新得駅を発車し、牧場の中にある平野川信号場を通過し、停車する列車は下り3本、上り5本と普通列車でも通過列車が多い羽帯駅を通過。以前は、羽帯と書いてアイヌ語の「小さい『それ』がたくさんいるところ」を意味する「ポニオプ」と読んだそうですが、「それ」とはアイヌ民族が忌み嫌って名を呼ぶことさえ嫌ったトッコニ(蛇)のことだそうです。このように、アイヌ語に無理な当て字をした結果、まったく違う読みになってしまった地名は結構多いと聞きます。
次の御影駅は明治40年に開業した当初の駅名は「佐念頃」で、由来はアイヌ語の「サン・エンコロ→サネンコロ(出ている鼻)」の地名を発音に当て字したそうですが、語呂が悪いので、大正時代になって芽室村から分割してこの地域の産物花崗岩(御影石)にちなんで御影村が誕生したのに合わせ翌年駅名を改めた駅です。ここでは上り札幌行特急「スーパーおおぞら8号」の通過待ちのため4分の停車。
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次の上芽室信号場では、上り帯広発滝川行と行き違いのため8分の停車し13時30分に発車しました。
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新狩勝峠信号場で石勝線と合流した根室本線はこの先、上り列車との行き違いや特急列車追い越しなどで長めの停車時間になるところが増えてきます。
上芽室信号場を出て、芽室川を渡ると畑が広がり、いよいよ十勝平野に入ったという感じの景色が広がります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/73/4e/cf3113500def7ac7b90437f62ba26e33.jpg)
(上芽室信号場・芽室駅間)
芽室駅に隣接する「複合商業施設めむろーど」は、駐車場のスロープを利用して建物が傾いているように見せるデザインで、数少ない列車利用者を楽しませる遊び心がありました。ここでは上り札幌行特急「スーパーとかち6号」と行き違いのため8分の停車。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4c/c6/5242de44bc6c8da20e2645be39f1abb2.jpg)
次の大成駅を過ぎると日本甜菜製糖芽室工場が左手にある。以前ここから「十勝鉄道(略して十鉄-じゅってつ-」と称する専用線が根室本線に沿って一直線に帯広貨物駅まで続いていて、まるで根室本線が複線になっているかのように見えたのですが、今はそれも廃止されています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/55/f2/7a96c4067c348ccb1d6fec1fbcd1cc7e.jpg)
(日本甜菜製糖芽室工場)
帯広市に入るとさすがに住宅が目立つようになり、まもなく西帯広駅に到着します。
ここの跨線橋は複雑です線路の両側の地区をつなぐ橋と二重になっているように見えるが、実はこの2つの橋の間にさらに連絡通路があり、ホームから駅舎に行くには一方の橋からもう一方の橋に移らなければならないのです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/a3/d3551082c86d805fc5ac149d8b6ab162.jpg)
西帯広駅を出るとまもなく帯広貨物駅に停車しました。本来ここは信号場でもなく通過するのですが、ここでは旅客列車の行き違いも可能で、停車することもあるそうです。しかし、今日は帯広貨物駅に隣接する帯広運転所から、帯広駅に向かう乗務員が乗るための停車のようでした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/28/d2c2980ac4ece3195395d73b8b847c75.jpg)
帯広貨物駅を出るとまもなく線路は平成8年に帯広駅高架化と同時に高架化された区間に入り、帯広駅と同時に高架駅となった柏林台駅に停車の予定でしたが…。
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(後方に柏林台駅が見えます)
次の日の新聞記事によると「22日午後2時5分ごろ、JR根室線の滝川発釧路行き普通列車(2両編成、乗客35人)が、停車駅である帯広市内の柏林台駅に停車せず、そのまま通過した。JR北海道は、運転士の男性(33)は停車駅であると認識していたが、考え事をしていてブレーキ操作が遅れたとしている。」所謂オーバーランしたのです。
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列車は、柏林台駅を過ぎたところで急に減速して、高架上に停車しました。車内には、帯広貨物駅から乗り合わせた乗務員の方がいたので、運転士さんはなにやら話をして、2人で列車後方に行き後進を試みようとしたようですが、距離が長いため無理と判断し、帯広駅に向かいました。なお、新聞には乗客35人とありますが、誰も数えてはいなかったようなのですが。
下校途中の小学生は、珍しそうに無邪気に手を振っていました。 高架停車中に紫蘇色をした街路樹を多く見ました。柏林台なので柏の一種かと思ったら、ヨーロッパカエデの一種で「クリムソンキング」といわれるものだそうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/27/70/ee4952606353bbe09177da97e17f5096.jpg)
帯広駅には6分遅れて到着。元々下り釧路行特急「スーパーおおぞら5号」に追い越されるため14分停車だったので、予定通り特急に先を譲り、遅れを回復し定刻通り14時24分に出発しました。
帯広駅を出発し、高架区間は終わると、札内川を渡るり札内駅に到着しました。
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駅裏には農業倉庫が何棟もあり、かつては農産物の集荷駅であったことをうかがわせます。右手に丘が迫り、停車する列車は下りが5本、上りが3本の稲士別駅を通過し、幕別駅に到着。
もとは止若(やむわっか)駅といい、アイヌ語の「ヤム・ワッカ・ピラ」(冷たい水のがけ)からつけられたものです、駅の所在地は元々幕別町でることから幕別の駅名にしたかったそうですが、当時はまだ天北線も有りそこにも「幕別」があってまぎらわしいことから、昭和38年10月1日、まず天北線の「幕別」を「恵北」と改め、11月1日「止若」を「幕別」と改め たそうです。
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(「幕」の文字に歴史を感じさせる幕別農協倉庫)
幕別町と町村合併した忠類村は、昭和44年に日本初となるナウマン象の全身骨格の復元につながる化石が発掘されたことから「ナウマン象のまち」、また昭和58年には鳥取県発祥のグランドゴルフを参考にパークゴルフを考案したことから「パークゴルフ発祥の地」を名乗っています。最近では、陸上女子短距離の福島千里選手の出身地としても知られています。なお、過ぎてきた芽室はゲートボール発祥の地を名乗っています。
札幌行特急「スーパーおおぞら10号」の通過を待って5分停車した後、幕別駅を出るとすぐに市街は切れ、十勝川を渡ります。まわりは畑や牧場など広々とした農地が広がっています。
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(石狩川、天塩川に次ぐ北海道第三位の十勝川)
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(幕別・利別間)
利別駅を過ぎると右手に住宅街が続き、利別川を渡るとまもなく右に大きく曲がり池田駅に着きます。
池田町は、昭和35年からぶどうの栽培を始め、昭和41年にワインの生産を開始し、昭和45年には町営レストラン開設、「十勝ワイン」のブランドは有名となりました。駅前にワインオープナーモニュメントを見ることができました。
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つづく
次の御影駅は明治40年に開業した当初の駅名は「佐念頃」で、由来はアイヌ語の「サン・エンコロ→サネンコロ(出ている鼻)」の地名を発音に当て字したそうですが、語呂が悪いので、大正時代になって芽室村から分割してこの地域の産物花崗岩(御影石)にちなんで御影村が誕生したのに合わせ翌年駅名を改めた駅です。ここでは上り札幌行特急「スーパーおおぞら8号」の通過待ちのため4分の停車。
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次の上芽室信号場では、上り帯広発滝川行と行き違いのため8分の停車し13時30分に発車しました。
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新狩勝峠信号場で石勝線と合流した根室本線はこの先、上り列車との行き違いや特急列車追い越しなどで長めの停車時間になるところが増えてきます。
上芽室信号場を出て、芽室川を渡ると畑が広がり、いよいよ十勝平野に入ったという感じの景色が広がります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/73/4e/cf3113500def7ac7b90437f62ba26e33.jpg)
(上芽室信号場・芽室駅間)
芽室駅に隣接する「複合商業施設めむろーど」は、駐車場のスロープを利用して建物が傾いているように見せるデザインで、数少ない列車利用者を楽しませる遊び心がありました。ここでは上り札幌行特急「スーパーとかち6号」と行き違いのため8分の停車。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4c/c6/5242de44bc6c8da20e2645be39f1abb2.jpg)
次の大成駅を過ぎると日本甜菜製糖芽室工場が左手にある。以前ここから「十勝鉄道(略して十鉄-じゅってつ-」と称する専用線が根室本線に沿って一直線に帯広貨物駅まで続いていて、まるで根室本線が複線になっているかのように見えたのですが、今はそれも廃止されています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/55/f2/7a96c4067c348ccb1d6fec1fbcd1cc7e.jpg)
(日本甜菜製糖芽室工場)
帯広市に入るとさすがに住宅が目立つようになり、まもなく西帯広駅に到着します。
ここの跨線橋は複雑です線路の両側の地区をつなぐ橋と二重になっているように見えるが、実はこの2つの橋の間にさらに連絡通路があり、ホームから駅舎に行くには一方の橋からもう一方の橋に移らなければならないのです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/a3/d3551082c86d805fc5ac149d8b6ab162.jpg)
西帯広駅を出るとまもなく帯広貨物駅に停車しました。本来ここは信号場でもなく通過するのですが、ここでは旅客列車の行き違いも可能で、停車することもあるそうです。しかし、今日は帯広貨物駅に隣接する帯広運転所から、帯広駅に向かう乗務員が乗るための停車のようでした。
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帯広貨物駅を出るとまもなく線路は平成8年に帯広駅高架化と同時に高架化された区間に入り、帯広駅と同時に高架駅となった柏林台駅に停車の予定でしたが…。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/81/8d103c76476702850d88c51827a55ee3.jpg)
(後方に柏林台駅が見えます)
次の日の新聞記事によると「22日午後2時5分ごろ、JR根室線の滝川発釧路行き普通列車(2両編成、乗客35人)が、停車駅である帯広市内の柏林台駅に停車せず、そのまま通過した。JR北海道は、運転士の男性(33)は停車駅であると認識していたが、考え事をしていてブレーキ操作が遅れたとしている。」所謂オーバーランしたのです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/3c/4b43c3eb0fe51a13e03ee7e52cda9759.jpg)
列車は、柏林台駅を過ぎたところで急に減速して、高架上に停車しました。車内には、帯広貨物駅から乗り合わせた乗務員の方がいたので、運転士さんはなにやら話をして、2人で列車後方に行き後進を試みようとしたようですが、距離が長いため無理と判断し、帯広駅に向かいました。なお、新聞には乗客35人とありますが、誰も数えてはいなかったようなのですが。
下校途中の小学生は、珍しそうに無邪気に手を振っていました。 高架停車中に紫蘇色をした街路樹を多く見ました。柏林台なので柏の一種かと思ったら、ヨーロッパカエデの一種で「クリムソンキング」といわれるものだそうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/27/70/ee4952606353bbe09177da97e17f5096.jpg)
帯広駅には6分遅れて到着。元々下り釧路行特急「スーパーおおぞら5号」に追い越されるため14分停車だったので、予定通り特急に先を譲り、遅れを回復し定刻通り14時24分に出発しました。
帯広駅を出発し、高架区間は終わると、札内川を渡るり札内駅に到着しました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/64/64/ef7ca9d7bc74eaafb0479d4d9e7abc28.jpg)
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駅裏には農業倉庫が何棟もあり、かつては農産物の集荷駅であったことをうかがわせます。右手に丘が迫り、停車する列車は下りが5本、上りが3本の稲士別駅を通過し、幕別駅に到着。
もとは止若(やむわっか)駅といい、アイヌ語の「ヤム・ワッカ・ピラ」(冷たい水のがけ)からつけられたものです、駅の所在地は元々幕別町でることから幕別の駅名にしたかったそうですが、当時はまだ天北線も有りそこにも「幕別」があってまぎらわしいことから、昭和38年10月1日、まず天北線の「幕別」を「恵北」と改め、11月1日「止若」を「幕別」と改め たそうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/3e/421038914f12be6104c9d63f40db32fd.jpg)
(「幕」の文字に歴史を感じさせる幕別農協倉庫)
幕別町と町村合併した忠類村は、昭和44年に日本初となるナウマン象の全身骨格の復元につながる化石が発掘されたことから「ナウマン象のまち」、また昭和58年には鳥取県発祥のグランドゴルフを参考にパークゴルフを考案したことから「パークゴルフ発祥の地」を名乗っています。最近では、陸上女子短距離の福島千里選手の出身地としても知られています。なお、過ぎてきた芽室はゲートボール発祥の地を名乗っています。
札幌行特急「スーパーおおぞら10号」の通過を待って5分停車した後、幕別駅を出るとすぐに市街は切れ、十勝川を渡ります。まわりは畑や牧場など広々とした農地が広がっています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/9f/1a4b9dc6dc20cce6a2988857330348b1.jpg)
(石狩川、天塩川に次ぐ北海道第三位の十勝川)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0c/95/6c723c46f93858bc7688877b45fade90.jpg)
(幕別・利別間)
利別駅を過ぎると右手に住宅街が続き、利別川を渡るとまもなく右に大きく曲がり池田駅に着きます。
池田町は、昭和35年からぶどうの栽培を始め、昭和41年にワインの生産を開始し、昭和45年には町営レストラン開設、「十勝ワイン」のブランドは有名となりました。駅前にワインオープナーモニュメントを見ることができました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/a2/a8246f8d0348a8a016963ee00f7c107e.jpg)
つづく