人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

小林研一郎 ✕ 福田廉之介 ✕ 読売日響でサン=サーンス「ヴァイオリン協奏曲第3番」、ムソルグスキー/ラヴェル「展覧会の絵」他を聴く ~ 読響土曜マチネーシリーズ

2021年04月25日 07時21分43秒 | 日記

25日(日)。わが家に来てから今日で2297日目を迎え、ドナルド・トランプ前米大統領は23日、在外米軍の駐留経費に関する声明を発表し、韓国の文在寅大統領について「指導者、交渉人として弱腰だった」と批判する一方、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記については「最も困難な状況で知り合い(そして好きになった)」と説明し、金氏が「文大統領に対して敬意を抱いたことはまったくない」と主張した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     大きく吹っ掛けて交渉するトランプ流を真似できる政治家は 金正恩しかいないしね

 

         

 

昨日、東京芸術劇場コンサートホールで「読響土曜マチネ―シリーズ第236回演奏会」を聴きました プログラムは①ベルリオーズ:序曲「ローマの謝肉祭」作品9,②サン=サーンス「ヴァイオリン協奏曲 第3番 ロ短調 作品61」、③ムソルグスキー(ラヴェル編):組曲「展覧会の絵」です 演奏は②のヴァイオリン独奏=福田廉之介、指揮=小林研一郎です

 

     

 

土曜マチネ―2021-2022シーズンの自席は2階右ブロック後方です。新シーズン第1回目のコンサートということでか、会場は通常配置で9割くらいの盛況です

オケは左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスといういつもの読響の並び。コンマスは長原幸太です

1曲目はベルリオーズ:序曲「ローマの謝肉祭」作品9です この曲はエクトール・ベルリオーズ(1803‐1869)が1838年に作曲した歌劇「ベンヴェヌート・チェッリーニ」から題材を厳選し、演奏会用序曲として1843年に作曲、翌44年にパリで初演された作品です 

マスク姿のコバケンの指揮で演奏に入ります 謝肉祭に湧くローマのコロンナ広場の賑やかな様子が、色彩感溢れる演奏で活写されました

2曲目はサン=サーンス「ヴァイオリン協奏曲 第3番 ロ短調 作品61」です この曲はカミーユ・サン=サーンス(1835‐1921)が1880年に作曲、1881年1月にパリでサラサーテの独奏により初演されました 第1楽章「アレグロ・ノン・トロッポ」、第2楽章「アンダンティーノ・クァジ・アレグレット」、第3楽章「モルト・モデラート・エ・マエストーソ ~ アレグロ・ノン・トロッポ」の3楽章から成ります

ヴァイオリン独奏の福田廉之介は1999年岡山県生まれ。2014年メニューイン国際コンクール・ジュニア部門優勝をはじめ、多くのコンクールに入賞しています 現在、ジャニーヌ・ヤンセンに師事しています

コバケンの指揮で第1楽章に入ります 独奏ヴァイオリンが入ってきたとき、ずいぶん図太い演奏だな、と思いました かなり身体を動かして演奏します。身体全体を使って音楽を表現するタイプのアーティストのようです 演奏はかなり力強く説得力を持ちます 第2楽章では、力だけではない繊細な一面も見せました オーボエの蠣崎耕三、フルートのフリスト・ドブリノヴの演奏が冴えていました 第3楽章では福田の技巧的な演奏が光りました オケとの丁々発止のやり取りも見事でした

 

     

 

プログラム後半はムソルグスキー(ラヴェル編):組曲「展覧会の絵」です この曲はモデスト・ムソルグスキー(1839‐1881)が1873年に死去した友人の画家ヴィクトル・ガルトマンの追悼展覧会が1874年に開かれた時の印象をもとに作曲したピアノ独奏用の作品ですが、1922年にモーリス・ラヴェルが管弦楽用に編曲しました

この曲は「プロムナード」と第1曲「グノームス(小人)」、第2曲「古城」、第3曲「テュイルリー」、第4曲「ヴィドロ(牛車)」、第5曲「卵の殻を付けた雛鳥のバレエ」、第6曲「サムエル・ゴールデンベルクとシュムイレ」、第7曲「リモージュの市場」、第8曲「カタコンブ〜古代ローマの地下墓地」、第9曲「バーバ・ヤガ―(鶏の足の上に建っている小屋)」、第10曲「キエフの大門」から成ります

コバケンの指揮で演奏に入ります 冒頭のトランペット・ソロが素晴らしい 第2曲「古城」におけるサクソフォンの哀し気な演奏が郷愁を誘います 第4曲「ヴィドロ」におけるチューバの重心の低い演奏が冴え渡ります 第6曲の2人のユダヤ人の会話は、威圧的な弦楽器と卑屈なトランペット(ミュート付き)の対比が面白い 第8曲「カタコンブ」における金管の重厚な和音に圧倒されます そして、第10曲「キエフの大門」ではオーケストラ総力を挙げての渾身の演奏が展開し、会場を震わせました

この演奏を聴いてあらためて感じたのは、”管弦楽の魔術師”ラヴェルの天才性です

いつものように、コバケンは拍手を制して挨拶をします

「マスクをしているので、聞き取りずらいと思いますが、適当にお察しください(会場 )本公演は金曜・土曜マチネ―ですが、緊急事態宣言の発出を受けて、明日の公演は中止となりました したがって読響の演奏は本日のみとなりました。もう一度、オーケストラの皆さんに拍手をお願いします

これを聞いた聴衆の多くは、「今日聴けてラッキーだった」と思ったに違いありません コバケン ✕ 読響はアンコールに マスカーニの歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」から「間奏曲」を思い入れたっぷりに演奏し、聴衆のクールダウンを図りました

これでしばらくライブのコンサートを聴けなくなると思うと寂しいものがあります

帰りがけに、読響会員特典CDをいただいてきました 2種類ありますが、こちらのCDを選びました

 

     

     

コメント
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