高知県へ要望書を提出した足で、四国電力にも要望書を提出にゆきました。
私たちがとおされたのは、裏口ちかくの小さな部屋です。
小さなソファーはありますが、全員が座ることはできません。
「やはり私たちは、ここでは、招かれざる客か」と思っていると、総務課長の沖田良二さんがきたので、要望書をしっかり読み上げ手渡しました。
提出した要望書は以下のとおりです。
四国電力(株)
社長 千葉 昭 殿
私たちNPO法人「土といのち」は、高知県下で有機農業を営む生産者と安全な食を求める消費者が共同で2005年に設立した団体です。
県内の有機農産物と安全な食を供給する共同購入事業および農薬や添加物の危険性また環境に負荷のかからない暮らしの重要性を人々に訴える啓発事業を行っています。
今回の福島原発事故は、私たちに非常な脅威を与えるものとなりました。
私たちが苦労して培ってきた有機農業と大事にしてきた添加物のない安全な食と暮らしは、ひとたび原発事故が起こると、これまでの努力は一夜のうちに徒労と化してしまい、放出された放射能は、長年にわたって土壌と作物を汚染し、人々に取り返しのつかない損害をもたらすことが証明されたからです。
現段階では、福島原発事故の影響は高知県には大きく出ておりません。
しかし貴社の伊方原子力発電所は、私たち高知県の西北60km(四万十市)~120km(高知市)にあります。この伊方原発で事故が起これば、高知県全体にも放射能汚染が広がり、私たちも避難が必要となります。
さらに放射能による空気・水および土壌汚染により、四国の農作物および魚介類、加工品とも放射能に汚染され、人々に内部被曝をもたらす元凶となります。
私たちの団体も存続できなくなり、会員の生活そのものが脅かされることは目に見えています。
今回の福島原発事故は、これまで様々な科学的知見による想定や勧告、警告を無視してきた結果であり、これが「想定外」でないことは、実際に原発を動かしている貴社の皆様の方がよくご存じの事と思います。
原発事故は決して天災ではありません。
人災です。
「原発は安全」という「想定」は事実によって打ち砕かれました。
また、貴社自体も原発事故が起これば、これまでの利益を上回る損害賠償を求められ、会社存続ができないほどの事態になることは、今の東京電力の有様を見れば一目瞭然です。
私たちは、貴社に東京電力と同じ愚を繰り返して欲しくはありません。
そのような事態になる前に、是非、耐震性に不安があり、想定された期間を延長してまで運転している老朽化した1号炉をただちに止め、危険を増大させるプルトニウムを使用するプルサーマルを中止してください。
さらに南海大地震や中央構造線を震源とする巨大地震また直下型地震が来る前に、2号炉、3号炉も廃炉にする計画を進めてくださるよう要望します。
貴社の存続を危うくする原発に頼ることより、むしろ四国において恵まれた太陽、風力、小型水力、潮力、バイオマスなどの自然エネルギー業界に参入することで、これまでの技術を生かし、今後への道を切り開いていく方が得策ではないでしょうか。
これは、貴社内でも20年以前から検討されていることと思います。今不安の中にある社会から未来への希望の見える社会にするために、原発に頼る体質から脱却する道を貴社も探さなければなりません。
ぜひ皆様も知恵と力を発揮して英断を下されるよう要望します。
帰りぎわ、沖田さんの名前を確かめるために名刺をお願いしたところ、断られました。
やはり私たちは、招かれざる客だったようです。
私たちがとおされたのは、裏口ちかくの小さな部屋です。
小さなソファーはありますが、全員が座ることはできません。
「やはり私たちは、ここでは、招かれざる客か」と思っていると、総務課長の沖田良二さんがきたので、要望書をしっかり読み上げ手渡しました。
提出した要望書は以下のとおりです。
2011年5月11日
四国電力(株)
社長 千葉 昭 殿
特定非営利活動法人土といのち
理事長 井上 正雄
他理事一同
理事長 井上 正雄
他理事一同
要望書
私たちNPO法人「土といのち」は、高知県下で有機農業を営む生産者と安全な食を求める消費者が共同で2005年に設立した団体です。
県内の有機農産物と安全な食を供給する共同購入事業および農薬や添加物の危険性また環境に負荷のかからない暮らしの重要性を人々に訴える啓発事業を行っています。
今回の福島原発事故は、私たちに非常な脅威を与えるものとなりました。
私たちが苦労して培ってきた有機農業と大事にしてきた添加物のない安全な食と暮らしは、ひとたび原発事故が起こると、これまでの努力は一夜のうちに徒労と化してしまい、放出された放射能は、長年にわたって土壌と作物を汚染し、人々に取り返しのつかない損害をもたらすことが証明されたからです。
現段階では、福島原発事故の影響は高知県には大きく出ておりません。
しかし貴社の伊方原子力発電所は、私たち高知県の西北60km(四万十市)~120km(高知市)にあります。この伊方原発で事故が起これば、高知県全体にも放射能汚染が広がり、私たちも避難が必要となります。
さらに放射能による空気・水および土壌汚染により、四国の農作物および魚介類、加工品とも放射能に汚染され、人々に内部被曝をもたらす元凶となります。
私たちの団体も存続できなくなり、会員の生活そのものが脅かされることは目に見えています。
今回の福島原発事故は、これまで様々な科学的知見による想定や勧告、警告を無視してきた結果であり、これが「想定外」でないことは、実際に原発を動かしている貴社の皆様の方がよくご存じの事と思います。
原発事故は決して天災ではありません。
人災です。
「原発は安全」という「想定」は事実によって打ち砕かれました。
また、貴社自体も原発事故が起これば、これまでの利益を上回る損害賠償を求められ、会社存続ができないほどの事態になることは、今の東京電力の有様を見れば一目瞭然です。
私たちは、貴社に東京電力と同じ愚を繰り返して欲しくはありません。
そのような事態になる前に、是非、耐震性に不安があり、想定された期間を延長してまで運転している老朽化した1号炉をただちに止め、危険を増大させるプルトニウムを使用するプルサーマルを中止してください。
さらに南海大地震や中央構造線を震源とする巨大地震また直下型地震が来る前に、2号炉、3号炉も廃炉にする計画を進めてくださるよう要望します。
貴社の存続を危うくする原発に頼ることより、むしろ四国において恵まれた太陽、風力、小型水力、潮力、バイオマスなどの自然エネルギー業界に参入することで、これまでの技術を生かし、今後への道を切り開いていく方が得策ではないでしょうか。
これは、貴社内でも20年以前から検討されていることと思います。今不安の中にある社会から未来への希望の見える社会にするために、原発に頼る体質から脱却する道を貴社も探さなければなりません。
ぜひ皆様も知恵と力を発揮して英断を下されるよう要望します。
帰りぎわ、沖田さんの名前を確かめるために名刺をお願いしたところ、断られました。
やはり私たちは、招かれざる客だったようです。