人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

沖澤のどか ✕ 黒木雪音 ✕ 東京シティ・フィルでシューマン「ピアノ協奏曲」、ラヴェル「ダフニスとクロエ」第1、第2組曲他を聴く / N響2024-2025シーズン定期公演プログラム決まる

2024年01月14日 00時01分12秒 | 日記

14日(日)。N響の公式サイトに「N響2024-2025シーズン定期公演プログラム」(2024年9月~2025年6月)が発表されました

Aプログラム(土・日:NHKホール・全9回)では、ファビオ・ルイージ指揮によるブルックナー「交響曲第8番」(9月)、トゥガン・ソヒエフ指揮によるショスタコーヴィチ「交響曲第7番」(1月)、ルイージ指揮によるマーラー「交響曲第3番」といった大曲をはじめ、6月にはフェドセーエフの指揮で、ショパン国際コンクール優勝者ユリアンナ・アヴデーエワがラフマニノフ「パガニーニの主題による狂詩曲」を演奏するのも楽しみです

Bプログラム(木・金:サントリーホール・全9回)は各回で協奏曲が組まれていますが、ルイージ指揮、エレーヌ・グリモーのピアノによるシューマン「ピアノ協奏曲」他(9月)、ルイージ指揮、ネルソン・ゲルナーのピアノによるラフマニノフ「ピアノ協奏曲第3番」他(12月)、ソヒエフ指揮、郷古廉のヴァイオリンによるバルトーク「ヴァイオリン協奏曲第2番」他(1月)、フアン・メナ指揮、ハインツ・シュルツにフルートによるイベール「フルート協奏曲」他(6月)などが魅力的です

Cプログラム(金・土:NHKホール・全8回)では、ヘルベルト・ブロムシュテット指揮によるシューベルト「交響曲第7番&第8番」(10月)、ルイージ指揮によるリスト「ファウスト交響曲」他(12月)、ソヒエフの指揮によるストラヴィンスキー「プルチネッラ」、ブラームス「交響曲第1番」などが期待大です なお、Cプロ4月公演はN響ヨーロッパ公演のため休止となるため全8回となっています

現在、私はAプロとBプロの定期会員ですが、両プロとも継続する方針です できればBプロが後ろ過ぎるのでもっと前の席に移りたいと思います

 

     

 

ということで、わが家に来てから今日で3287日目を迎え、自民党派閥の政治資金パーティー事件を受けて党が設置した「政治刷新本部」(本部長:岸田文雄首相)をめぐり、最大派閥「清和政策研究会」(安倍派、98人)からメンバー入りした10議員のうち9人がパーティー収入の一部を裏金にしていた疑いがあることが関係者への取材で分かった というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     岸田首相が得意の”適材適所”の人選だとさ  本気で政治刷新をやる気がない証拠だね

 

         

 

昨日、東京オペラシティコンサートホールで東京シティ・フィル「366回定期演奏会」を聴きました プログラムは①シューマン(ラヴェル編曲)「謝肉祭」より「前口上」「ドイツ風ワルツ」「パガニーニ」「ペリシテ人と闘うダヴィッド同盟の行進曲」、②同「ピアノ協奏曲 イ短調 作品54」、③ラヴェル:バレエ「ダフニスとクロエ」第1組曲、第2組曲です

指揮を執る沖澤のどかは1987年青森県生まれ。東京藝大で指揮を高関健、尾高忠明に師事 2019年「ブザンソン国際指揮者コンクール」で優勝、併せてオーケストラ賞及び聴衆賞を受賞 2020年から2022年まで、ベルリン・フィルのカラヤン・アカデミー奨学生、キリル・ペトレンコのアシスタントを務めた 2023年から京都市交響楽団常任指揮者

     

     

 

オケは16型で左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスといういつものシティ・フィルの並び。コンマスは戸澤哲夫です

1曲目はシューマン(ラヴェル編曲)「謝肉祭~4つの音符に基づく愛らしい情景」より「前口上」「ドイツ風ワルツ」「パガニーニ」「ペリシテ人と闘うダヴィッド同盟の行進曲」です   この曲はロベルト・シューマン(1810-1856)が1833年から35年にかけて作曲したピアノ作品で、後にモーリス・ラヴェルが1914年に管弦楽用に編曲しました

沖澤の指揮で演奏に入ります 特に印象的だったのは、優雅で軽快な「ドイツ風ワルツ」が奏でられた後、速いテンポによる「パガニーニ」が演奏され、再び「ドイツ風ワルツ」が戻ってくる緩急の切り替えの見事さです また、「ペリシテ人と闘うダヴィッド同盟の行進曲」では溌溂とした演奏が光りました

2曲目はシューマン「ピアノ協奏曲 イ短調 作品54」です   この曲は1841年(第1楽章)、45年(第2、3楽章)に作曲、1846年1月にライプツィヒで初演されました 第1楽章「アレグロ・アッフェットゥーソ」、第2楽章「インテルメッツォ:アンダンティーノ・グラツィオーソ」、第3楽章「アレグロ・ヴィヴァーチェ」の3楽章から成ります

ピアノ独奏の黒木雪音は1998年千葉県生まれ。昭和音楽大学大学院修了。2022年5月、ダブリン国際ピアノコンクールで日本人として初めて優勝したほか、内外のピアノコンクールに入賞しています

コンチェルトのためオケは12型に縮小します 青緑色のステージ衣装に身を包まれた黒木雪音が登場します 数年前にコンサートで遠目に見た時の印象と比べて、思ったより大柄で意外に感じました 指揮者の沖澤のどかが小柄なので余計そう感じたのかもしれません

この曲は大好きなので、理屈抜きに楽しませてもらいましたが、特に素晴らしかったのは第3楽章です 沖澤 ✕ シティ・フィルとの丁々発止のやり取りによる軽快な演奏に、思わず足で拍子を取っていました

カーテンコールが繰り返され、黒木はアンコールにカプースチン「8つの演奏会用エチュード」から第1曲「プレリュード」をノリノリでジャジーに演奏し、再び満場の拍手を浴びました

 

     

 

プログラム後半は、ラヴェル:バレエ「ダフニスとクロエ」第1組曲、第2組曲です    この曲はモーリス・ラヴェル(1875-1937)がロシア・バレエ団の主宰者ディアギレフの依頼により1909年から12年にかけて作曲したバレエ曲から組曲を編んだものです 第1組曲は1911年にバレエの第1部より「夜想曲」「間奏曲」「戦いの踊り」を、第2組曲は1913年に第3部より「夜明け」「パントマイム」「全員の踊り」を編んでいます

「ダフニスとクロエ」は「古代ギリシアのレスボス島で、羊飼いに育てられた貴族の捨て子ダフニスとクロエは、互いに愛し合うが、クロエは海賊に誘拐される。しかしパンの神に救われ、無事再会を果たす」という物語です

弦楽器は再び14型に拡大します 管・打楽器も大幅に増員され、ステージ下手にはハープが2台スタンバイし、フルオーケストラ態勢を敷きます

沖澤の指揮で第1組曲の演奏に入ります 全体を通じて特筆すべきは管楽器群の演奏です 特にフルート、オーボエ、クラリネット、ファゴットといった木管楽器が素晴らしい演奏を展開します また、「間奏曲」ではステージの表と裏の両方で活躍した松木亜希のトランペットが素晴らしかった 第2組曲では、第1曲「夜明け」における管楽器と弦楽器のコラボレーションによる幻想的なまでの色彩感溢れる演奏が素晴らしく、海面に太陽が昇る様子が目に浮かぶようでした これだけとっても沖澤マジックと言えます 第2曲「無言劇」はフルートの独壇場でした。本当に素晴らしい演奏でした 第3曲「全員の踊り」では、沖澤のメリハリのある指揮により緩急自在・色彩豊かな音楽が繰り広げられました

沖澤のどかと東京シティ・フィルはかなり相性が良いと思ったコンサートでした

コメント (4)
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