人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

「トッパンホール・ニューイヤーコンサート」でメンデルスゾーン & ブラームス「ピアノ三重奏曲第1番」他を聴く ~ 日下紗矢子(Vn)、フローリアン・ウーリヒ(P)、遠藤真理(Vc)

2024年01月22日 00時04分52秒 | 日記

22日(月)。毎週月曜から金曜までの午前中は、整骨院に行って右手の甲と中指にかけての打撲と腱鞘炎の治療を受けて、池袋まで歩き(約30分)、いつもの喫茶店でコーヒーを飲みながら新聞2紙を読み、(日によっては昼食を取り)夕食用の食材を買ってバスで帰ってくるというのが通常のパターンです 日曜日は整骨院が休診なので、各部屋や廊下に掃除機をかけてから1週間分のシャツにアイロンをかけます その後、しばしモコタロ と戯れてからベッドに行き、次のコンサートで聴く楽曲のCDを聴きながら新聞2紙を読みます   これが休日午前中の通常のパターンです

昨日、アイロンをかけている時、右手の甲と中指に若干痛みを感じました 打撲と腱鞘炎を完治するためには、手指に力が入る作業をやってはいけないということは十分解っているのですが、手指を使わないと料理もアイロンかけもブログを書くこともできません そのため、整骨院通いが永遠に続くことになりますが、それは仕方ないことだと諦めています 中でもこのtoraブログは、2011年2月15日に開設以来、2013年8月に身内の不幸で3日間休んだだけで約13年間 毎日書き続けているので、休むわけにはいきません 「継続は力なり」といいます。このまま続けていけば いつの日かトータル閲覧数 1000万ページビューを達成するでしょう

ということで、わが家に来てから今日で3295日目を迎え、11月の米大統領選に向けて共和党候補指名を争うヘイリー元国連大使(52)は20日、東部ニューハンプシャー州での集会で、トランプ前大統領(77)が高齢過ぎるとして党候補にふさわしくないと訴え、「大統領職の重圧を考慮すると、精神面の健康が疑わしい人物に任せるわけにはいかない」と対決姿勢を鮮明にした  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

              「精神面の健康が疑わしい人物」は「自己中のトランプ」と言い換えても通じるね

 

         

 

昨日、トッパンホールで「2024 ニューイヤーコンサート]」を聴きました プログラムは①メンデルスゾーン「ピアノ三重奏曲第1番 ニ短調 作品49」、②シューマン「子どもの情景 作品15」、③シューマン「ヴァイオリン・ソナタ第1番 イ短調 作品105」、④ブラームス「ピアノ三重奏曲第1番 ロ長調 作品8」です   演奏はヴァイオリン=日下紗矢子、チェロ=遠藤真理、ピアノ=フローリアン・ウーリヒです

なお、チェロは当初ペーター・ブルンズの予定でしたが、高熱等の体調不良により来日出来なくなり 急きょ遠藤真理が代役を務めることになりました     日下紗矢子は読売日響の特別客演コンサートマスター、遠藤真理は同じ読響のソロ・チェロなので職場の同僚ということになります 出演者変更に伴い、当初予定されていたシュルホフ「ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲」は、シューマン「ヴァイオリン・ソナタ第1番イ短調 作品105」に変更となりました

日下紗矢子(くさか さやこ)は東京藝大を首席で卒業後、米・南メソディスト大学、独・フライブルク音楽大学で学ぶ。2000年パガニー二国際ヴァイオリンコンクール第2位など、内外のコンクールで受賞多数 2008年よりベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団第1コンサートマスター、09年よりベルリン・コンツェルトハウス室内オーケストラのリーダーを務める

フローリアン・ウーリヒはデュッセルドルフ生まれ。12歳でリサイタルデビュー ロンドンの王立音楽大学と王立音楽院で学ぶ。世界各国のオーケストラと共演を重ねるとともに、2014年からドレスデン音楽大学のピアノ科教授、19年からはリューベック音楽大学でも教鞭を取る

遠藤真理は東京藝大を首席で卒業。2007年ザルツブルクのモーツアルテウム音楽大学マギスター課程を満場一致の最高点で卒業 第72回日本音楽コンクール第1位、06年プラハの春国際音楽コンクール第3位、08年エンリコマイナルディ国際コンクール第2位など受賞多数

 

     

 

トッパンホールは前日東京フィルを聴いた文京シビックホールから徒歩10分ほどの近くにあります このホールで聴くのは久しぶりです。小雨模様でしたが、ポスターに「完売御礼」の表示が貼り出されていました

1曲目はメンデルスゾーン「ピアノ三重奏曲第1番 ニ短調 作品49」です この曲はフェリックス・メンデルスゾーン(1809-1847)が1839年に作曲、同年ライプツィヒで初演されました 第1楽章「モルト・アレグロ・アジタート」、第2楽章「アンダンテ・コン・モト・トランクイロ」、第3楽章「スケルツォ:レッジェーロ・エ・ヴィヴァーチェ」、第4楽章「フィナーレ:アレグロ・アッサイ・アパッショナート」の4楽章から成ります

拍手の中3人の奏者が登場しますが、女性2人は衣装の色を申し合わせたのか、デザインこそ異なるものの黒と銀のステージ衣装で統一しています

遠藤のチェロ独奏によって第1主題が奏でられますが、哀愁漂う演奏が素晴らしい ちょっと気になったのは、雨模様で会場内の湿度が高くて若干暑く、満員の聴衆ということもあって、音がデッドに感じます しかし時間と共に空調も適正に効いてきたようで、気にならなくなりました この曲は大好きなので、理屈抜きで楽しむことにしました それにしてもよく響くホールだな、とあらためて感心しました 3人は絶妙なコンビネーションでほの暗い情熱が溢れたロマンティシズムの極致をいく演奏を繰り広げました

2曲目はシューマン「子どもの情景 作品15」です この曲はロベルト・シューマン(1810-1856)が1838年に作曲したピアノ作品です 前年に密かに婚約したクララへの愛が創作に反映していると言われています 第1曲「見知らぬ国と人々から」、第2曲「不思議なお話」、第3曲「鬼ごっこ」、第4曲「ねだる子ども」、第5曲「満足」、第6曲「重大な出来事」、第7曲「トロイメライ」、第8曲「炉端で」、第9曲「木馬の騎士」、第10曲「むきになって」、第11曲「こわがらせ」、第12曲「眠っている子ども」、第13曲「詩人のお話」の全13曲から成ります

フローリアン・ウーリヒのピアノ独奏で演奏に入ります 1曲1曲が短く、比較的平易に書かれているため、演奏自体は困難には見えませんが、反ってごまかしが利かないかもしれません ウーリヒは1曲1曲を丁寧に音を紡ぎ出し、クララに対するシューマンの愛情を表現しました

 

     

 

プログラム後半の1曲目はシューマン「ヴァイオリン・ソナタ第1番 イ短調 作品105」です この曲は1851年9月12日から16日までのわずか5日間で作曲されました 第1楽章「情熱的な表現で」、第2楽章「アレグレット」、第3楽章「生き生きと」の3楽章から成ります

日下のヴァイオリン、ウーリヒのピアノによって演奏に入ります 第1楽章はほとばしる情熱を感じさせる演奏です 第2楽章は優しさを感じます 第3楽章はリズミカルで情熱的な演奏でした

最後の曲はブラームス「ピアノ三重奏曲第1番 ロ長調 作品8」です この曲はヨハネス・ブラームス(1833ー1897)が1853年から54年にかけて作曲、1854年にデュセルドルフで初演され、その後1889年から90年にかけて改訂されました 第1楽章「アレグロ・コン・ブリオ」、第2楽章「スケルツォ:アレグロ・モルト」、第3楽章「アダージョ」、第4楽章「アレグロ」の4楽章から成ります

この曲も大好きな作品なので、理屈抜きで楽しむことにしました 第1楽章はウーリヒのピアノに導かれて遠藤のチェロが悠然と入ってきますが、この抒情的な演奏が素晴らしい その後に入ってくる日下のヴァイオリンも冴えています 美しかったのは第3楽章です。ウーリヒのピアノの神秘的な和音に導かれて、日下のヴァイオリンと遠藤のチェロにより繊細な二重奏が奏でられますが、この演奏が素晴らしい 第4楽章はクールな日下、温かみのある遠藤、包容力のあるウーリヒによる絶妙のコラボレーションにより抒情的かつ情熱的な演奏が展開しました

満場の拍手の中、カーテンコールが繰り返されます 全体を振り返ってみると、遠藤真理の代役は大当たりでした 個人的には3人の中で一番良かったと思います

15時に始まった公演は、この時点で17時を大きく回っていました アンコールはありませんでした。見識です

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