創作 彩音(あやね)との別離 4)

2024年06月27日 05時06分31秒 | その気になる言葉

フロントで渡された鍵で部屋を開けると正面は、まさかのラブホテルの回転ベッド。
その光景に昭は度肝を抜かれた気分に陥るのだ。
その円形ベッドには、五連の鏡が設置されていた。
そして、天井にも鏡が・・・
丸い布団はフカフカで赤と黄色の彩で如何にもけばけばしい。
パラソルみたいなのが天井にあり、子どもが喜びそうな遊園地みたいな雰囲気だった。

彩音と昭は並んでベッドに座る。
「こんなの初めてよ」彼女は鏡張りの天井を見上げ笑顔となる。

童貞の昭も回転ベッドなど無論初めての体験。

彼女が先に風呂に入り、昭は鏡に映る自分の姿を見ていた。
女と想って買った新宿二丁目のあの夜。

だが、相手が男であった2年前の苦い思い出が蘇る。
相手から「包茎」と言われたことを思い出していたのだ。
「性交、うまくいくだろうか?」と彼は懸念する。
昭が、風呂から出ると部屋は暗夜のようであった。
「あなた、電気は絶対に点けてはダメよ。いいわね」女は命令口調だった。
「オッパイ吸って」これも命令口調なのだ。
赤子のような気分で昭は豊な乳房をまさぐりながら吸い付く。

「ああ~」と女は身をよじらせ、昭の包茎の陰茎を握り絞めた。