第186回国会 請願の要旨
新件番号 | 1707 | 件名 | 関東大震災時の朝鮮人虐殺の真相究明に関する請願 |
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要旨 |
一九二三年の関東大震災のときには、多くの朝鮮人や中国人が日本の軍隊や警察、民衆により虐殺された。 また、朝鮮人と間違えられた日本人虐殺事件や軍隊による労働運動家・無政府主義者らの虐殺事件も起きた。 しかし、特に朝鮮人犠牲者については、名前や人数など、その実態はほとんど分かっていない。 事件後、議員が帝国議会において内務省や地方行政が流言飛語の拡大に関わったことを追及したが、当時の首相は調査中と答えたまま九十年がたっている。 今日まで虐殺の実態について調査を進めてきたのは各地の市民や研究者であり、流言の流布から虐殺、そして事件の隠蔽に至るまでの日本政府の関与が明らかになった。しかし、これまで日本政府は、虐殺・事件隠蔽に関与したことを認めたことはない。 二〇〇三年八月には、日本弁護士連合会が日本政府に対して責任を認め謝罪し真相を調査するように勧告したが、これも政府は無視してきた。 再びこうしたジェノサイドを起こさないためにも、この事件の解明が必要である。 取り分け、排外主義的な言動が在日外国人に対して公然と繰り返される今、かつて日本が行った虐殺事件を真剣に省みなければならない。 震災九十周年を迎えた今日を契機に、日本政府が主体的かつ真摯に事件に向き合い、虐殺事件の真相を究明し、犠牲者についての調査を行うよう強く求める。 |
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