30日(水)。わが家に来てから今日で1857日目を迎え、米ニューヨーク・タイムズ紙によると、就任から10月9日まで、トランプ大統領は1万3435回にわたってウソや誤解を招く発信を繰り返してきた という記事を見て感想を述べるモコタロです
それでも共和党層の支持が固いのは ニューヨーク・タイムズを読んでないから?
昨日は寒かったので、夕食は「鶏白湯鍋」にしました 材料は鶏もも肉、鶏肉団子、キャベツ、人参、シメジ、豆腐、水菜です。お酒は日本酒です
昨日、新宿ピカデリーで犬童一心監督「最高の人生の見つけ方」(2019年・115分)を観てきました
この映画は、ジャック・二コルソンとモーガン・フリーマンが共演したロブ・ライナー監督による同名映画を原案として、吉永小百合と天海祐希が共演したヒューマン・ドラマです
人生のほとんどを家族のために捧げてきた主婦・北原幸枝(吉永小百合)と、仕事だけを生きがいに生きてきたホテルチェーンの社長・剛田マ子(天海祐希)は、共にガンの余命宣告を受けていた そんな二人は病院で偶然に出会う。初めて人生に虚しさを感じていた二人がたまたま手にしたのは、入院中の少女が手帳に書いた「死ぬまでにやりたいことリスト」だった 幸枝とマ子は残された時間をこのリストに書かれたすべてを実行するために費やす決心をして、果敢に行動に移していく これまで体験してこなかった 思いもよらないことを実行していく中で、彼女たちは今まで気が付かなかった生きる楽しさと幸せを噛みしめていく そんな彼女たちを待っていたのは ある奇蹟だった
正直に言うと、この映画は私の「今月観たい映画リスト」には入っていませんでした それが急に観たくなったのは、10月26日(土)午後7時半からNHKテレビで放映された「プロフェッショナル・仕事の流儀 ~ 吉永小百合」を観たからです この番組は女優・吉永小百合が初めて10か月密着取材を許可したドキュメンタリーで、ちょうどこの映画の撮影が”現在進行中”の時期に重なっていました 番組のインタビューの中で、吉永を「女優としてのプロフェッショナル」として捉えるインタビュアーに対し、彼女は「私はプロフェッショナルではありません。強いて言えば、プロになろうとしているアマチュアかも知れません」と語っています また、番組の中で「男はつらいよ」の監督・山田洋二は「吉永さんは、自分をプロと言うのはいやなんでしょうね。いつまでもアマチュアでいたい、と思っていると思います」と語っています。われわれ凡人から見れば、吉永小百合が女優のプロでないのなら日本にはプロの女優は存在しない、ということになるのではないかと思います
ところで、このドキュメンタリーでは、一昔前の映画の撮り方と、現在の撮り方の違いを紹介していました 極論すれば、昔は一つのシーンを撮るのに一つの角度から撮っていたが、現在は一つのシーンを撮るのに、様々な角度から撮って、編集の段階で一番良い角度からの映像を選んで繋げていく撮り方をしている、ということです 俳優の立場からすれば、同じ演技を何度も繰り返す必要に迫られるので、緊張感を持続することが困難な立場に置かれているということです これについて、吉永は「ワンシーン・ワンカットが一番良いと思うけれど、仕方ないですね。この世界で生き残っていくためには」と語っています。現代の俳優は大変ですね
「死ぬまでにやりたいことリスト」には、「スカイダイビングをやること」「エジプトに行ってピラミッドを観ること」「鉄棒で逆上がりができるようになること」「巨大パフェを食べること」「ウェディング・ドレスを着ること」「ももクロのコンサートに行くこと」「宇宙旅行に行くこと」・・・と少女の夢が書かれていました 二人は励まし合いながらマ子の資金力を頼りに これらの夢を実現していきます
一番驚いたのは二人が「ももいろクローバーZ」のライブ・コンサートに”参加する”シーンです このシーンは実際に、横浜アリーナに12,000人のファンが詰めかけたコンサートの本番中にカメラを回して撮影したそうです 吉永小百合と天海祐希がペンライトを持ってももクロのメンバーと踊るシーンは シュール、いや 圧巻です 口を開けて観ていました
吉永小百合の演技で忘れられないシーンが2つあります 一つは、マ子から「主婦なんて暇を持て余しているだけなんだから」と言われ、「主婦を馬鹿にしないでください 主婦だって、自分のやりたいこともやれずに我慢をして家族のために一生懸命生きてきたんです」と怒りを露わにするシーンです。静かながら本気で怒っていました もう一つは、引き籠りの息子にドアの外から話しかけるシーンです。ドアを何度もノックするのですが、アップされた彼女の指が痙攣して震えていました このシーンはNHKのドキュメンタリーでも映し出されていましたが、演技には”手を抜かない”プロの仕事として強く印象に残ります というよりも、吉永小百合という人は、演技によって その人に”成りきる”のではなく、その人に”なっている”のではないか、と思わせる力を持っています
天海祐希が鏡を見るシーンで、えっ と驚く場面がありました 役作りのために彼女はあのような決断をしたのだろうか? あるいは特殊メイクだろうか? と考えてしまいました それは何かは 映画を観てのお楽しみです
出演は主役の二人のほか、幸枝の夫に「長崎は今日も雨だった」の前川清、娘に「愛のむき出し」の満島ひかり、マ子の秘書・高田学に「ダンス・ウィズ・ミー」のムロツヨシが、それぞれの個性を発揮して脇を固めています
NHKのドキュメンタリーを観た人も 観なかった人も、共感とともに感動するシーンが少なくないと思います 「今年観るべき映画リスト」に加えてみてはいかがでしょうか