第2回綾瀬市文化財保護委員会を傍聴しました。今日の委員会は、下記の次第のように「道場窪遺跡」についてが議題でした。
道場窪遺跡は、縄文時代中期の環状集落の一部です。発掘調査は現在リサイクルプラザが建っている範囲のみが行われ、竪穴住居址28軒、掘立柱建物址1棟、集石7基などが発見されています。
このリサイクルプラザの敷地の部分を、市指定の史跡とすることがこの委員会に諮問されました。
同時に、ここで発掘された出土土器(縄文土器232点、土製品181点)と石器(494点)の合計908点も市指定の史跡にするということでした。
この土器の中には、高さ約70センチメートルもある大型土器も出土しています。
▲綾瀬市ホームページより
また、網を使って魚を捕る石錘なども多数出土するなど、縄文中期の生活や生業、文化をひもとくことができたり、土器の変遷や、遠隔地との交流があったことなどもわかる貴重な資料であることを知ることができました。
なお、この縄文時代中期の遺跡の全容は不明で、今回史跡に指定されるところは遺跡全体の4分の1~6分の1くらいではないかと推測されているようで、この周辺の農地(民有地)が開発などによって失われないように対策が必要だ、という議論が活発にされていました。できるだけ早く、遺跡の範囲の確定ができる調査が必要だ、との意見も出されていましたので、市の対応に私も期待したいです。
道場窪遺跡の存在は、綾瀬ふるさと検定協会の会員として、検定問題などを検討する過程で知っていましたが、今回傍聴して、その貴重な価値についての認識を深めることができました。
楽しい傍聴でした!!