8日(日)。わが家に来てから今日で2674日目を迎え、ウクライナメディアは6日、南部オデッサ沖の黒海海域で、ロ海軍のフリゲート艦にウクライナ軍の新型対艦巡航ミサイル「ネプチューン」が命中し、火災が発生したと伝えたというニュースを見て感想を述べるモコタロです
なんでロシア艦隊は性懲りもなく黒海をうろちょろしてるんだ? また権威が落ちた
昨日、息子が「ローストビーフ」料理、「茄子とズッキーニの温サラダ」、「キノコと玉ねぎのスープ」を作ってくれました ローストビーフのソースは手作りで、ポテトは裏ごししてあります これだけ作るのにすごく手間暇がかかっています 私には絶対ムリです どれもとても美味しかったです
茂木健一郎著「生きがい 世界が驚く日本人の幸せの秘訣」(新潮文庫)を読み終わりました 茂木健一郎は1962年東京生まれ。脳科学者/理学博士。ソニーコンピュータサイエンス研究所シニアサーチャー。東京大学理学部、法学部を卒業後、同大大学院物理学専攻過程を修了。理化学研究所、英ケンブリッジ大学を経て現職。クオリア(意識の中で立ち上がる、数量化できない微妙な質感)をキーワードとして、脳と心の関係を探求し続けている。主な著書に「脳と仮想」(小林秀雄賞受賞)がある
本書は茂木健一郎氏が、イギリスの出版社から「西欧でブームになっている IKIGAI について日本人が自分たちの言葉で説明してほしい」という要請を受けて、2017年にロンドンで英語により出版したものを恩蔵絢子さんが日本語に翻訳したものです
本書は次の各章から構成されています
〇読者への覚え書き『生きがい』の5本柱
第1章「『生きがい』とは何か」
第2章「朝、目を覚ます理由」
第3章「『こだわり』と小さく考えることがもたらすもの」
第4章「『生きがい』の感覚的美しさ」
第5章「フロートと創造性」
第6章「『生きがい』と持続可能性」
第7章「人生の目的を見つける」
第8章「あなたを殺さぬものがあなたを強くする」
第9章「『生きがい』と幸福」
第10章「あなたがあなたであるために、あなた自身を受け入れる」
結 論「自分自身の『生きがい』を見つける」
著者は最初の「読者への覚え書き『生きがい』の5本柱」の中で、次のように述べています
「『生きがい』には大事な5本柱がある
柱1「小さく始める」
柱2「自分を解放する」
柱3「持続可能にするために調和する」
柱4「小さな喜びを持つ」
柱5「『今ここ』にいる」
この5つの柱は『生きがい』が花開くための支えとなり、『生きがい』の基礎をつくるものである」
第1章「『生きがい』とは何か」の中で、著者は次のように述べています
「『生きがい』とは『生きる喜び』『人生の意味』を指す日本語である。この言葉は確かに『生きる』と『値打ち』を指す『甲斐』から成っている 日本語では様々な文脈で使われるが、最も重要なのは、『生きがい』はあなたが自分の専門領域で必ずしも成功を収めていなくても、使うことのできる言葉であることだ。アメリカの大統領も訪れた寿司屋「すきやばし次郎」の料理人・小野次郎(96歳)は、世界最高齢のミシュラン3つ星料理人として認められることが『生きがい』の一つであるには違いない しかし、『生きがい』は世界的な認知だとか賞賛だとかの領域に限られない。おそらく小野は微笑みを浮かべて待っている客にどう一番良いマグロを出すかに、シンプルに『生きがい』を見出しているのだろう また、市場に魚を買いつけに行こうと早起きして外に出た、その早朝の空気の心地よい冷たさにも、彼は『生きがい』を感じていることだろう。『生きがい』は些細な物事に宿る。朝の空気、一杯のコーヒー、太陽の光、アメリカ大統領の賛辞、これらはすべて対等の関係にある あらゆる種類の豊かさを認識できる人だけが、本当に『生きがい』というものを理解し、楽しむことができるのだ」
上の文章で言おうとしていることは、西欧諸国においては、仕事の業績や、家族や友人を巡って、社会の中で人の役に立つことが「生きる目的」であるのに対し、日本においては、必ずしもそれらのことに限定されず、 や などのペットの世話(私の場合はモコタロ の世話)、行動が予想不可能な孫 の世話、朝の一杯のコーヒー といった日常的な些細なことが「生きがい」になることがある、ということです
本書では、上記の小野次郎氏をはじめ、毎日朝2時に起きて仕事を始めるマグロの仲買人や、どんなに負け続けても現役を辞めない力士、一つ一つまったく違う和菓子を作る4代目和菓子職人などが登場します 彼らの共通点は、人生に対する”こだわり”を持っていることです
第10章「あなたがあなたであるために、あなた自身を受け入れる」の中で、著者は次のように述べています
「サラリーマンは、没個性に見えるかもしれない しかし、面白みのないジャケットの内側に、アニメや漫画に対する情熱を隠しているかもしれない。平日には会社の従順な社員かもしれない。しかし、夜や週末は『コミケ』のスターになっているかもしれないし、アマチュアロックバンドのボーカルをしているかもしれないのだ 『生きがい』を『社会全体と調和する中で、個として生きること』と定義すると、競争や比較をすることで受けるストレスの大半を減らすことができるはずだ あなたは、自分の個性について、大々的にトランペットを吹き鳴らす必要はない。ただときどき自分自身にささやけばよいだけなのだ」
これを読んで思うのは、「仕事は仕事」と割り切って、それ以外の時間は自分が好きなこと(趣味と言ってよいかもしれない)に「生きがい」を見出すのがよい、ということです
ところで、本書を読んで「えっ、マジか」と驚いた箇所があります。それは第6章「『生きがい』と持続可能性」の中で、日本の天皇家は、世界で最も長く続いてきた王室であることを「持続可能性」の中で捉え、皇室に伝わる「三種の神器」について紹介している箇所です
「八咫鏡(やたのかがみ)、草薙の剣(くさなぎのつるぎ)、八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)の『三種の神器』は、新しい天皇が即位するときに皇室の威厳、権威のシンボルとして譲り渡されることになっているが、『三種の神器』が本当に実在するかどうかは、確かめられたことがない 誰も(継承者である天皇でさえも)実際にこれらの品を目にしたことがないのである」
要は「神話の世界に存在する」というわけですね
さて、本書に登場する「生きがいの5本柱」のうち「小さく始める」「小さな喜びを持つ」は解りやすいですね 残りの「自分を解放する」「持続可能にするために調和する」「『今ここ』にいる」については、本書を手に取って確かめてみてください 「生きがい」を感じるはずです