶わなくなったババコフに代わり授賞式典に出席する
ハリーとエマの息子で銀行家のセバスティアンは,銀行の元会長スローンらによる銀行乗っ取りの陰謀と対峙する一方,プライベートでは,かつての恋人サマンサとその娘ジェシカと再会する
物語は,ハリー,エマ,セバスティアン,ジャイルズ,ヴァージニアらが次々と主役を交代しながらテンポ感よく進められていきます 一つの問題が解決したかと思うと,次の問題が待っているといった具合で,ハラハラドキドキが止まりません
読む手が止まらず,下巻は丸1日で読み終わりました
この第6部は,カリンがソ連の直属の上司(カレンの父親という設定)から”裏切り者”として追い詰められ,銃声が森にこだまする場面で終わっています
これからどうなるのか,第7巻の発売が待ち遠しくてたまりません
まさにジェフリー・アーチャー・マジックです
も一度,閑話休題
前日に続いて上記の本を読みながらカール・ベーム指揮ベルリン・フィルによるモーツアルト「交響曲全集」の第30番以降の交響曲を聴きました 聴いていて あらためて驚くのは,第31番K297「パリ・シンフォニー」の堂々たる演奏です
ゆったりしたテンポは,現代の高速演奏からは牧歌的にさえ感じます
さらに,第39番K543の第1楽章「アダージョーアレグロ」と第3楽章「メヌエット:アレグレット」における心地よいテンポは,まさに私の理想のモーツアルトです
これをアーノンクール指揮ウィーン・コンツェントゥス・ムジクスによる演奏で聴くと,あまりの超高速演奏に まるで違う曲を聴いているような感覚を抱きます
初めてこの演奏を聴いた時は「モーツアルトに対する冒涜ではないか
」とさえ思ったものです