25日(水).昨日は1週間前に型を取った左下の奥歯を被せる金属が出来たので大塚の歯科医院に行きました 無事に新しい金属が被せられました(診療費は2690円)が,お願いしていた歯石を取る作業は時間切れで出来ず,もう一度通院することになりました
歯医者って1度行くと3回は通わなくてはなりません.点数稼ぎの方法を よく考えてますね
話は360度変わりますが,昨日の朝日朝刊に「コンサート 赤ちゃん連れて」という見出しの記事が載っていました 都内のママ友の団体が主催している0歳から鑑賞できるコンサートが評判を呼んでいるというものです
一般のコンサートは「未就学児は入場お断り」が普通なので,0歳児もいっしょに音楽が聴けるコンサートをママたち自身で企画したというものです
記事で紹介されたコンサートは,東京藝大の学生がクラシックやジャズを演奏し,入場料は1,000円に抑えたそうです
こういう企画は素晴らしいと思います
しかし,企画段階から会場や演奏者の手配,チケット販売,当日の受付・司会まですべてを主催者側のママさん5人でこなしているという実情を知ると,大変なご苦労だと思います
こういう記事を見ていつも思うのは,音楽大学の学生がこうした「親子コンサート」を企画・実施したらどうだろうか,ということです 音大ならば大抵 自前のコンサートホールを持っているし,勉強の成果を外に向けて発表する機会がない学生たちにとって,絶好の発表の場になるのではないか,と思うのです
その際,学生側には演奏したい曲があるだろうし,ママさん側には聴きたい曲があるでしょうから,プログラミングは相談しながら決めるというのが良いと思います
音楽を演奏する人にとって 報酬は二の次で,自分の演奏を聴いて喜んでくれることが一番だという記事をどこかで読んだ記憶があります
そうだとすれば,将来の聴衆を獲得するための先行投資と考えて,出来るだけ低料金で「親子コンサート」を開くことが音大のイメージアップにつながり 利益になるのではないか,と思うのですが どうでしょうか
ということで,わが家に来てから今日で848日目を迎え,トランプ米大統領がTPP(環太平洋経済連携協定)から離脱するための大統領令に署名したというニュースを見て感想を述べるモコタロです
さあさ お立合い! 支持率 歴代最低45%の米大統領の初仕事はサインだよ~
閑話休題
先日,新国立劇場から「2017/2018シーズン『オペラ・プルミエ』座席継続のご案内」が届きました 新国立オペラは2002年からプルミエ(初日公演)会員になっているので,次シーズンから15年目に突入します.もちろん同じ席での継続ということで返信を出しておきました
少し遅れて届いた新国立劇場の情報誌「ジ・アトレ」掲載の 次シーズンのラインナップは下記のとおり全10公演です
次シーズンの”ウリ”はともに新制作によるワーグナー「神々の黄昏」(10月1日)とベートーヴェン「フィデリオ」(18年5月20日)でしょう
珍しいところでは細川俊夫作曲「松風」が2018年2月にドイツ語で上演されることです これは世阿弥の同名の能に基づく作品で,2011年5月にベルギー王立モネ劇場で初演されたそうです
プルミエ公演のある2月16日の同時刻は,すでにN響と読響とがダブっているので,3つ巴で振り替え作戦を立てる必要があります
も一度,閑話休題
道尾秀介著「貘の檻」(新潮文庫)を読み終わりました 道尾秀介は1975年 東京都生まれ.2004年「背の眼」でホラーサスペンス大賞特別賞を受賞しデビューし,数々の文学賞を受賞した後,2011年には「月と蟹」で直木賞を受賞しています
1年前に離婚した大槇辰男は,息子・俊也との面会の帰りに,かつて生まれ故郷のO村に住んでいた曾木美禰子を駅で見かける.しかし,彼女は32年前に辰男の父親に殺されたはずだった なぜ彼女は生きているのか.疑問に思った次の瞬間,彼女は電車に撥ねられ命を落とす
美禰子を殺したはずの父親も不慮の死を遂げていたが,その真相はどうだったのか? 辰男は真実を知るために俊也を連れてO村を訪れることにする.現地に行き当時の関係者に話を聞いている最中に,息子・俊也が何者かに誘拐される.果たして犯人は誰でどういう動機があるのか
この小説には,主人公の辰也が見る「悪夢」が何度か出てきます.しかし,それは夢ではなく,自分が幼い頃に実際に目にした恐ろしい出来事だったのです この小説のタイトル「貘の檻」の貘とは,”夢を食う”と言われるバクのことです
辰男はこの檻からどのように抜け出すのかが複層的な物語の中で語られていきます.終盤のストーリーの中で ある重要な登場人物が「実はあれはウソをついていたのだ」と発言するシーンがあり,「推理小説としてはちょっとずるいのではないか」と思ったりもしましたが,全般的にはどんでん返しが繰り返され,驚きの連続のミステリーです
ところで,この小説にはクラシック音楽が1曲出てきます 曾木美禰子が家に籠って聴いていたリストの「ハンガリー狂詩曲第2番です.道尾秀介の小説にクラシック音楽が出てくるケースは極めてまれだと思います
なぜ彼がこの曲を選んだのか分かりませんが,辰男に『弦楽器の重たい旋律が印象的な曲』と言わせているところにヒントがあるかも知れません
実際に曲を聴いてみると分かりますが,”人の運命の重さ”を感じさせるような重心の低い音楽です