夫が買ってきて面白かったといっていた本。
小説読みの夫とは本の趣味はあまり合わない。
私は小説をあまり読まないし、たいてい図書館で借りてくるタイプ。
対して、夫は新刊本を山ほど買ってきてはせっせと読んでいくタイプ(本で破産するかも)。
これは書簡集ということで、とっつきやすく、そしてとても面白かった。
1970年に出版されたもので、日本語訳も早い時期に出ていたようだけど、今年の4月にこの増補版が新たに出て、本屋に平積みになっていたのだそうだ。
ニューヨークの脚本家の女性とロンドンの古書店との書簡集。
アメリカで見つからない古本をイギリスから取りよせようと思って、たまたま雑誌に広告のあったロンドンの古書店に、問い合わせをしたところから始まる。
1949年から1969年まで20年にわたる本の注文やそれにまつわるいろいろなやり取りがそのまま本になっている。
ただそれだけなのに、とても面白い。
時代の空気が詰まっている。
この作者のへレーンは、「消費される」新刊本を嫌っているようだ。その感覚はわたしも分かる。(だから私は新刊本を買わないで図書館で借りている)
それと古い時代を舞台にした小説などにも辛辣だ。
「その時代のことを知りたかったら、その時代に書かれた本を読めばいいのに、なぜ後の時代の人が書いたまがい物を読まなければならないのか」
その感覚も納得だ。
宮部みゆきの江戸ものも昔は好きだったけど、半七捕物帳を知ってからは、江戸風情を楽しむために宮部みゆきを読みたいとは思わなくなった(岡本綺堂も江戸時代を生きた人物ではないケド、現代語で書かれているものの中では江戸に近い)
さて、この本は1970年に出版され、それがリーダーズダイジェストに載り、世界中で大人気になったらしい。そして1986年には映画化されている。主演はアン・バンクロフト(ミセス・ロビンソン!)とアンソニー・ホプキンス(レクター博士!)。
アマゾンビデオで見てみた。
この映画もすごくよかった。
この二人は手紙のやり取りをするだけで、実際に会うことはないのだけど、それでもしっかり映画になってる。おすすめ!
さて、この古書店があった「チャリングクロスロード84番」。
いまはどうなっているのだろうかと、グーグルマップで調べてみた。
(こういうの大好き)
そうしたら、その場所はマクドナルドになっていた。
でも古書店時代の古い写真にある建物のファサードは同じもののようだった。
感激。古い建物を建て替えずに改装して使うヨーロッパならではですね。