28日(水)。3回目の緊急事態宣言を受けて25日から池袋のTデパートが休業になったことに伴い、テナントとして入居している娘の勤務先も休業となったため、娘は現在 自宅待機中です 正社員でなく「非正規雇用」なので休業期間中は無給です。上場企業で営業成績も上々なのに「働かざる者食うべからず」の方針は徹底しています
世の中厳しいです
ところで、昨日の朝日新聞朝刊によると、公益社団法人・全国有料老人ホーム協会が「シルバー川柳」を募集しているそうです 6月13日必着でハガキにより応募することになっています。過去の入選作を見ると傑作揃いです
気に入った川柳をいくつかご紹介します
〇じいちゃんの敵は段差とパスワード
〇オレオレの相手をしたいほどの暇
〇挑んでも店員を呼ぶセルフレジ
〇デイサービス「お迎えです」はやめてくれ
〇朝起きて調子いいから医者に行く
思わず「自分のことか」と 思い当たる人もいるかも知れませんね
ということで、わが家に来てから今日で2300日目を迎え、東京五輪・パラリンピックの大会中の医療スタッフとして、大会組織委員会が日本看護協会に対し、看護師500人の派遣を要請した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
新型コロナがいつ終息するか予測できない中 安定的な医療態勢が維持できるのか?
昨日、夕食に「鮭の西京焼き」「マグロの山掛け」「生野菜とアボカドのサラダ」「冷奴」「シメジの味噌汁」を作りました 肉料理大好きな娘を前にして、意識して定期的に魚料理を用意するようにしています
昨日の朝日新聞朝刊・文化面に「アジア勢躍進 分断超えて 第93回米アカデミー賞」という見出しの石飛徳樹編集委員による記事が載っていました 超訳すると、
「第93回米アカデミー賞は25日、米国在住の中国人監督クロエ・ジャオの『ノマドランド』が作品賞など主要3部門を獲得。また『ミナリ』の韓国人俳優ユン・ヨジョンが助演女優賞を得て、昨年に続いてハリウッドにアジア旋風が吹き荒れた また、配信大手のネットフリックスが7部門、アマゾンプライムビデオが2部門を獲得した。コロナ禍で映画館が休業する中、今年は映画館での上映という要件が緩和された。その影響もあるだろう
ただし、配信映画の隆盛の流れはもはや止まらない。それを象徴する受賞結果だった。そんな中で、『ノマドランド』で主演女優賞を獲得したフランシス・マクド―マンドが、作品賞の授賞スピーチでこんな話をした。『今夜紹介されたすべての作品を、大きなスクリーンで見てください。知り合いを連れて映画館に行き、暗闇の中で隣の人と肩を触れ合わせながら見てください』。今年は、作品賞や監督賞、俳優賞などの部門では配信映画の授賞がゼロだった
マクド―マンドと同じ思いの映画人が少なくないことの証左だとも言える
『ノマドランド』は、長年住み慣れた企業城下町が その企業の倒産で廃墟になってしまい、キャンピングカーで移動生活を始めた60代の女性の物語。米中西部の雄大な風景が魅力的に映し出され、まさに映画館の大スクリーンでこそ輝く作品だった
資本主義の行き過ぎを批判するリベラルな主題を持ちながら、ヒロインは自助独立の精神でタフに生きている
保守層にもアピールしたに違いない
」
※3月30日付toraブログに「ノマドランド」を観た感想を書いています。興味のある方はご覧ください
私はマクド―マンドの言葉にすごく共感を覚えます 私は映画館で作品を観るのが「映画を観る」ことだと思っています
自宅でテレビやDVDで作品を観るのは「映画を観る」こととは考えていません。映画鑑賞とは、わざわざ映画館に出かけて行って、大きなスクリーンを前に他の観客と一緒に、同じ空間の中で観ることだと思っています
それはコンサートにも共通しています。コンサートを聴くというのは、わざわざコンサート会場まで行って、ライブの公演を聴くことであり、ライブ配信を聴くことではありません。演奏者と同じ空間の中で音楽を共有することが大事だと考えています
一期一会の出会いを大切にしたいと思っています。もちろん、住んでいる地域など様々な制約によって自由に映画を観たり、コンサートを聴いたり出来ないケースもあると思いますが、それは仕方のないことです
わが家では長女が生まれた時、いろいろ調べてとても良い私立保育園があったので近くに引越ししましたが、希望を叶えたいと思ったら少しでも条件の良いところに引っ越すしかないと思います
私が東京から地方に移住したいと思わないのは、都内には多くのコンサート会場があり、映画館があり、大規模書店があり、それらの建物に容易にアクセスできるからです
話が逸れました アカデミー賞の話に戻します
同じ日の朝日朝刊・国際面に「ジャオ監督受賞 報じない中国 主要メディア沈黙 作品上映も中止」という見出しの記事が載っていました 超訳すると、
「中国出身のクロエ・ジャオ監督がアジア系女性として初めて米アカデミー賞の監督賞を受賞したことについて、中国の主要メディアは26日、報道しなかった 作品賞を受賞した『ノマドランド』も上映中止になっている
今年3月に入り、ジャオ氏が8年前の2013年に米国でのインタビューで『10代に過ごした中国ではうそがあふれていた』と発言していたことが問題視された
ジャオ氏は『逃げられないと思った。家族や自分の出自について反抗的になり、突然、英国に行って学んで自分を見つめ直した』と語り、祖国への忠誠心が欠けているとの批判的な論調に変わった
これにより中国版ツイッターの微博で数千万回のアクセスがあったノマドランドの中国名『無依之地』にハッシュタグがついたページは『法律と政策に基づいて表示できない』として開けなくなった
国営中国中央テレビのデジタル版をはじめ主要メディアは習近平国家主席の地方視察をニュースのトップに置き、アカデミー賞関連には触れていない。『ノマドランド』は中国でも4月23日から公開される予定だったが、現在も上映されていない
」
これが共産党の”一党独裁”による中国・習近平政権の本質のようです 「8年前だろうが、何年前だろうが、中国の悪口を言うヤツは絶対に許さない
」という頑強な方針で貫かれています
『法律と政策に基づいて表示できない』という理由で、どれほど多くの表現の自由が奪われているか また、政府の方針によって、どれほど多くの作品が観たくても観られない状況にあるか
バイデン政権発足後の3月にアラスカ州で開かれた米中両国の外交トップクラスによる初会談で、米国側が中国の人権状況への深刻な懸念を表明したのに対し、中国側は「中国には中国の民主主義がある」と言い放ちました 今回のアカデミー賞がらみで言えば、「中国の民主主義」とは「政権に都合の悪いことは国民に知らせないように情報統制し、誰もが等しく知らないようにする
」ということのようです
こういう国が世界第2位の経済大国と言われても 苦笑するしかありません
中国の国民には特段の悪感情は抱いていませんが、国民を監視カメラで監視し、他国の領海を平然と侵略することを当然のように考えている独裁者が率いる覇権主義国家は許せません