人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

ミハイル・プレトニョフ ✕ マルティン・ガルシア・ガルシア ✕ 東京フィルでグリーグ「ピアノ協奏曲」、シベリウス:組曲「カレリア」、「交響曲第2番」を聴く

2024年01月24日 00時12分17秒 | 日記

24日(水)。昨日の日経夕刊のコラム「プロムナード」にエッセイストの酒井順子さんが「『終活』の反対語は?」という文章を寄せていました 彼女は次のように書いています

「”初めての終活”をどのようにスタートさせようかと思いを巡らせていた時、私の脳裏に同時に浮んできたのは、『生活』という言葉だった 人生の終わりに向けて行う諸活動が『終活』であるならば、その反対語はもしかすると『生きるための活動』である『生活』なのかもしれないなあ、と 『生活』という言葉についてじっくり考えたことがない私だが、それはまた、”生み出すための活動”でもあるのかもしれない

これを読んで私は「なるほど」と思いました しかし、現在の時点で私は『終活』をやっている暇はありません ただ、「いつぶっ倒れてもいいように、後悔しない人生を送ろう」と思いながら毎日『生活』しています

ということで、わが家に来てから今日で3297日目を迎え、国連安全保障理事会は22日、ウクライナ侵攻を巡る緊急会合を開いたが、開催を要請したロシアのラブロフ外相は、欧米によるウクライナへの武器供与が「平和的解決を阻んでいる」と訴えた  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     「平和的解決を阻んでいる」のは 北朝鮮からロシアへの 大量の武器供与じゃね?

 

         

 

昨日、夕食に「茄子と鶏肉の炒めもの」「生野菜サラダ」「舞茸の味噌汁」を作りました 「茄子と~」は豆板醤が少し入っているので ピリ辛で美味しかったです

 

     

 

         

 

昨夜、サントリーホールで東京フィル「第994回 サントリー定期シリーズ」公演を聴きました プログラムは①シベリウス:組曲「カレリア」、②グリーグ「ピアノ協奏曲 イ短調 作品16」、③シベリウス「交響曲第2番 ニ長調 作品43」です 演奏は、②のピアノ独奏=マルティン・ガルシア・ガルシア、指揮=ミハイル・プレトニョフです

ミハイル・プレトニョフは1957年ロシア生まれ。1978年チャイコフスキー国際コンクール・ピアノ部門で優勝 1990年にロシア・ナショナル管弦楽団を設立。創設者・芸術監督として世界有数のオーケストラに育て上げる 2015年4月から東京フィル特別客演指揮者。2022年には新たにラフマニノフ国際管弦楽団を創設

 

     

 

東京フィルは1月から新シーズンに入りました 他の在京オケで1月からスタートを切るところはなく、多くは4月からの開始です 自席も1階前方から後方の通路側席に移りました。今度の方がステージが見やすく聴きやすいです

オケは14型で左奥にコントラバス、前に左から第1ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、第2ヴァイオリンという対抗配置をとります コンマスは依田真宣です

1曲目はシベリウス:組曲「カレリア」です この曲はジャン・シベリウス(1865-1957)が1893年に、ヘルシンキ大学のヴィーブリ学生協会の依頼により作曲した舞台劇「カレリア」の付随音楽から3つの情景をコンサート用に改編したものです 第1曲「間奏曲」、第2曲「バラード」、第3曲「行進曲風に」の3曲です

プレトニョフの指揮で演奏に入りますが、第1曲は聴いていてワクワクする曲想です 高橋臣宣のホルンが素晴らしい 第2曲は弦楽セクションによる抒情的なアンサンブルが美しい また、低弦のピッツィカートに乗せて奏でられるイングリッシュ・ホルンが印象的です 第3曲は金管のファンファーレが輝かしく響き、溌溂とした演奏が続きます 胸のすくような素晴らしい演奏でした

2曲目はグリーグ「ピアノ協奏曲 イ短調 作品16」です この曲はエドヴァルド・グリーグ(1843-1907)が1868年に作曲、1869年4月3日にコペンハーゲンで初演され、1906年から07年にかけて改訂されました 第1楽章「アレグロ・モルト・モデラート」、第2楽章「アダージョ」、第3楽章「アレグロ・モデラート・モルト・エ・マルカート ~ クアジ・プレスト ~ アンダンテ・マエストーソ」の3楽章から成ります

ピアノ独奏の マルティン・ガルシア・ガルシアは1996年スペインのヒホン生まれの28歳 レイナ・ソフィア音楽学校を卒業、ソフィア王妃から最優秀学生賞を授与される 2021年クリーブランド国際ピアノコンクールで優勝、同年第18回ショパン国際ピアノコンクールで第3位と最優秀協奏曲特別賞を受賞

ティンパニの連打に導かれ、オケの総奏とともにガルシアの力強いピアノが入ってきます ガルシアの打鍵はかなり強力のようで、ピアノが良く鳴ります そう思って彼の弾くピアノをよく見るとボディに FAZIOLI と書かれていました 「ファツィオリ」は1981年に創業したイタリアのグランド・ピアノ メーカーです 反田恭平が第2位に入賞した第18回ショパンコンクールで、ガルシアは「ファツィオリ」を弾いて第3位入賞を果たしています 第2楽章におけるクリアで抒情的な演奏、第3楽章における力強く切れ味鋭い演奏を聴くと、どうやらファツィオリはガルシアにとって最良の表現手段のようです ピアニストでもあるプレトニョフの万全のサポートを受けて、ガルシアは思う存分ファツィオリを弾きまくりました

満場の拍手とブラボーが飛び交うなか、カーテンコールが繰り返され、ガルシアはアンコールにアルベニス「ナバーラ」を鮮やかに演奏、再び大きな拍手を浴びました

 

     

 

プログラム後半はシベリウス「交響曲第2番 ニ長調 作品43」です この曲はシベリウスが1901年から1902年にかけて作曲、1902年3月8日にヘルシンキでシベリウスの指揮により初演されました 第1楽章「アレグレット」、第2楽章「テンポ・アンダンテ、マ・ルバート」、第3楽章「ヴィヴァーティッシモ」、第4楽章「フィナーレ:アレグロ・モデラート」の4楽章から成ります

プレトニョフの指揮で第1楽章に入ります オーボエの加瀬孝宏、クラリネットの万行千秋をはじめ木管楽器が素晴らしい演奏を繰り広げます また、ホルン、トランペット、トロンボーン、テューバといった金管楽器が分厚い演奏を展開します 第2楽章は弦楽セクションの渾身の演奏が印象的です 第3楽章では低弦のピッツィカートに乗せて奏でられるファゴットの演奏が素晴らしい 加瀬孝宏のオーボエが冴え渡ります 第3楽章から第4楽章にかけての大きなうねり、その頂点における金管楽器、とくにトランペットの演奏は鳥肌ものでした 第4楽章はロシアの広大な大地に根差したスケールの大きな演奏が展開し、輝くフィナーレを迎えました

会場いっぱいの拍手とブラボーがプレトニョフと東京フィルの面々に押し寄せます つくづくプレトニョフは良い指揮者だと思いながら会場を後にしました

 

     

 

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