8日(木)。昨日の日経朝刊 文化欄のコラム「不要不急とよばれて③」に「客席のロボット 私の分身」という見出しの記事が載っていました 超訳すると、
「3月15日、すみだトリフォニーホールで開かれた新日本フィルの演奏会でアンコールに『ラデツキー行進曲』が演奏された この時、客席の最前列に座るロボット『 OriHime 』も愉快なメロディーに合わせて手を打ち始めた
操作するのは、遠く大阪の病院に入院している坂本絵美だ。病室にいながら、タブレットでロボットの視線を左右に動かし、指揮者や奏者をズームアップする
リズムに合わせて画面を叩き、手拍子をする OriHime を通して会場との一体感を楽しんだ
『動画で観ているだけとは全然違った
』。心臓移植を待つために入院して約4年、この日は少しだけ会場にいる気分を味わった
人が集まることが難しいコロナ禍。公演を配信する動きが広がり、見えてきたのは、そもそも会場に来たくても来られなかった人たちの存在だ
新日本フィル常務執行役の竹原一衛は『そういう人々の助けになれば』とロボット経由の鑑賞を企画した
今後は地元の高齢者を対象にした公演などを検討するという
」
当日は別のコンサートの予定が入っていたので、残念ながらこの公演には行けませんでしたが、噂には聞いていました 新日本フィルはこうした先進的な試みに果敢に挑戦するところが好きです
コロナ禍のもと、まだまだ厳しい経営状況が続きますが、楽団員も事務局の皆さんも頑張っています
みんなで応援しましょう
ということで、わが家に来てから今日で2280日目を迎え、南米チリのチリ大学の研究者らは6日、中国の製薬会社シノパック・バイオテック製のワクチンの有効性が54%だったと発表した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
ロシアのスプートニクVにしろ 強権国家の開発したワクチンは怖くて打てないよね
昨日、夕食に「豚バラ大根」「生野菜とワカメのサラダ」「大根の葉のお浸し」を作りました お浸しは大根の葉を捨てるのがもったいないので、湯がいて削り節をかけてポン酢に浸しました。とても美味しかったです
昨日午前10時半からすみだトリフォニーホールで新日本フィル「ジェイド」公演の公開リハーサルを見学しました
本番は本日19時からサントリーホールで開かれます プログラムは①モーツアルト「ヴァイオリン協奏曲第5番イ長調K.219”トルコ風”」、②マーラー「交響曲第4番ト長調」で、演奏は①のヴァイオリン独奏=山根一仁、②のソプラノ独唱=砂川涼子、指揮=尾高忠明です
この日はマーラー「交響曲第4番ト長調」のリハーサルが公開されました 開始10分前の午前10時20分頃に会場に着き、入口でパトロネージュ部の西さんから右手首で体温を測ってもらいましたが、いつも通り 体温が低すぎて測定不可となり いつも通り そのまま入場を許されました
ロビーで同部・登原さんに呼び止められ封書を手渡されました
先日 入金手続きした新日本フィル「維持会員」の領収書が同封されていました
郵送も可能だったものの この日ホールに来館した時に直接手渡したいと思ったとのこと。その心遣いがとても嬉しかったです
昨年に続き今年も「維持会員」として出来る限り新日本フィルを支援していくつもりです
さて、マーラー「交響曲第4番ト長調」は、グスタフ・マーラー(1860‐1911)が1892年に「天上の生活」(第4楽章)を、1899~1901年に第1〜第3楽章を作曲、1901年11月25日にミュンヘンでマーラーの指揮により初演されました 第4楽章にソプラノ独唱による「子どもの魔法の角笛」の11「3人の天使が優しい歌を歌う」が用いられています
第1楽章「明るく、悠然と、急がずに」、第2楽章「気楽な動きで」、第3楽章「静けさに満ちて」、第4楽章「極めてなごやかに」の4楽章から成ります
オケは左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスといういつもの新日本フィルの並び。コンマスは崔文洙です ヴィオラのトップには今月から首席に就任した中恵菜がスタンバイしています
彼女は「クァルテット・アマービレ」のメンバーですが、当面は両立させていくのでしょうか
指揮の尾高氏が上下黒のラフなスタイルで登場、最初にちょっとしたジョークを飛ばして(マイクなしのため聴こえない)楽団員をリラックスさせてから、第1楽章の演奏に入ります この辺はユーモアたっぷりの尾高氏らしい配慮です
この日はゲネプロ(最終練習)ではないので、演奏しては止め、また再開するというやり方で通しました
中盤ではクラリネットとオーボエにベルアップ奏法を求めていました
終盤で、オケに「上へ、上へ」と指示していたのがとても印象に残りました。これを聞いて私は、マーラーの第4番は「上へ上へ」と上昇する音楽だと思いました
第2楽章に入ると、崔は予備のヴァイオリンに持ち換えてソロを弾きましたが、鮮やかな演奏でした
客演している東京藝大准教授の日高剛のホルンが素晴らしい
15分程度の休憩を挟んで後半楽章のリハーサルに入ります 尾高氏は背中にHOLLISTERと書かれた黒のTシャツに着替えています。とてもオシャレです
第3楽章「気楽な動きで」が低弦の静かな響きで開始されます 私はマーラーの音楽では第5番の「アダージェット」と同じくらい第4番のこの緩徐楽章が好きです
タクトをとる尾高氏に念じたのは「頼むから途中で止めないで
」ということでした
その想いが通じたのか、音楽は静かに静かに進行しました
途中でオーボエが出遅れましたが、尾高氏は止めずに進めました
中盤からは止めては指示を出し、また演奏をすることを繰り返しました
東京フィルから客演している加瀬孝宏のオーボエが素晴らしい
尾高氏の指揮は東京フィルで慣れたものでしょう
第4楽章に入ってしばらくすると、ソリストの砂川涼子が舞台袖から登場、指揮者の傍らにスタンバイし ソプラノのソロを歌い始めました この時も「途中で止めないで
」と念じましたが、念願が叶い独唱部分は止まることなく美しい声を聴くことが出来ました
砂川さんの澄んだ歌声は彼女の人格そのものだと思います
リハーサルのメリットで、2回も彼女の歌を聴くことができてラッキーでした
そして、つくづく人間の声ほど素晴らしい楽器はないと思いました
正味2時間のリハーサルでしたが、オケは本日のゲネプロを経て19時からの本番に臨みます 頑張れ、新日本フィル