人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

「レコードを聴こう」 ~ 日経「REVIVE 2月号」から / 誉田哲也著「もう、聞こえない」を読む ~ 見知らぬ男を殴り殺した女性の耳元で囁き続けるのは誰か?

2024年01月29日 06時43分31秒 | 日記

29日(月)。先週はコンサートや映画で毎日のように出かけていましたが、昨日は午前中にマンション管理組合の理事会に出席し、午後に池袋で買い物をしたくらいで、久しぶりにゆったりと過ごしました こういう日がないと緊張感が抜けません とはいうものの読書だけは1日1冊は読み切れないので毎日のように読んでいます

ところで、日本経済新聞に月1回挟み込まれてくるタブロイド判「REVIVE」2月号のタイトルは「レコードを聴こう」でした ピーター・バラカン氏(1951年ロンドン生まれ)がレコードの魅力や楽しみ方を紹介しています。彼は次のように語っています

「片面およそ20分。一度針を落としたら気に入らない曲があったとしてもいちいち針を上げてまた落としてと面倒 だからその面が終わるまでは聴こうという気持ちになるんだけど、この20分というのが集中できていいと思うんです つまりは音楽ときちんと向き合える。それがレコードの魅力なのだと思います

ここでいう20分というのは、バラカンさんが聴いているのは主にロックやフォークだからだと思います クラシックの場合は片面30分が普通だと思います ただ「一度針を落としたら ~ いちいち針を上げてまた落としてと面倒」というのはジャンルを問わずその通りだと思います   その点がCDと全く異なるところです

「音楽と向き合う」ということでいえば、私がレコードを聴くときの”儀式”として、まずレコードの埃をエタノールで拭き取ってから針を落とします それから少しずつボリュームを上げていきます そして、左右のスピーカーを結ぶ線を底辺とする二等辺三角形の頂点の位置に座って聴きます CDを聴く時はこういう面倒な儀式はやりません その意味では、私にとってレコードは単なるモノではありません

当該記事の一角に「レコードの歴史とミニトリビア」が掲載されています 超略すると次の通りです

「レコードが誕生したのは約150年前の1877年(明治10年)。トーマス・エジソンが作った 錫箔を巻き付けた円筒形のもの エジソンが最初にそのレコードに録音したのは『メリーさんのひつじ』だった 現在の円盤レコードの生みの親はエミール・ベルリナーで、蓄音機の分野では生涯エジソンと競ったライバルだった 日本で初めてレコードが販売されたのは1903年(明治36年)。最盛期は1980年(昭和55年)で、生産額は約1812臆円、1982年(昭和57年)のCD登場以降生産額は減少し、2010年(平成22年)には約1億7000万円まで落ち込んだ その後、コロナ禍あたりからアナログブームが再燃し、2022年(令和4年)には約43億円にまで増加した このブームで特徴的なのは、コロナ禍で久々にレコードを聴こうと思い出したアナログ第1世代の回帰組とは別に、Z世代の興味が高まっていること デジタルネーティブと呼ばれる彼らはレコードをセットし、針を落とすという手間をかけて音楽を聴くことが楽しいという

最近、レコードはすっかりご無沙汰しています 久々に聴いてみようかな

 

     

 

ということで、わが家に来てから今日で3302日目を迎え、米大統領選の共和党候補者指名争いで独走するトランプ前大統領(77)は、本選を見据えて副大統領候補選びを本格化させているが、女性や非白人を選ぶとの見方があり、候補と目される政治家は集会に駆けつけ、アピールに余念がない  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     トランプの副大統領候補の条件は「絶対服従」だから 誰がやっても同じじゃね?

 

         

 

誉田哲也著「もう、聞こえない」(幻冬舎文庫)を読み終わりました 誉田哲也(ほんだ てつや)は1969年東京都生まれ。2002年に「妖の華」で第2回ムー伝奇ノベル大賞優秀賞を受賞しデビュー 2003年に「アクセス」で第4回ホラーサスペンス大賞特別賞を受賞。著書に「姫川玲子」シリーズ、「武士道」シリーズ、「ジウ」シリーズなど枚挙にいとまがない

「週刊誌の編集者・中西雪実は傷害致死容疑で逮捕されたが、罪を認め聴取に応じるものの、動機や被害者との関係については多くを語らない さらに聴取の際、突然「声が、聞こえるんです」と訳の分からないことを言いだす 警視庁捜査一課の刑事・武脇元は「精神鑑定が必要な案件か?」と疑い始めるが、辛抱強く聴取を進める 一方、雪実が殴り殺した被害者男性の身元は何の手掛かりもないことから、いったい2人はどういう繋がりで出会い、雪実が男性を殺すに至ったのか、謎が深まるばかりだった そんな時、浮上したのは14年前の未解決殺人事件だった。2つの事件を繋げたのは、他界した一人の女性だった

 

     

 

〔以下ネタバレ注意〕

本書は2020年8月に幻冬舎から刊行され、23年10月に文庫化されたものです

読み始めた時は、これまでの誉田作品のような警察小説かと思っていました しかし、雪実の耳元で囁くのが すでに殺されて死んでいる女性(雪実の仕事の前任者)であり、死者が雪実に過去の真相を解明してほしいとの思いから”憑りついている”ことが分かると、これまでの誉田作品にはない「ゴースト・ストーリー」だな、と思いました ただ、他の「幽霊小説」と異なるのは、幽霊があくまでも「言葉」を重視し「言霊(ことだま)」として存在していることです

誉田作品はシビアな描写が少なくないものの、どこかユーモアを感じさせるのが特徴です 本作では、事件が解決したあと、雪実が幽霊とまるで友だちのようになって、持ちつ持たれつの関係になっているところです 本書のタイトルは「もう、聞こえない」ですが、その意味では「まだ、聞こえる」の方が相応しいと思います

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