人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

ロベール・ブレッソン監督「少女 ムシェット」&「バルタザール どこへ行く」を観る 〜 シューベルト「ピアノソナタ第20番」 ~ 第2楽章「アンダンティーノ」が流れる:早稲田松竹

2021年04月06日 07時14分49秒 | 日記

6日(火)。わが家に来てから今日で2278日目を迎え、アルゼンチンのフェルナンデス大統領は3日、発熱などの症状があったため2日に新型コロナウイルスの抗原検査をした結果、陽性だったと自身のツイッターで明らかにしたが、大統領は1月以降、ロシア製ワクチン「スプートニク V」を2回摂取していた  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     プーチン大統領は ロシア製ワクチンを信用していないから  摂取していないらしい

 

         

 

昨日、夕食に「釜めし」「ちぎり厚揚げと豚バラの和風炒め」「生野菜とアボカドのサラダ」「ジャガイモの味噌汁」を作りました 釜めしは市販のものを使いましたが、とても美味しかったです

 

     

 

         

 

昨日、早稲田松竹でロベール・ブレッソン監督映画「少女ムシェット」と「バルタザールどこへ行く」の2本立てを観ました

「少女ムシェット」はロベール・ブレッソン監督による1967年製作フランス映画(モノクロ・80分・4Kデジタルリマスター版)です

フランスの片田舎に暮らす14歳のムシェット(ナディーヌ・ノルティエ)は、アルコール中毒で暴力を振るう父親と重病に苦しむ母親に代わって、赤ん坊の世話をはじめ家を切り盛りさせられていた さらに、学校では同級生や教師から酷い扱いを受け、どこにも居場所のない孤独な生活を過ごしていた ある日、彼女は森の中に逃げ込むが、突然の嵐に遭い道に迷ってしまう やがて森をうろつく密猟者のアルセーヌと遭遇したムシェットは、その夜 彼に強姦されてしまう 翌朝帰宅した少女は、母親の死という悲劇に見舞われる いつものように牛乳をもらいに出かけたムシェットは、村はずれの池に向かう

 

     

 

この映画は、フランスの作家ジョルジュ・ベルナノスの小説を原作に、一人の少女の辿る悲しい運命を描いた作品です 強情で忍耐強い主人公ムシェットを演じたナディーヌ・ノルティエは本作のために抜擢された素人だそうですが、一度見たら忘れられない印象的な目をしています

映画の冒頭ではイタリアの作曲家モンテヴェルディ(1567‐1643)の「マグニフィカ―ト」が流れますが、ラストの悲劇を象徴するかのように響きます

 

         

 

「バルタザールどこへ行く」はロベール・ブレッソン監督による1966年製作フランス・スウェーデン合作映画(モノクロ・96分)です

ピレネーの小さな村に住む教師の娘マリー(アンヌ・ビアゼムスキー)は、幼馴染みの農園主の息子ジャックと、生まれたばかりのロバに「バルタザール」と名付けて可愛がっていた 10年後、バルタザールは鍛冶屋の苦役に使われていたが、その苦しさに耐えかねて逃げ出し、マリーのもとへと向かう 成長したマリーは再会を喜び、バルタザールを連れて歩くが、マリーに想いを寄せる不良少年ジェラールはバルタザールに嫉妬し痛めつける マリーの両親はあまりに誇り高いがゆえに没落してしまう。マリーはジェラールに誘われて悪徳の道に落ちていく バルタザールもマリーから引き裂かれ、次々と人手に渡っていく

 

     

 

この映画は、ドストエフスキーの「白痴」の挿話から着想を得て、一匹のロバと一人の少女との数奇な運命を描いた作品ですが、登場人物の関係性が今一つ解りずらいので一度観ただけでは理解できないきらいがあります また、不良たちがバルタザールの尻尾に藁を括りつけて火を点けて囃し立てたり、鞭で強く打ったりと、今なら「動物虐待」として動物愛護団体からクレームがつきそうな場面もいくつかあります 1960年代だからできたのでしょうが、あまりにもバルタザールが可哀そうです

この映画では、全編を通してシューベルト「ピアノソナタ第20番イ長調D959」の第2楽章「アンダンティーノ」が流れます どこか寂し気な曲想はマリーとバルタザールのそれぞれの悲しい運命を暗示しているかのようです

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